質六合コミックスは今から立て直しできるのか?(電撃プレイステーション系四コマ漫画サイト)

プレイステーション専門誌の電撃プレイステーション(DPS)は四コマ漫画を付録につけている時期があった。かなり長くて10年以上は続いたんじゃなかろうか。
ある日突然終了した時は残念に思った人も多いだろう。
当時の電撃プレイステーションの読者数は15万人を超えていた時もあり、付録の四コマで自分好みの作品を定期的に読んでいた人も2、3万人以上いたんではなかろうか。

この四コマで連載していた人達が2018年に一部集まって質六合コミックスというサイトで新しい四コマ漫画を連載しようとした事があった。

質六合コミックス
https://shitirokugou.com/comics/blog/

電撃四コマ時代を彷彿とさせる作品と作者が集まって良かったが、残念ながらわりとすぐに更新が止まってしまった。
アクセス数が思ったほど増えず、漫画を提供してくれている作者達にきちんと原稿料を払っていくと採算が取れないと感じたからだろう。

この試みについては私は今はkindle unlimitedを使ってアマゾンでkindleで四コマ雑誌を不定期で出し続けて立て直しに挑戦してはどうかと思う。
全部の号をkindle unlimitedで読めるようにした上でkindleでも安い値段で買えるようにするという形。

だいたい各号80から100ページくらいのページ数を目標として、電撃四コマ系の当時の作家に各々8から12ページくらいの分量で描いてもらう。各作家は毎号参加でなくそれぞれ不定期連載で良い。
鈴城芹さんはkindleインディーズで家族ゲームNEXTの連載を始めたり、ゆとり&マツダ靖さんコンビも同じくkindleインディーズで作品を最近連載しているが、これらの人にも連絡してその作品の参加を促してはどうだろうか?
祥人さんとか北浜勇介さん、その他当時の色々な電撃四コマ作家で参加を希望する人は意欲的に取り込んでいくと、当時電撃四コマ付録を読んでいた数万の人達に受けて雑誌の読者数を増やせる。
もちろんkindle unlimitedで一号目から好きなタイミングで読めるので新規読者もある程度獲得できるだろう。

また、無理に四コマ作品ばかりにするのではなく、今の四コマ雑誌が普通のページ漫画も載せているようにショート形式の漫画も載せてみてはと思う。
四コマスタイルよりこっちの方がもっと描きやすい人もいるだろうし。

こういう四コマ雑誌をkindle unlimitedで全号読めるようにした上で一冊280円くらいのかなり買いやすい値段でkindleで出すと、一部の人はunlimitedではなく電子書籍を購入してくれて収益が増えるだろう。
kindle unlimitedは一ページ読まれると0.5円くらい入る(2023年段階での鈴木みそさんの漫画のデータより)ので、80ページがフルに読まれると40円くらいが入る。
ページをめくるだけで「そのページは読まれた」という事になっているので、実際は読まない漫画の分もどんどんカウントされていく。
当時の電撃四コマ読者と新規読者あわせて1000人以上読むようになれば全員がフルページめくらなかった場合も考慮してだいたい一号で2、3万円くらいが儲けに。
ここにunlimitedではなく280円出してkindleを買ってくれた人の分の収益を足すともう数万円儲けを追加できる。
この金から編集者が一部手数料を抜いてその号に掲載された作品の各作家に儲けを割り振るという感じ。
これだけを見ると各作家にとっては本当にほとんど金にならないが、ある程度ページ数がたまった作品は個別にkindleで単行本を出して収益をもっと増やす。

各作品は80から100ページくらいのページが溜まったらそれぞれkindleで一冊350円くらいで個別のコミックをリリースする。
こっちの方も新規読者獲得のために最初の数巻はkindle unlimitedでも読めるようにしておく。
通常の四コマの単行本は一冊120ページかもう少し多いページ数で値段は800円から1000円くらいだが、今はこの値段だと買われない事が多い。
一冊350円というかなり買いやすい値段だと当時の電撃四コマ読者の中には買ってくれる人がわりといるだろう。
当時読んでいなかった新規の人も作品を気に入ってコミックを買ってくれたり。
今は漫画の単行本が値段がどんどん上がっていってるが、紙の本では出さず電子書籍版でしか出していない作品はむしろ買いやすい値段にして読者数を増やした方が良いと思う。
後述するが、もう少し値段を上げた「ちょびっと豪華版」みたいなのも同時に出してみたりも。

