Xの広告収益分配モデルが、リプライbotによって破壊されはじめている可能性がある模様
これは非常に興味深いデータですね。
インプレッションがそれほど変わってないのに広告収入だけが減っているというのは、やはり上記の記事にあるように、リプライ欄の広告収入をシェアするというモデルが、リプライbotの増殖によって破壊されてしまいそうになってると考えるのが無難そうです。
もちろん、Xにおける広告出稿が減っている可能性もなくはないですが、日本においては、米国ほどの激しい広告主のボイコットは起こってない印象ですので、レベニューシェアの金額が3分の1とかになってるのは明らかに別要因な気がします。
Xの場合、本来はYouTube同様に、投稿者の普通の投稿のインプレッションによって広告収入がシェアされるのが、シンプルなレベニューシェアになるのですが、YouTubeと異なり、Xの場合は広告がユーザーの投稿ではなくタイムラインに表示されるので、レベニューシェアしにくいのがポイントですね。
また、おそらくタイムラインの広告は本丸の収入であって、金額も大きいので、マスク氏としても今はレベニューシェアの対象にしたくないという思惑もあるはず。
その結果、レベニューシェアを個人の投稿と連動するリプライ欄の広告表示にしたわけですが、この結果を見る限り、元々の投稿主よりもそこに群がるリプライbotにお金がまわる結果になってしまっているようです。
正直、シンプルに広告収入はスレッドの投稿主のみにした方が良い気もしますけど、今の実装だと投稿者の総合インプレッションで単純に分配してる印象なので、収益分配の計算ロジック的に難しいとかありそうです。
こうしたリプライbotに対する対策が、最近実験が始まった全ユーザー少額課金によるbot対策なのかもしれませんが、レベニューシェア自体がマスク氏が排除しようとしていたはずのbotを増やす結果になっていることを考えると、対策のための対策がサービスの構造をどんどん変えてしまっていっている印象がありますね・・・
課金メニューも、完全にリプライbotが収益をあげるために課金をしてるので、もはや認証マークがbotマークになるリスクすら感じます。
一方で、Xのビジネス向けウェブサイトのクリエイター向けページには、収益をあげる手段としての広告収益分配の記載は未だに無い模様。
まぁ、そもそもいまだにTwitterの記述が残ってるので更新されていないだけかもしれませんが。
そもそも、マスク氏としても、本命はサブスクとか課金だと思いますし、あまり広告収益分配プログラム自体にこれ以上大きく力を入れていくつもりは無いと思われるので、この傾向はこのまま続くのかもしれません。
ということで、来週月曜日の雑談部屋「ミライカフェ」では、この辺の雑談も皆さんとできればと思います。
タイミング合う方は是非ご参加下さい。