RPG MAKER UNITEの売り上げを今後どうやって増やしていくか?

unity用のrpgアセットのRPG MAKER UNITEはsteamでの販売が却下されたが、2月29日からepic storeでの販売が開始された。
驚く事に値段がunity asset storeよりepic storeの方がずいぶんと安くなっている。
当初はunity asset storeでも日本版は一万円くらいで売るつもりだったのに、unity asset storeの仕様で国ごとに異なる価格設定はできない(ドルでのみ設定して後は為替に応じて各国での価格が決まる)ために、日本円では15000円以上というかなり高い価格になってしまった。
しかしepic store版は通常版が10300円(しかも今はリリースセールで3月6日まで10%OFF)、色々おまけが付いたスペシャル版が16000円くらいという。

rpg maker uniteはリリース直後の出来がひどく、アップデートで少しマシになったとは言えまだまだ改善するべき点が多い。
今後の改善はメーカーに頑張ってもらうとして、「rpg maker uniteをどうやって売り上げを増やしていくか?」というのを私からいくつかメーカーにアドバイスしてみたいと思う。
リリース後の評判の悪さで売り上げはかなり苦戦してしまっているだろうし。

実はrpg maker unite製のゲームをboothですでに販売している人がいる。

ハクスラDRPG 迷宮奇譚(ポナップ)
https://ponapp.booth.pm/items/5358781

rpg maker unite用の3DダンジョンRPG化アドオンを作った人が、自分のそのアドオンを使ってハクスラダンジョンRPGを作ってboothで売っている。
値段が500円と安いので「rpg maker uniteで作られたゲームはどんな感じ?」というテスト用に買って遊んでみた。

色々重いと言われているrpg maker uniteだが、ゲームとしてビルドしたこの作品を遊ぶ分には重い感じはまったくせず、サクサクと快適にプレイできる。
セーブも一瞬で終了する。セーブの上書き確認が無いのはunite側のアップデートで改善すべきだと思うが。
ゲームの容量も解凍後の容量で150MBくらいで容量が異様に大きいというわけでもなかった。

ゲームとしてはローグライクなハクスラダンジョンRPGで、キャラを少しずつ育成していくのがやはり楽しい。
レベルアップが敵から経験値を獲得する方式ではなく町の訓練所で金を払ってレベルアップするという変わった点はあるものの、概ね普通のダンジョンRPGという感じ。
作者のyoutube動画をみると敵やキャラクターのイラストはAIで全て生成しているらしい。

この一作品のみで判断するのはどうかと思うが、オーソドックスな3DダンジョンRPGを作りたいという人はunityで色々な機種向けにビルドできるこのrpg maker uniteを買って3Dダンジョンアドオン(boothで1300円で売っている)を追加するとそれで自分の望み通りのダンジョンRPGを作れると思う。
今はまだunite本体にバグが色々あるとは思うが。

めちゃくちゃ前置きが長くなったが、もう今の時点である程度の作品を作れてしまえるなら、rpg maker uniteのメーカーは以下のような二つの事をしてuniteの販促をしたらどうかと思う。

1.「4時間以内で終了するunite製の短編RPG作品を募集し、クオリティが高い作品は一作品3万円以上の賞金を与えてsteamで無料で配信していくか一作品200円の単品RPGとして売り出す」

200円で売る場合はソフトが一つ売れるたびに70円くらい作者にロイヤリティを支払う。
こっちはまぁ短編部門的な物だ。

2.もう少しボリュームのある作品(クリアまで10時間以上)はuniteのメーカーがパブリッシャーになってsteamやepic storeなどで販売する。

ボリュームがそこそこあってクオリティも高い作品については、メーカーがパブリッシャーとしてsteamとepic storeで600円から1200円くらいの間の価格で販売をしてみてはどうかと思う。ボリュームに応じて価格を設定。
ダンジョンRPGアドオンを使って今回みたいにハクスラ3DRPGを作って応募する人もいれば、普通の2DRPGを作って応募する人もいるだろう。
一般のインディーゲーム同様に販売価格の4割か5割くらいはRPG製作者にロイヤリティとして支払う事。

この二つを今後やるとrpg maker uniteを買おうという人がかなり増えていくだろう。
「rpg maker uniteを買い、そこそこクオリティの高いRPGを作れば短編作品は賞金を獲得したりロイヤリティ収入が少し入る。さらにボリュームのあるRPGを作れば本格的な販売である程度の収入が入ってくる」となると、これ目的でuniteを買うという人が今後どんどん出てくるようになる。

また、将来的にはunityを介してswitch次世代機向けのビルドも可能になって、steamやepic storeだけでなく任天堂のストアでも販売して各RPG作品の売れ行きをもっと増やす事もできるだろう。

言語についてはbakinみたいにマルチランゲージに対応していないので、海外のストアでも売りたかったらテキスト類を全て外国語に変えたバージョンも作るみたいな面倒くさい事になってしまうが。
 
uniteで作ったダンジョンRPGが一つ800円から1200円くらいで買えるとなると日本だけでも作品によっては5000本以上売れるのがちらほら出てくると思う。
普通の2DRPGはケムコ作品との競争で苦戦するかもしれないが、それでも作品の出来によっては日本だけで5000本以上売れる事も。
話題になった作品は日本だけでも2万本以上売れる事もあるかも。
800円で売ってRPG製作者に入るロイヤリティを400円とすると5000本で200万円、2万本だとなんと800万円という夢のある話に。

応募されたRPG作品の審査とかリリースまでのバグ探しのためのプレイなどでスタッフを雇用する必要が出てくるが、steamやepic storeおよび任天堂のストアで売った分はパブリッシャーにもいくらか金が入るので、それでまかなえるのではと思う。
海外でも現地スタッフを雇って審査を行う。

rpg maker uniteでRPGを作って応募すると、審査を通った作品はsteamやepic store、任天堂のストアで販売してロイヤリティ収入が入る」となると、今後のrpg maker uniteの売れ行きはずいぶんと増加する事になる。
同じ会社が出しているアクションゲームツクールではすでにこの取り組みをやっている(作ったゲームでクオリティが一定を越えた物はswitch向けに販売できている)ので、uniteでも是非これはやるべき。