他にも各作家の収益を増やす事は積極的にやると良い。

・ページ数稼ぎにイラストや近況紹介のテキストや軽い近況漫画のページも追加した方がいいかも?

kindle unlimitedはページ数が多いほど儲けが増えやすいので各作品は四コマや漫画ページ以外にも軽いイラストページや作者の近況のテキストや近況漫画を数ページずつ載せた方がいいかも?もちろん各作品個別にコミック化の際はそれらも収録。
雑誌は毎号80から100ページではなくそういうページも各作品ごとに追加してもう少しページ数を増やすと多少毎号の儲けが増える。
作者の負担も増えてしまうので、あまり頑張りすぎない内容で。
 

・雑誌のタイトルには「コミック」という言葉を必ず付ける

質六合という名前をそのまま使うか新しいコミック名をつけるにせよ、検索でひっかかりやすいように「コミック 質六合 vol.8」みたいに必ずコミックという言葉を雑誌名に付ける事。

・刊行スピードは不定期

雑誌を出せるくらいページがたまるごとに発行していく感じにする。
作者それぞれで作品を作れるペースが違っているし、安定して原稿料が払えないので漫画制作に専念できないという問題もある。
その一方で採算をあまり考えず意欲的に漫画を作る人も中にはいて、刊行ペースを早めてくれたりも。
参加する元電撃四コマの作家数が増えると毎号全作品掲載できず次の号のページがすぐたまる事もあるし。
各号は一人の作者で掲載できるのは最大12ページ(おまけページの分は除く)までとするので、原稿の方がどんどんたまってしまう作者も出てきてしまうかも。

・各作者の収益を増やすためにTシャツやグッズ販売サイトに漫画絵を登録していく。

Tシャツやグッズが売れると絵の作者に金が入るというシステムのサイトがいくつもあるので、有名サイトでそれをやると少しは各作家の収益が増えるだろう。
漫画のコマを使ったTシャツやグッズを読者が買うとその漫画家の儲けが増えるという感じ。
金に余裕があってその作品を応援したい人はわりとこういうグッズを買ってくれたり。
大きくは売れないのであまり頑張りすぎて色々な絵を登録して時間を使いまくるのはおすすめできないけど。
 

・電撃四コマ時代と違ってkindle unlimitedユーザーなら過去の号もいつでも読めるので、「途中からでは作品に入りづらい」というのが無い。

電撃四コマ時代は途中から雑誌を買った人にとってはすでに連載が始まっていた四コマ漫画はなかなかその作品に入りづらかった。途中から読んでもキャラもストーリーもわからないし。
しかしこの雑誌の場合はシリーズ番号をつけてkindleで出していくと、一号目から読んでくれる人も出てきて年々新しい読者が増えていく事にもなる。
号ごとの平均読者数が5000人を越えると各々の作者への支払い額や各作品ごとに出したkindle単行本の売れ行きもずいぶん違ってくるだろう。
 

・雑誌の巻末の方には参加作家のkindle書籍の紹介ページを毎回必ず入れてみる。

他の出版社から出している物も出版社の許可を得て軽く紹介。
表紙絵を掲載するだけでなく漫画のコマも使ってうまく作品紹介すると興味を持って読んでくれる人を増やす。
紹介ページは各々の作者が自分で作るスタイルに。
それぞれの作品は最初の数巻はkindle unlimitedで読めるようにしていると、「この雑誌で参加作家の他の作品を知ってkindle unlimitedで最初の数巻を試し読みし、気に入ったら買ってくれるようになる」というのがある。
もちろんそのkindle unlimitedで最初の数巻が読まれた時も多少作者に金が入る。
コミックの元の値段が高いなら価格をもっと安い価格に変更したり、セールを頻繁にしたりすると良い。
今は本当にコミックは高いと売れない。
でもkindleで一冊安く買えるセールをやると一気に買ってくれる事もある。
これを書いている時にちょうどビームコミックスが色々な作品を一冊99円セールやっていたが、いくつかの作品を全巻一気買いしてしまった。
 

