漫画の制作力を高める作画研究冊子作成のすすめ

将来商業漫画家になりたいという人や、kindleでのインディーズ漫画や自己出版漫画でよりクオリティの高い作品を出していきたいという人は、「漫画雑誌の切り抜きをして、作画や漫画表現の勉強になる冊子を作ってみる」というのを強くおすすめします。

用意する物は

・100円ショップなどでクリアファイルバインダーを10冊以上購入
・コンビニなどでジャンプやサンデー、マガジンなどの漫画雑誌を数冊買う

です。
クリアファイルバインダーは、透明のクリアファイル30ページくらいに一ページすつ紙を差し込む形で入れていくバインダーです。
実際はファイル一ページに二ページずつ入れていくので、60ページ分となります。

各バインダーの表紙には

・人物表現
・背景作画
・背景効果(流線や集中線やウニフラッシュ、ガーゼブラシなどのああいう背景の効果)
・色々な構図やポーズ
・その他

と記載していき、そのジャンルに適したページを入れていきます。

実際の作成行程は以下の通り。

漫画雑誌をペラペラと適当にめくりながら、そのページの中で何らかの漫画の表現技法や作画技法、構図やポーズを発見したら、そのページをカッターで切り取り、何コマ目にどういう表現があるかをメモした紙と一緒にバインダーに入れていきます。

たとえば以下のような感じです。
(字がかなり汚いです。高校生の時はかなり綺麗な字を書けてたのですが、今は絵も文字もきちんと書けなくなっています)


上記は「背景効果」のバインダーに入れる。


上記は「人物」か「その他」のバインダーに収録。


上記は「背景効果」か「その他」のバインダーに入れる。

バインダーがいっぱいになったら「背景効果(その2)」みたいな感じで新たなバインダーに入れていきます。


こういう感じで、各カテゴリ(人物、背景作画、背景効果、色々な構図やポーズ、その他)に対応したバインダーに切り抜きページをメモ付で入れていくという感じです。

二週間経たずにかなり分厚い漫画の技法書を作成できる事になり、このバインダー類を時々見返して参考にする事で、あなたがこれから作成する漫画の表現や作画技法アップにつながり、より高いクオリティの漫画を作れるようになるでしょう。
色々な構図を収録したバインダーも作っておくと、漫画の構図を考える際にも役立ちます。

こういうのは言われなくてもすでに自分で作っているという人も多いでしょうが、もしまだやっていなかった人は是非作ってみるのをおすすめします。

編集部への持ち込みや審査で自分の漫画をぼろくそに言われた人も、こういう冊子を作って研究するとよりクオリティの高い漫画を作れるようになるでしょう。

「少女漫画を作りたい人は少女漫画雑誌を買う」みたいに自分が描きたいジャンルの雑誌を買ってみてください。