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ネットスラングを死語にしないでー半年ROMれ・ggrksは大切な事

ネットスラングとは


ネットスラングとは、インターネット上で使われる用語や流行語を指す言葉です。
匿名掲示板「2ちゃんねる」や、ニコニコ動画、Twitterと、様々な場所でネットスラングは生まれ、そして死語になっていきます。
流行語のようなものでもありますね。
ネットスラングが生まれる経緯は様々ですが、誰かの誤字や勘違いから始まるもの、よく使う文字列を、使いやすいように省略したものなどがあります。

例えば、2ちゃんねるなら「今北産業」で「今来たから状況を3行で教えてくれ」。これは、全盛期の盛り上がっていたスレでは流れが早く、後から参加したユーザーには全て読むのも時間がかかるという時に使われるようになったスラング。
ニコニコ動画なら、「8888」で「拍手=ぱちぱち」という意味を持つコメントも多く使用されていました。動画や配信にリアルタイムで素早くコメントを打つため、いかに略し、簡単に称賛を送るかという場で工夫されたものですね。
Twitterでは「F外失」で「フォロー・フォロワーの外から失礼します」という意味のスラング。
140文字の制限の中でリプライする中で、1文字でも減らすための工夫として生まれたものです。

このように、ネット上でのやりとりや書き込みをスムーズにするために、今まで数多くのネットスラングが生まれ、使われてきました。

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スラングの寿命は短い


多くのネットスラングが生まれる流れの中で、それらの寿命、つまり流行りの期間は短いという現実もあります。
その理由の一つには「ツールの変化」があるのですが、例えば2ちゃんねるで使われたスラングでも、Twitterでは適さない、ツールの機能や使われ方にそぐわない場合があります。

ユーザーが利用ツールを移動すれば、使われる言葉も変わっていく。
そのため、インターネットの普及と共に増えていくSNSと、その利用方法やユーザーの変化に伴い、かつて使われたネットスラングたちは「死語」と呼ばれ、使われなくなっていくのです。

また、先に書いたようにスラングは流行的な面があるため、流行りがあれば廃りがあります。
2ちゃんねるやニコニコ動画の全盛期にはあちこちで見かけた「wktk」=「ワクテカ」、「kwsk」=「くわしく」なんて文字列も、最近ではなかなか見かけませんよね。

ネットの普及した今こそ覚えておきたい言葉
多くのネットスラングが「死語」として使われなくなっていく中、インターネットが普及した今こそ、思い出し、覚えておくべき言葉があります。
今回は「半年ROMれ」と「ggrks」の2つをピックアップします。
まずは2つのネットスラングがどんな意味なのかを見ていきましょう。

「半年ROMれ」


まず一つ目、「半年ROMれ」はインターネット普及率が低かったころから、徐々に普及しだした頃に多く使われ出したネットスラングの一つです。
「半年」はそのまま、期間を現わす言葉。「ROMれ」はRead Only Member もしくは、Read Only Memory の略のROMを日本語の命令形にした言葉。
つまり、「半年書き込まずに見てろ」という意味のスラングです。
主に初心者ユーザーであろう人に向けて使われたネットスラング。
ここまでだとなんだか攻撃的な言葉に感じますが、実際はトラブルを回避するために当時の初心者インターネットユーザーが心に留めていた心得でもあります。

要は、「慣れていないうちは半年くらい見て、掲示板の使い方・ルール・マナーを覚えてから書き込んでね」という意味なんですね。
2ちゃんねるユーザー=2ちゃんねらーは基本的にツンデレなので、口が悪くも根っこは優しいパターが多いです。

「ggrks」


次に「ggrks」は、一見日本語か?と思うかもしれませんが、「半年ROMれ」よりもガッツリ日本語です。
「ggr」は「ググれ」、「ks」は「カス」にわけられますが、主に今回主張して覚えてほしいのは「ggr」の方です。
「ググれ」というのは、これもまたインターネットならではのスラングですが「Googleで調べろ」という意味です。「ググ」というのは「グーグル」から来ているんですね。

こちらもまた2ちゃんねるでよく使われていたネットスラングですが、「人に聞く前に自分で調べろ(カス)」という意味になります。また口が悪い!

しかし、インターネットを使って掲示板にアクセスしているなら、そこで人に聞くばかりではなく、インターネットを使って自分で調べることをした方がいいということ。
なんだか親子の会話みたいですね。

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どうして「覚えておきたい」のか?
さて、2つのネットスラングを紹介したところで、なぜこの言葉を覚えておくべきと思うのか?
それは、「トラブルの回避」と「ネットリテラシー」に繋がっていくからです。

トラブルの回避


ネットスラングを覚えておくことがトラブルの回避に繋がるというのは、ちょっとイメージしづらいかもしれません。
紹介した2つのネットスラングに共通するのは「参加する前に知識を得ておく」というのを推奨する内容であることです。
まずは見て覚える、わからないことは調べる。
インターネットに限らず、多くの事柄において、事前の下調べや知識を仕入れることは失敗を回避することに繋がりますよね。

それを、ことインターネットにおいて端的に示した言葉が、「半年ROMれ」「ggrks」なのではないかと思うのです。

事前に、その世界のことを知っておくこと、調べる癖をつけておくことで、不要な言い合いや勘違いから起こる論争・喧嘩を回避できます。

きっちり半年ROMれとは言いませんが、インターネットを使う際、新しい界隈を見る際にはまずは先住ユーザーのやりとりを見て学んでおくことは失敗、つまりトラブルを回避するためにとても大切です。

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ネットリテラシーを得る


トラブルの回避に似たものですが、少し違う「ネットリテラシー」。
言葉の意味としては「インターネットの情報や事象を正しく理解し、それを適切に判断、運用できる能力」を意味します。(千葉県警公式HPより

特に遊びや趣味の範囲で扱うインターネットにおいては嘘を見抜けるか?冗談を受け入れられるか?という言葉のやりとりに加え、個人情報などの情報保護ができているか?そういったことについて適切に思考できる能力です。

最近ではZ世代のインターネット利用に関わるトラブルや事件が増え、改めてネットリテラシー教育を見直すべきとまで言われています。

ROMったりググったりと、インターネットにおける事件などの前知識があれば……、例えば女子高生は制服で馬鹿な動画をあげませんし、顔の見える犯罪動画をバイト先で撮って笑ってアップロードもしません。
過去に同じことをして人生がめちゃくちゃになった人がいるのですから。


さいごに


今回は死語とも言えるネットスラングから2つピックアップして現在のインターネット利用とつなげて考えました。
半年ROMれ」「ggrks」、インターネット普及率が100%に近づき、Z世代というインターネットネイティブ世代がいる今だからこそ、もう一度頭に入れておきたい言葉ではないでしょうか。

インターネットは、いくら日常的に扱うものであっても情報の山。使用にあたって油断してはいけないものです。
どうぞインターネットを使用する際や、新しいSNSなどのインターネットサービスを利用し出す際には「半年ROM」ったり、わからないことや疑問は「ググって」みたりして、安全に使ってくださいね。

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