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ICCサミットに参加して改めて感じるリアルイベントならではの出会いとオフレコの価値

今週はICCサミット FUKUOKA 2024に参加させて頂いてましたので、忘れないうちに感想をメモしておきたいと思います。

ICCサミットは、イベントが誕生した頃から参加したいなぁと横目に見ながら、参加できなかったイベントです。

当時の私は前職で、マーケティングアジェンダとかブランドサミットとか、提案先のクライアントとつながるためのイベントを優先して参加していたのもあり、予算もタイミングも合わず、知り合いのポストをみながら、来年こそ来年こそと思いながら今に至ってしまいました。

このままだと永遠に参加できないかもと思い、今年は1週間、事前にnoteの会社のカレンダーにお休み予定を入れて、自腹でチケットを購入して参加させて頂いた次第です。

で、今回ようやくICCサミットに参加しての感想ですが。

一言で言えば「最高」でした。

個人的に感動したポイントは3つあります。


■1.オフレコトークがとにかく濃い

個人的に一番良い意味で衝撃を受けたのがこれでした。
通常のイベントだと、オフレコトークと言いつつも、やっぱり大勢が聞いている関係でオフレコなのかどうか微妙なラインの議論に終始することが少なくない印象なんですが。

ICCサミットのオフレコトークは、ガチのオフレコトークでした。

特に多くのオフレコトークが、壇上のスピーカーと、リングサイドという名称の客席側の準スピーカーが、質問したりアドバイスしたりという構造になっていて、ある意味会議室とか飲食店の個室で経営者の人たちがやってそうな本気の議論や情報交換が生まれる立て付けになってるのがポイントだなと思いました。

その結果、経営者の本気の悩み相談に、別の経営者が本気で回答するので、文字通りのオフレコトークが展開されるんですよね。
さらに、会場で繰り返しオフレコであることが強調されることも、参加者の安心感を増す構造につながってるのかなと感じます。

これ、オンラインだと絶対に無理ですからね。
オフレコだと言っても簡単にキャプチャされて共有されちゃいますし。
登壇者も漏れるリスクが高すぎて本音トーク無理です。

ICCサミットはオープンなセッションは記事で内容が公開されてますし、過去にスタートアップ系の別のイベントに参加したこともあり、なんとなくその延長でICCサミットのオフレコセッションも想像してしまってたんですが、ICCサミットの最大の価値はオフレコセッションにあるんだなと言うのを今さら理解した次第です。

もちろん、念のため書いておくと、オフレコではないセッションも面白いモノがたくさんあります。

特に人気なのは、様々な企業がコンテスト形式でプレゼンをするカタパルトのようです。
これはこれでYouTubeでライブ中継もされてますし、動画のアーカイブもあるので、何度も参加されてる経営者の方々は、こっちは後でアーカイブで視聴する前提で、オフレコセッションをメインでまわるんだそうです。

個人的にも、15年前にこの話を聞けてたら、またいろいろ違ったのかなぁと、勝手に反省するような話をたくさん聞けました。


■2.参加者の多様性が凄い

また、今回参加してみて強く感じたのが、ICCサミットの参加者の属性の多様さです。
一般的な宿泊型のイベントって、スタートアップ系イベントだったら、スタートアップの経営者と、そこと取引したいVCや大企業の新規事業系の人ばっかり、マーケ系のイベントだったら、マーケ系の責任者と、そこと取引したいマーケ系のサプライヤーや広告代理店ばっかり、みたいになるのが一般的だと思います。

それはそれで、価値があることだとは思うんですが、ICCサミットはINDUSTRY CO-CREATIONがタイトルになっていて「ともに学び、ともに産業を創る」がキャッチコピーになっているように、産業創出がテーマなので、様々な産業の方が参加されています。

スタートアップのピッチコンテストもあるので、当然スタートアップ系の経営者やVCの方もたくさん参加してるんですが、一方で食べ物や日本酒のコンテストがあって、農業や食品の生産者の経営者の方もたくさん参加してます。

また、モノづくり系の企画もあるので、歴史のある製造業の経営者とか、老舗の飲食店の経営者とかも参加されてるんですよね。

さらに、単純にイベント参加してるだけだとなかなかそういう違う業界の人たちと交流する機会が生まれないので、接点を生むためにランチタイムに食べ物のコンテストを兼ねたサンプリングの機会があったり、夜にテーマ別のお部屋があって少人数で深い話を聞くことができる機会があったりと、様々な工夫があり、想像以上に幅広い方といろんなお話しをすることができました。

これは毎年様々な新しい挑戦がされて、企画が増え続けている結果だそうで、今後も参加した企業の口コミで幅広い業種に広がっていくのかなと感じたりしています。

こうした出会いがたくさんあるのも、やっぱりオンラインではできないリアルのイベントならではのメリットだなぁと思います。

■3.スタッフがとにかく楽しそう

あと、個人的にイベントをたくさん主催してきた側の人間として、心の底から良いなぁと思ったのが、ICCサミットのスタッフの方々が楽しそうに運営をされている点でした。

ICCスタッフって公募の選抜制のボランティアらしいんですよね。

面識のある人がスタッフ参加していて、少し話を聞けたのですが、皆さん、本業を有給取ったりして参加しているそうで、普通のイベントのスタッフに比べて熱量がハンパないです。

