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【アークナイツ】『吾れ先導者たらん』のシナリオを読んだ感想

※アークナイツサイドストーリー『吾れ先導者たらん』及び『孤星』のネタバレがあるので注意!

アークナイツのサイドストーリー『吾れ先導者たらん』を読んだので感想を書いていこうと思う。

このサイドストーリーは世界各国の使節を集めたサミットが開催されているラテラーノを舞台にセシリアという母親を失った少女のエピソードが中心として描かれる話となっている。セシリアという少女はサンクタとサルカズのハーフにもかかわらず、サンクタ同士の子しか得られないはずの羽と光輪を持っている。そういったセシリアの状況を知った見習い執行者のエゼルがセシリアのためにどう行動するかという展開がメインとなる。

基本的にはセシリアの話がメインとなりつつもアークナイツらしくアンドアインやフィアメッタなどの描写も非常に多い群像劇という側面もある。アンドアインやモスティマ、レミュアンたちの過去も一部描かれラテラーノ関連の登場人物が深掘りされる。モスティマは他のイベントにも出ていたようだが、自分はまだ読めていないのでモスティマすら初見である。空想の花庭は読んでいるがレミュアンとフェデリコ、リケーレ、教皇、オレンくらいしか知っている登場人物がいなかった。毎度のことながら登場人物が多い。

話が膨大なので感想を書くのも大変だけど、やっぱり一番気になったのは「アレ」と呼ばれている大聖堂の地下にあるとされる何かである。「アレ」という存在自体はSNSでアークナイツの感想を漁っている時もたまに見かけていたのでラテラーノの中枢には何か秘密があるのだろうなと思っていたけど想像以上に情報が少なかった感じがする。『吾れ先導者たらん』では明言されていなかったと思うけどたぶん機械的な何かがラテラーノの地下にあってそれがサンクタの堕天などに関わっているのだと思われる。サンクタは法を犯すと堕天するらしいが、アンドアインは堕天していないので条件がいまいちわからない面もある。現時点で公開されているシナリオのどこかでそれが判明しているかはわからないけど自分が読んだ範囲だとわからないなと思った。

ラテラーノの地下にある「アレ」については『孤星』で登場した「保存者」と呼ばれる存在が近いんじゃないかと思えるけどどうなんだろうか。アニメからアークナイツに入りすぐに『孤星』をやってしまったので読み飛ばしてしまった情報が多い。なのでまた『孤星』は読み返したいなと思っている(ただし、いま読み返してもわからない点は多いと思うので他にも色々読んでからにしようと思う)。

あと気になるのはやっぱりセシリアの父親の存在だと思う。セシリアの母親であるフェオリア・ラポルタが生きていた時分にフェオリアがセシリアをつれて遠い森のようなところで会っていたという描写があった。もしかするとその父親もそのうち出てくるんじゃないかと思う。というかすでに出ていたりするんだろうか。サルカズとサンクタのハーフであるにもかかわらず羽と光輪がある特殊な個体であるセシリアの秘密は作中の謎を解く大きな手掛かりだと思うのでセシリアの父親が誰なのかも重要だと思う。

もう一つ言うと今回はアルトリアが名前しか出てこなかったけど、ラテラーノのシナリオにおいてアルトリアの存在は大きいんじゃないかと思う。教皇やアンドアインのセリフの端々にアルトリアの過去が描かれる漫画『自由への奏音』の要素が散りばめられている気がした。

漫画ではアルトリアが母親に本を読んでもらっているシーンがあるが、その本の中で巨人の話が出てくる。巨人は糸で縛られているが主人公の励ましによってその縛りから解放され村を救うという話だ。アルトリアの母親はこの本から「長い間囚われていた場所から抜け出し自由になることは嬉しいはず」という解釈を導き出す。そしてその解釈を聞いたアルトリアはこの話に影響を受け人々をあらゆる心理的縛りから解放するため動き出すようになる。

アルトリアの漫画を読んだ後に『吾れ先導者たらん』を読むとどうしてもセシリアの行動と巨人の話を重ね合わせてしまう。

『吾れ先導者たらん』においてセシリアは「鐘の元へ行く」という自分がしたい行動をするが、この行動はある意味ではアルトリアに触発された人々のような行動ともいえるだろう。あくまでも自分の解釈に過ぎないけど、アルトリアの能力によって自由に行動するということはむしろ自分の目的というものに縛られているような気もするので、なんとなくそのあたりもテーマになっていきそうに思える。

そもそもサンクタという種族自体が「アレ」という存在に縛られているようなので、アルトリアとしてはその縛りをなくしたいと思っていても不思議じゃない気はする。なので今後の展開としてはやはりアルトリアを中心とした勢力によってラテラーノにおける「アレ」が解体されるという展開になっていくんじゃないかと予想している。アルトリアにアンドアインが全面的に協力するという形で関わってくるかはわからないが方向性としては近いんじゃないかと思っている。

なんにせよ今回のラテラーノイベントも面白かったなと思う。毎度思うことだけどアークナイツで知らないことが増えると前に読んだシナリオを読み返したくなる。『孤星』を読んだときは知識がなかったために読み飛ばしている情報も多そうなので保存者のあたりくらいは読み返したい。

次はリタ―ニアの話も読みたいけどまだウォルモンドをクリアできていないので読めない。なので趣向を変えて『遺塵の道を』でも読もうかと思う。ちょっと読んだけどサルゴンが舞台らしい。全然知らない国(でもこの国も孤星で見た字面な気がする)なのでまたアークナイツの世界に対する認識が広がりそう。


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