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ドラマ「SHOGUN 将軍」を手掛けたFX責任者が語る「テレビ業界は品質で戦うべき」という言葉の重み

このインタビューは非常に興味深いです。

日経クロストレンドの会員限定記事になるのですが、「SHOGUN 将軍」を手掛けたFXのチェアマンであるジョン・ランドグラフ氏がドラマの企画や撮影の裏側をかなり細かくお話しいただいてます。

既に真田さんがインタビューで語っていたような、真田さんが「日本の文化を正しく世界に紹介したい」という思いの下、日本の実力派俳優や時代劇の経験豊富な専門家をそろえることを条件として出した話とか、真田さん以外の日本の役者は日本でキャスティングした話とかも出てきます。

特にこの方から「真田さんがいなければ、実現できなかった」というコメントが出てるのは本当に最大の賛辞ですよね。

なんでもFXの裏話動画によると、ジョン・ランドグラフ氏は11年前からこのドラマの映像化を構想していて、7年前に真田広之さんが参加したことで、プロジェクトが具体的に動き出したんだとか。

凄まじい話ですよね。
もちろん、今回の「SHOGUN」が特別だという話ではあると思うんですが、アメリカのドラマ作りの長期的視野が垣間見える話です。

特にFXは、とにかく昔から質にこだわってドラマ作りをしてきた会社だそうで、ランドグラフ氏は「米国の多くのスタジオや制作会社が今、過渡期を迎えているが、私は10年以上前からこういう時代がくることを予想していた。だからこそ番組の品質にこだわってきた」と発言されています。

ほんと、一つ一つのシーンのクオリティめっちゃ高かったですからね。

そして、そんなランドグラフ氏が長谷川さんから日本のテレビ業界に対するメッセージを求められて答えたのがこちら。

「YouTubeで提供されるコンテンツとは量で戦えないからこそ、テレビ業界は品質で戦うべきだ。消費者が望んでいることを把握し、価値があると思ってもらえる番組を作るために時間とこだわりを投資することが大切なのではないか」

これは、あくまで有料テレビチャンネルであり、ずっと質にこだわってきたFXネットワークだからこその発言だとは思うんですが。

長い目で見ると、YouTubeやTikTokと自分達の差別化が必須、という意味では、日本のテレビ局にも大きく関係ある話だと思います。

ちなみに、このランドグラフ氏、米国における「Peak TV」というテレビドラマの黄金期を象徴する単語を生み出した方らしく、2023年にその黄金期の終わりが来ることを預言した方でもあるそうです。

実際、その預言通りに2023年はストの影響もあったんだとは思いますが、ドラマの制作数コロナ禍並みに激減してますからね。

最近の日本のテレビ番組では結構、YouTubeとかTikTokのダイジェストかな、というぐらい衝撃映像とか面白動画の垂れ流し番組増えてますけど、長い目で見ると、自分達ならでのコンテンツの質をこだわらないと本当に危ない気がします。

ちなみに「SHOGUN」は番組のウェブサイトも、めちゃめちゃこだわって作られてますのでこちらも是非ご覧ください。

ということで、今日の雑談部屋「ミライカフェ」では、この辺の話も皆さんと雑談できればと考えています。
タイミングが合う方は是非ご参加下さい。

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