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【アークナイツ】サイドイベント『風雪一過』の感想

アークナイツのサイドシナリオである『風雪一過』を読んだのでその感想を書いていこうと思う。

今回の舞台はイェラグだ。ある程度シナリオを読んでいるにもかかわらずまた初めて出てきた国なのでアークナイツ世界の広さに驚かされる。

イェラグはシルバーアッシュ家、ブラウンテイル家、ペイルロッシュ家という3つの名家と蔓珠院というイェラガンドを祭る神社的組織が支配する旧来の宗教国家のような国となっている。今回のお話は主に保守的なペイルロッシュ家とブラウンテイル家VS革新派のシルバーアッシュ家という対立図式で、そこに蔓珠院やロドスも絡んでくるというそんなお話となっている。

このシナリオで特徴的なのはやはりドクターの存在だ。自分が今まで読んできたアークナイツのシナリオではドクターが出てきてもそこまで活躍しないという話が多かった(そもそもメイン以外でほとんど登場しないが……)。一応『青く燃ゆる心』や『密林の長』などで事態の行く末をすべてを読みきっていたというような描写はされていたけど結構あっさりした感じだったので、今回のようにガッツリ戦略を立てている描写があったのは新鮮だった。ドクターの有能描写は良い意味でなろう系を読んでるような心地よさがある気がする。

ブラウンテイル家のメンツがとても好きだ。当主が1人じゃなくて姉妹だというのがあらゆる面で良い方向へ働いていると思う。スキウースのポンコツ感も好きだしラタトスの有能感も良い。その2人の対比でともにキャラが立っていてより魅力的になっていると思うし、仮にこれらの要素が1人に集約されていたら魅力が薄れる気がする。ラタトスは家族想いだし、個人的に非常に好きになったので機会があれば実装されてほしいなと思っている(あとスキウースとユカタンが普通に夫婦なのも良い)。

話の本筋で言えばBI-7戦闘後での大長老とエンヤ(プラマニクス)の会話が考えさせられる話だったなと思う。大長老の「イェラグの民が信仰しているのはイェラガンドではなく信仰そのもの」「人々は選択権を信仰の対象に委ね、排斥する理由をすべて信仰になすりつける」という考え方は正直とてもわかる。深くは言及しないが現実においてもそういうことは結構あると思う。

大長老の「人々は停滞を欲している」という考え方に対してエンヤは「信仰が前進すれば人も前進する」という考え方を披露する。素朴な考え方ではあるけど「確かに!」と納得させられる気持ちになった。

外圧という脅威が迫っている中、国の改革を図ろうとしているエンシオディスの考えもわかるし、イェラグという国家としては大長老の考え方も理解できる。それぞれの考えがバランスよく展開されてる感じがアークナイツっぽいと思う。

風雪一過は話の筋自体は面白かったけど今回の話はイェラグの国の内情が明らかにされただけで特に大きく考察するポイントはなかったかもしれない。あえて考察ポイントを挙げるなら「ヤエル(イェラ)って何者なの?」という点だろうか。これを書いている時点で銀心湖鉄道の最初の話だけ読んだが、その中に「ヤエル=イェラガンド」であることが示唆される話があった(像のシーン)。風雪一過でもそういった描写はあるのでおそらくヤエルはイェラガンドで確定なのだろう。ただヤエルがイェラガンドだとしてもなぜそんな存在が人間世界に降りてきているの?という疑問はぬぐえない。獣主やケルシーのような存在なのだとは思うが、このような上位存在がなぜいるのかは自分の読んだ範囲だとわからない。そのあたりは現時点で読める範囲で明らかにされているかどうかはわからないが気になるところだ。

あとこれを書いている最中に『吾れ先導者足らん』でブラウンテイル家が出てきたということを思いだした。こういう細かな描写は先に風雪一過を読んでた方が楽しめるのでやはり時系列順に読むべきなのかもしれない(でも気になる話から読んでしまうので仕方ない)。

※ミスのため取り消し線(理由の詳細は下記)

ドクターとエンシオディスのチェスのシーン。作中描写だと結果はドローだったけど上の画像の局面的にはドクターが負けてる気がする。試しにAIの形成判断かけて見たら白が圧倒的有利だった(白のルークが残ってる時点で相当キツい気がする)。単に間違いかもしれないけどこの盤面に何か意味があるんだろうか?(配置してある駒の認識が間違ってない限りは以下のようになる、なお先手後手入れ替えてもほとんど変わらず)

AIによる局面の形成判断

[追記]
とある情報筋によると千日手になるらしい(レーティング800の弱小なので手順がわからないけど)。おそらく白ルークでナイトを取りに行こうとしてもキングで守れるし白ルークが上段にいこうとしても黒ポーンを進軍させられるから上にも行けず膠着状態となるのだとは思う(すべては読めない)。

[追記2]
G4とH7の駒がビショップではなくクイーンだった(他の方の解説を見てようやく気付く)。リアルチェスをやったことないので普通に勘違いしていた……クイーンだとすれば普通に千日手なので問題なかった模様(この間違いは本当に酷いので申し訳ないです)。

総括すると風雪一過は話がまとまってて面白かったなと思う。ドクターが最後に戦略ですべてを制するみたいな展開は毎回だと飽きると思うけど、たまにであれば普通に面白い。毎回ドクターが出るとこういう展開になりがちなので普段はあまり登場しないのかもしれない(それにしても出なさすぎだとは思うが)。次は『銀心湖鉄道』を読もうと思ったが、情報によると12章やカジミエーシュシナリオも関わってくるらしいのですぐに読むか迷っている(すぐに読みたい気持ちもあるけどじっくりとそちらを読んでからでもいいかなとも思っているので本当に迷う)。

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