・kindleで色々な作品の一話目と二話目をまとめた「お試し版」というのを後で無料で出して雑誌の読者数を増やしてみる。

色々な作品の一話目や二話目ばかりを集めたお試し版というのをkindleで後で無料で配ると雑誌の知名度、読者数アップになる。
第一号ではなく途中の号から参加する元電撃四コマ作家もいるだろうから、お試し版は少し後で出した方が良い。

・ちょびっと豪華版というのも同時に出してみる

雑誌各号は280円、各作品のkindle単行本価格は350円とかなり買いやすい価格にした方が良いと書いたが、各作品にさらにおまけページが少し追加された「ちょびっと豪華版」みたいなのも同時に出してみたらどうか?
ちょびっと豪華版の場合は雑誌各号は580円くらい、各作品の単行本は550円くらい。
描きおろしイラスト、ラフや小ネタ、キャラ設定その他のおまけページが各作品に付くという感じ。
ちょびっと豪華版はkindle unlimitedでは読めずkindleで買えるのみにする。
 

・毎号巻末あたりに「SNSや動画サイトでの雑誌紹介のご協力のお願い」というページを必ず掲載する。

雑誌の読者数が増えるほど参加している漫画家の収益が増えるので一人でも多く読者を増やしたい。
毎号巻末あたりに


-SNSや動画サイトでの雑誌紹介のご協力のお願い-

この雑誌はkindleおよびkindle unlimitedの収益を参加している漫画家さん達に分配する形で成り立っています。
雑誌の読者数が増えるほど各作家さんの収益も増えるため、X(ツィッター)やその他のSNSや動画サイトなどでこの雑誌や各作品の紹介のご協力を時々していただけたら幸いです。
また、雑誌や各作品の紹介目的に限り各漫画の画像をSNSや動画サイトで転載する事を許可いたします。

kindle unlimitedで読まれた方も改めてkindle版やちょびっと豪華版をご購入していただくとより漫画家さん達の収益が増える事になります。

各漫画の絵を印刷したTシャツやグッズ購入でも漫画家さんにお金が入って応援できます。
Tシャツやグッズ購入サイトはこちら:url

どうぞご協力お願いいたします。

と、正直に書いてXやブログやサイト、youtubeなどでの拡散協力をお願いして読者数を増やす。
このページを毎号必ず入れるのと入れないでは読者数はかなり違ってくるだろう。
当時の数万の電撃四コマ読者の中には今はXやyoutubeでフォロワー数がかなり多いインフルエンサーになっている人もいるだろうし。
そのページの下部には雑誌に掲載している漫画のキャラ達の集合絵を載せて「雑誌紹介のご協力をお願いします!!」みたいな吹き出しをつけると良いのではないだろうか。
 

と、こんな感じで色々やって参加した漫画家さんの収益やその人がすでに出しているkindle作品の知名度と売れ行きが増えるようにしてみる。
 
正直大きな儲けにはならず、各漫画家にとっては趣味的な儲けで終わる事も普通にありえる。
ただ当時の電撃四コマ時代のあの楽しかった頃の事を懐かしむ気持ちがあるなら、当時四コマを描かれていた人達はこういうお祭り的な事に今一度参加されてはどうだろうか?
二年くらいやって限界を感じて解散する事もあれば、収益が安定して思った以上に長く雑誌が続く事もあるかもしれない。
きちんとした儲けになるかわからないので、各々の漫画家には自分のペースで時間に余裕がある時に作品作りをしてもらって。

私自身は当時は読者としてあの付録四コマ掲載の色々な作品で本当に楽しませてもらった。
当時の人達が今は離散してしまったのが悲しいが、もう一度集まって作品を発表できる場ができれば良いのではと思い今回このアイデアを提案してみた。

参加した漫画家の収益を増やすために売れ行きをもっと増やせるアイデアがあったらまたこの記事に何か書きたすかもしれない。


以下の記事も面白いので良かったらどうぞ。
こっちの記事も拡散協力していただけたら幸いです。

サブスクで実装されたらかなりユーザー数を増やしそうな革命的な機能とは
https://note.com/tokumeinanasi/n/nbcfba0a967d6