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「VIVANT」の成功は、TBSとU-NEXTのあらたなビジネスモデルのスタートなのかも

これは凄い良いニュースですよね。

TBSのドラマ「VIVANT」が従来の日本のテレビドラマではありえなかった1億円規模の制作費をつぎ込んだのは話題になっていましたが、ちゃんとその成果が視聴率にも再生数にも反映されているようです。

なんか一部メディアが初回の世帯資料率がラストマンより低いから失敗という趣旨の記事を書いていたので、微妙に心配してたのですが、個人視聴率とか見る限り、日本のテレビドラマの中ではダントツの模様。

実際、展開が激しくて面白いですしね。

今後のポイントは、ビジネスモデル的に投資が回収できる形をTBSが確立できたのかどうかになると思います。

これまで日本のドラマの制作費が3000万程度で抑えられていたのは、ドラマの投資がドラマ放映中のCM収入を前提に作られていたから。
今後、テレビCMの収益が下がっていくのが見込まれている中、あえてテレビドラマに投資を行っているのは、配信などの別の収益を見込んでいるからでしょう。

TBSは早期にNetflixにドラマ配信を決断したことでも有名ですが、現在TBSドラマでも、Netflix配信対象になっているのは「トリリオンゲーム」の方。

こちらはこちらで、ちゃんとNetflixのドラマランキングトップ10に常連入りしてて凄いんですが。

実は、同じTBSドラマでも「VIVANT」はNetflixには配信せず、TVerの見逃し配信はあるものの、全話配信はU-NEXT独占の形になっています。

これ、6月にTBSがテレ東と運営していたParaviを、U-NEXTに統合したことによるシンボルと言えるんですよね。

Netflixは世界中のユーザーの月額会費から生み出した収益を、巨額の制作費に投下できることが脅威と言われてきたわけですが、今回TBSは「VIVANT」をU-NEXT独占配信にすることで、Netflix並の制作費をテレビ放映とU-NEXT配信の2本足打法で担保するスキームを、U-NEXTと握っている可能性があるのかなと妄想したりしています。

U-NEXT側も、「VIVANT」の独占配信をフックに新規会員を取れれば、その分のリターンは当然TBSに支払えるはずですし。

まぁ、TBSはNetflixともガッツリ組んでいるので、配信サービス自体も上手く二股でリスクヘッジしているとも言えるかもしれません。
今後のTBSが、「VIVANT」クラスの破格投資が継続できるのかに注目したいと思います。





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