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「ちえ」⑲「ちえ」怒る!②

「ヤダ!私帰る。今日は泊まらない!」

車の中でも機嫌が悪く、二人ともほとんど話をしませんでした。

そして車を「ちえ」の家に向かって走らせました。  

「あれ?これ家の方だよね」

「うん、だって今日は泊まらないんだろ?」

「俺のことも嫌いなんだろ?」

「さっきからずっと考えてたんだけどさあ。俺のこと嫌いな女に無理やり付き合わすの嫌だから…」

「別れても良いよ」

「「ちえ」は可愛いから、きっとすぐに彼氏できるぞ」

「だいたい、クラスのアイドルだった「ちえ」と俺が付き合えてたのがおかしかったんだよな…」

「もう「ちえ」って呼ばないから、Kさんって呼ぶから」

「だって私、今日は泊まるってお母さんに言っちゃったんだよ」

「だからさあ、俺と別れたから泊まるのやめたって言えば良いじゃん」

「トクちゃん、それ本気で言ってるの?」

「本気だよ」

「私のことが嫌いになったの?」

「嫌いになんかなるわけないじゃん」

「ただ、俺のこと嫌いな女に無理やり付き合ってもらうのは嫌だってこと」

「私は、トクちゃんのこと嫌いじゃないよ」

「だって、さっきからずっと嫌いだって言ってたじゃん」

「それは…」

話をしているうちに「ちえ」の家に着きました。

「じゃあな」

「トクちゃん本気で別れるつもりなの?」

「もう、トクちゃんって呼ばないでくれる。俺も「ちえ」って呼ばないから」

「私は別れるの嫌だからね」

「嫌いな男と無理に付き合うことないじゃん。Kさんなら、すぐに彼氏できると思うよ」

「…」

「私は、ただ、あんなところで服脱がそうとするトクちゃんが嫌いだって言ったんだよ」

「どうせ俺は、スケベな男だから」

「トクちゃん、私のこと嫌いになった?」

「俺、スケベだけどさあ、嫌いな女の胸が見たいと思うほどスケベじゃないから」

「じゃあ、まだ私のこと好き?」

「好きだよ」

「私も、トクちゃんのこと好きだよ。だったら別れることないじゃん」

「ホントに俺のこと好きか?」

「うん」

「さっき嫌いだって言ったのは何なんだよ?」

「あれは…。トクちゃんが無理やり服脱がそうとしたから…」

「ホントは私がトクちゃんのこと好きだって分かってるでしょ?トクちゃん意地悪だね」

「意地悪でスケベな男と付き合えるか?」

「スケベでも、意地悪でもトクちゃんはトクちゃんだから」

「無理しなくても良いぞ」

「もう!トクちゃんの意地悪!」

「早くアパートに帰ろ」

「ホントに泊まる気か?」

「うん、泊まる。トクちゃんのこと好きだから」

「…」

「アパート行ったらHしちゃうかもしんないけど、それでも泊まるか?」

「うん」

「怒っちゃってゴメンね」

「いや、悪いのは俺だから。Kさんがホントに俺と付き合っても良いと思ってくれるんならアパートに泊まって欲しい」

「もう、Kさんなんて呼ばないでよ。ちゃんと「ちえ」って呼んでよ」

「「ちえ」アパート行くぞ」

「うん!」

アパートに到着して私が先にシャワーを浴びました。

「「ちえ」なに着る?俺のパジャマかジャージのどっちにする?」

「じゃあパジャマで良いよ」

「ちえ」もシャワーを浴びて二人で布団に横になりました。

「ちえ」に腕枕をしながらウトウトしてしまいました。

「トクちゃん寝ちゃうの?Hしなくても良いの?」

「あ、うん。こうして「ちえ」とくっついてるだけで満足だから」

「別れなくてもよかっただけで満足だよ」

「私の胸を見たかったんじゃないの?」

「もしかして、さっき私が怒ったから?」

「そんなことないよ。あれは俺が悪かったからって言ったじゃん」

「ゴメンネ。怒っちゃって…」

「「ちえ」が謝ることないじゃん。悪いのは俺なんだから」

「だって…」

「もしかしてHして欲しいの?」

「もう!トクちゃんのバカ!」

「して欲しいんなら、してって言えば良いじゃん」

「もう!そんな恥ずかしいこと言えるわけないでしょ」

「ってことは、して欲しいってことか」

「トクちゃんの意地悪…」

「じゃあオッパイ見ても良いか?」

「うん…」

「やっぱ「ちえ」のオッパイって美乳だよな。こんなオッパイ他の男に見せられんな」
 
「俺以外の男に見せるなよ」

「見せるわけないじゃん」
 
「オッパイ触ったまま寝ちゃっても良いか?」

「え〜、トクちゃん寝ちゃうの?」

「うん、なんか眠くなっちゃった」

「もう!自分だけ寝ちゃうの?」

「オッパイ触ったからしたくなっちゃたのか?」

「知〜らない」

                    つづく



               

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