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日経テレ東大学の高橋弘樹さんのインタビューに、テレビの未来のビジネスモデルがみえる話
このテレ東の高橋さんのインタビューは本当に面白いです。
なんと全16話というPIVOTならではの長編インタビューで、まだこの記事を書いている段階では13話までしか公開されてないんですが。
テレビとYouTubeの未来に興味がある人は、前半の6話ぐらいまでだけでも読んだ方が良いです。
めっちゃ面白いです。
日経新聞とテレビ東京がはじめた日経テレ東大学が、途中からめちゃめちゃトーンが変わったのは認識してたんですが。
高橋さんが試行錯誤して見つけたYouTube成功のための作法だったんだなというのが、このインタビューを読むとめっちゃ良く分かります。
最初の頃は、こういう日経の記事を動画で解説する「経済Labo」だったんですよね。
それが変わるきっかけの1つが「4歳でも分かる!にっけいしんぶん」で、4歳児は「視聴者は権威や忖度を全く求めてない。」というのは、非常に興味深いです。
特に印象的だったのがこのパート。
出演者だけでなく、作り手も生っぽい本音をさらけ出して、番組の意図や自分の価値観、プロフィールなどをすべて素直に出したほうがいい。そして、ちょっと反体制感の風味を出す。
前半の出演者や作り手もプロフィールを素直に出した方がいい、というのはnoteやTwitterも比較的近いなと思いますが。
「ちょっと反体制感の風味を出す」というのはYouTubeならではですよね。
実際、ひろゆきさんとか成田さんとか、成功しているビジネス系のYouTubeチャンネルは確かに王道のテレビとは異なる反体制感の風味が出ているチャンネルが多い印象あります。
やっぱり王道が好きな人はテレビや日経新聞を見るわけで、YouTubeでビジネス系の動画を見る人はそうじゃないものを求めていると言うことでしょうか。
高橋さんがそこに気づく過程で「テレビを全部捨てた」という言葉が重いです。
ちなみに、個人的に凄い感心したのは、テレビの視聴率とYouTubeの視聴数の比較。
日本はテレビが視聴率というパーセンテージで表現されているから、テレビ局の方々もまだまだそこに縛られてる印象があるんですけど。
そろそろ視聴人数とか視聴者の総視聴時間とかで比較していくべきタイミングに入っていると思うんですよね。
50分の尺で平均的に見てくれる長さの視聴者維持率が38%。仮にそれが30%とすると、200万再生の30%だから、のべ約60万~70万人が最後まで見たのと同じ総視聴時間になる。
これはテレビ東京の視聴率(の積分としての面積)で言うと、夜11時台、12時台の視聴率に相当します。結構いい枠です。
しかも、高橋さんが指摘されているように、テレビの放映枠は有限なので、番組を入れかえると過去番組のファンを失ってしまうのに対して、YouTubeなら放映枠を追加で手に入れるのに近い状態にできうるんですよね。
前者の争いなら枠は有限で、結局1.1%の番組を作るために、1.0%の番組を終わらせるわけなんで、合計の視聴率は1.1%。
後者なら1.0%の番組は終わりませんから、1.0%+1.0%で2.0%になります。つまり、テレ東と同じ影響力を持つ枠を、外に1つ開発できたというわけです。
個人的にはこれを更に一歩進めると、オンライン側にある番組の宣伝枠としてテレビの放映枠を使うというパターンも生まれてくると思っていますが、日経テレ東大学ではそれに近い取り組みもされているようです。
ここを本当に論理的に確立できて、広告主に対して広告収入のモデルをうまく組みなおすことができたら、間違いなくテレビ局の広告モデルは大きく変わる気がします。
最近のPIVOTはアプリだけじゃなくてウェブ版も会員登録すれば記事が無料で読めるようになったので是非どうぞ。
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