まぁ、確かに、これだけ経営者の方々が間近に歩いてる空間にいられることって普通の会社員や学生さんだとなかなか無いですもんね。
あらためて、こういう空間に参加できる自分がラッキーであることを噛みしめつつ、同じ有給を取って参加した人間として共感してました。

ヘッダー画像にも使わせてもらいましたが、ホント楽しそうですよね。
私も20年前だったら間違いなくスタッフに申し込んでたと思います。

ICCスタンダードというのが設定されていて、その中の一つに「全員対等、全員真剣」というのがあるんですけど、この対象が参加者だけでなくスタッフも含まれているんですよね。

これ、イベント会社に外注してたら絶対できないやつで、ボランティアでも参加するような選抜制の公募だからこそ実現できるやつだと感じました。
そのため、通常のこの手のイベントに比べると明らかにスタッフの人数が多く、会場の誘導とか、ケアの人員がめちゃめちゃ充実してます。

夜に、ホテルの部屋に分かれてテーマ別の議論をするCo-Creation Nightという時間があるんですが、部屋ごとにスタッフの方がローテーションではいって、飲み物等のケアを頻繁にされているのには本当にビビりました。
スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

ちなみに、こうしたスタッフの熱量を感じることができるのも、リアルイベントならではだなと思ったりしています。


まとめとおまけ

ということで、ほぼ10年遅れぐらいでようやくICCサミットに参加できた人間のICCサミットの脊髄反射感想レポートでした。

繰り返しになりますが、結論から言うと「最高」の体験で。
改めてリアルイベントならではの価値というものを痛感させられたイベントでした。

やらせ記事にならないように、一応ネガティブだった点も書いておくと、セッションがめっちゃたくさんあるので、参加できないセッションがめっちゃ気になってしまうぐらいでしょうか。

特にせっかくICCの公式アカウントが「#iccサミット」という公式タグを設定して、いろんな情報を投稿されてるんですが、参加者側が経営者や大企業の担当者が多い関係でSNSを使っていない人が多いのか、あまり情報があがってこず、他のセッションの感想とかが見れなかったのは、ツイッター中毒者としては少し寂しいものがありました。
まぁ、これは参加者属性的に仕方ないのかなぁとは思いますが、せっかくこういうイベントに参加するなら、参加者やスタッフの方々もXのアカウントぐらいつくって、相互にフォローしあったり、公式やプレゼンターの投稿を拡散して応援する空気を作っても良いんじゃないかなぁと思ったりします。

とはいえ、それを促進しすぎると、完全オフレコを破る人とか出てきちゃいそうだから、ICC側として無理する必要は全くないのが正直なところだとは思います。

一方、個人的には、本当に多くの登壇者や参加者の方々がnoteを活用頂いていて、ありがたい限りでした。
個人的にも、スタートアップの経営者や企業の自己紹介は必ずnoteで1記事書いて、SNSアカウントのプロフィールとかからリンクしておいた方が良いですよ運動を密かにやっているんですが、

そういう方もちらほらいて、勝手に密かに喜んでおりました。
noteご利用頂いている皆さん本当にありがとうございます。

あ、あとヒルトン福岡シーホークの陸の孤島ぶりは何とかしてもらいたいですね。
今回夕方までワークショップを受けたら、帰りが実はタクシーしか選択肢がなく、タクシーが大行列で危うく帰りの飛行機に乗り遅れそうになりました。
(無理を言って相乗りさせていただいた赤羽さん宮地さん本当にありがとうございました。)


ちなみに、関係性の情報開示としては、私は前々職の時に、ICCサミットの主催者である小林雅さんに、めちゃめちゃお世話になった人間です。

当時、NTTを飛び出して、ITコンサルを1年で辞め、マーケティング経験もないのにマーケティングマネージャーで私を雇ってくれたアリエル・ネットワークに、グロービスのVCの担当者として入っていたのが小林さんでした。

アリエル・ネットワークはP2P技術でグループウェアを作るというかなりマニアックな会社だったんですが、「つながるとひろがる」というキャッチコピーで人と人のつながりも目指していた会社でした。

最終的にワークスアプリケーションズさんに買収してもらうという形になったんですが、当時、小林さんとはいろいろ相談させて頂いたりしていて、ある意味投資家でもあり先輩でもあり戦友でもあったと思っている人だったりします。

小林さんは、その後SNSのGREEへの投資を担当されて大成功されましたけど、そういう「人と人のつながり」が好きな人だったなーというのを、あらためて今回のICCサミットの構造や雰囲気から思い出すことができ、なんだか懐かしい気持ちになってしまいました。

私自身、1週間有休を取って、自腹で参加した甲斐が本当にあったイベントだったなと振り返っております。

さすがに年2回ペースで、毎回有給取って参加するのは難しそうですが、できる限りまた参加させて頂きたいです。
(会社に説明しやすいので、もし登壇者として徳力を使えそうなセッションがありましたら是非お誘いください。モデレーターも大好きです(汗))

ということで、長くなりましたが、まだICCサミット参加したことないよという方の参考になれば幸いです。
推薦が無いと参加できないイベントですが、参加する価値あります。

会場でお話しできた皆さん、いろんな刺激をいただき本当にありがとうございました。
またお会いできることを楽しみにしております。

ここまで記事を読んでいただき、ありがとうございます。 このブログはブレストのための公開メモみたいなものですが、何かの参考になりましたら、是非ツイッター等でシェアしていただければ幸いです。