見出し画像

誰でもなりえる『ひょうそ』というわりと恐ろしい手や足の指の病気について

記事の見出し画像はみんなのフォトギャラリーから使用させていただきました。


<ひょうそ(爪周囲炎)という、悪化すると指の切断にまで至る病気>

爪の周辺の皮膚に細菌が入りこみ、そこで増殖して悪化していく『ひょうそ(爪周囲炎)』という病気があります。

私は数年前に右足の親指がそれになり、かなり悪化したため最終的に爪をはがすという処置をする事になりました。
また最近も左足の親指でもひょうそになってしまい、こちらは幸い抗生物質の内服と外用薬の併用で治療が終わりました。

このひょうそ(爪周囲炎)という病気は手や足の指で起きる病気です。

病気に気づいてすぐに皮膚科医に行って内服薬と外用薬の併用治療を始めれば回復する事が多いです。
しかしきちんと治療をしないとどんどん悪化していき、爪をはがす処置をする事になったり、そこからさらに悪化すると『指の骨の中で細菌が増殖してしまい(骨髄炎)、指を切り落とす事になる』という恐ろしい事態に発展してしまいます。

誰でもなりえるため、注意を呼び掛けるためにこの病気を紹介したいと思います。

<ひょうそになる原因>

つめの根元やサイドに傷ができると、そこから細菌が入って増殖を始めてしまいます。

・爪のサイドによくできるささくれを抜いた時に傷ができる
・窮屈な靴をずっと履いてる事で爪の根元の細胞に傷ができてしまう
(圧迫された爪が爪の根元の細胞を繰り返し傷つける)
・手や足をきちんと洗わない
・巻き爪で爪が皮膚を傷つけている

など、傷ができやすかったり指が不衛生な状態になるとひょうそになる可能性を高めてしまいます。

私の場合は右足の親指の方は窮屈な靴をずっと履いていた事からなりました。
左足の方は靴のサイズやこまめな足洗いも気を付けていたのですが、何故かなってしまいました。
私は白血球の値が常に低いので、免疫力が低い事も細菌増殖の要因だったのかもしれません。

<症状が出たらすぐに皮膚科医に行くのが推奨される>

ひょうそになると、爪のサイドや根元の皮膚を触ると痛みが走ったり、触らなくてもズキズキしたり熱を持つ事があります。
何らかの指の異常を感じたら、皮膚科医にすぐに行くのをおすすめします。

ひょうそは治療が遅れると爪の下の方まで細菌が増殖してしまう事になります。
こうなると爪を剥がして膿や細菌を出すしかなくなってしまいます。

私の場合は右足の親指はひょうそが悪化して結局爪をはがす事になってしまいました。
何故か皮膚科医は麻酔をしなくて、はさみのようなものでじょきじょきと爪を切りながら剥がしていったため、その痛さはとんでもない物でした。
処置時間は10分くらいだったのですが、生きてきた中で最強クラスの痛い処置で、今思い出しても冷や汗が出るレベルです。

もしひょうそで爪をはがすはめになったら、必ず麻酔を打ってから処置してくれる皮膚科医で治療を受けるようにしましょう。
麻酔無しは拷問でしかありません。

足の指の爪をはがした後はまた細菌感染しないよう、爪が生えてくるまで年単位の時間気を付けていく事になります。
私の右足の指は数年後にようやくそこそこまで生えましたが、形がずいぶんとおかしくなってしまいました。
その間の塗り薬や滅菌ガーゼ、滅菌綿棒、サージカルテープ代などでも何万も金がかかってしまいました。


最近なった左足の方のひょうそは、抗生物質の内服薬を数日飲むのと同時に抗細菌の外用薬を指に塗り続け、一か月くらいしてようやく治ったという感じです。
こっちも薬、ガーゼ、その他で8000円くらい金が飛んでしまった。

ひょうそは先にも書いた通り、悪化すると最終的には指の骨の中でも細菌が増殖しだし、骨髄炎になると治療が難しくなって結局指を切断するという処置に至る事もあります。

<市販の外用薬だけでは治らないと思って良い>

初期のひょうそは抗生物質の内服薬と殺菌作用のある外用薬の併用で治せますが、抗生物質の内服薬は皮膚科で診察を受けて処方してもらわないといけません。
ドラッグストアでは売ってません。

市販の外用薬だけでひょうそを治そうとしてしまう人もいますが、それはひょうその治療を遅らせて悪化させるだけなので、できるだけ早く皮膚科医に行く事をおすすめします。

私自身も最初の右足のひょうその時は当初は市販の外用薬で治そうとしました。
しかし一向に治る気配はなく、むしろどんどん悪化していきました。
肉芽とかいうのまでいつの間にか出来たり。

皮膚の奥の方に入って増殖している細菌は外用薬はそこまで届かず、血液中に細菌を殺したり増殖を抑える成分を流す内服薬を数日間飲み続ける必要があるのです。

<治療中に気を付ける事>

ひょうそになった場合は一日に何回も足を洗い、清潔な状態にしてから細菌を殺す外用薬を塗って、個別包装された滅菌ガーゼをテープで止めてできるだけ雑菌が傷口に入らないようにする必要があります。
これを内服薬を飲み終わった後も皮膚が治りきるまで根気よく続けることになります。

在宅ワークならともかく職場だと足を洗う場所が無いのでなかなか難しいかもしれませんが。

また、入浴の際はひょうそになっている指はお風呂の湯舟に付けないよう姿勢を工夫する事になります。
風呂の水は何人も入っているとかなり汚くなっているし、自分が最初に入る場合も自分の体の落としきれなかった汚れでそこそこ汚染された状態になってしまうので、湯舟の中に治療中の足を入れるのはおすすめできません。


ひょうそは治療が早いほど楽に治せる病気ですが、治療が遅れると爪を剥がすはめになったり、最悪指を切断する事態にも発展します。

そのため指に異変を感じたらできるだけ早く皮膚科医に診てもらうのをおすすめします。

最近はひょうそ以外にも劇症型溶連菌も感染が報告されていて、こちらの方は48時間以内に死に至る場合もあるため、やはり皮膚に何か違和感があったらできるだけ早く医者に診てもらいましょう。