永久にお蔵入りとなってしまった縦スクロールシューティングの話(鉄人は二度地球を救う)

2007年か2008年頃、当時色々考えていた個人制作のゲームのアイデアの中に縦スクロールシューティングのゲームがあった。
タイトルも「鉄人は二度地球を救う」とその時に決めていた。

ロボットがプレイヤーキャラのドット絵グラフィックの縦スクロールシューティングで、通常ショットとブーメランのように戻って来る威力の高い腕部ショット(腕が分離して飛んでいって戻って来る)があるみたいなゲームシステムだった。

オープニングシーンとエンディングシーンは漫画形式でコマ割りで見せる感じにするつもりで、オープニングではある日地面の下から古いデザインのロボットが掘り起こされ、そのロボットはなんかポンコツながらも孤児院で色々な子供達の世話をして過ごす事になった。

そんな平穏な日々が続いたある日、突然地球外から宇宙人が攻めてきて、孤児院の子供達を残して鉄人(ロボット)はその宇宙人のボスを倒すために飛び出していく。
この鉄人は、実は昔にも地球に来た宇宙人を撃退したロボット達の生き残りだった・・・みたいな設定だった。(当時はこの一機しか残らず、再びの宇宙人襲来に備えて地面に埋められていた)
 

最終ステージではボスを倒すも、ボスの大爆発に巻き込まれて鉄人は頭部と胸部のみ残し、自力では移動できなくなり宇宙を漂う事になってしまう。

やがてエネルギーも尽き永い眠りにつくも、数十年後に鉄人に再びエネルギーが注入される。
通電された鉄人の目(カメラ)に映ったのは、成長した子供達の姿だった。
孤児院にいた子供達が帰って来なくなった鉄人を探すため、必死になって勉強してそれぞれが宇宙飛行士になり、数十年かけてようやく鉄人を見つけ出したという。

「鉄人、地球に帰ろう・・・」というシーンで優しい音楽が流れてエンディングを迎える・・・・みたいに考えていた。


上記記載の内容を見て、「これ、あのアニメのエンディングの丸ぱくりでは?」と思った人がいるのではないだろうか?
そのアニメも最終回で「爆発にキャラが巻き込まれ、宇宙を漂っているそのキャラを何年も後に発見して救出する」という感じだった。

ネタバレになるのでそのアニメの名前は具体的には書かないが、このゲームを考えた時、私はそのアニメはまだ一度も観た事が無かったし、ストーリーの内容をどこかで聞いた事も無かった。
一応そのアニメは私がこのゲームを考えた時より前に放送されていたみたいだけど、私が観たのは2015年頃だったかのdアニメで。

しかしそのアニメを観て、「エンディングシーンが酷似している」と思い、企画のまま放置していたこのゲームの制作はその時点で永久に諦める事にした。
同じ内容のゲームを出すと「エンディングがパクリ」と叩かれまくるのが目に見えていたからだ。

そのアニメは今では私の好きな作品の一つになっていて、やはりエンディングシーンは何度見ても感動する。
今文章で書いてても、なんか久しぶりにそのアニメを通しで観たくなってしまった。
オープニングの曲も良いし。

このゲームのエンディングを変えて作る事も考えた事が無いわけではないが、やはりオープニングとエンディングがセットで物語が考えられていたので、残念ながらこのゲームはもうこのまま日の目を見ないままで仕方ないかなぁと。
ここで公開したのは一種の供養みたいなもんというか。

ゲームを作っている人ならゲームのアイデアは大量にストックしている人が多いだろうけど、やはりその中で実際に制作するのはごく一部のみとなってしまう。
ほとんどのゲームアイデアは死蔵したままになってしまう。

そういう「もう自分や自分達では作らないだろうなぁ」ってアイデアは供養的にこのnoteで今後時々書いていくかもしれない。