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タローマン特撮美術メイキング 破壊ビル編

タローマンが1~3話で突っ込んで倒壊させるビルです。ミニチュアは壊れるビル、壊れないビルとで構造が異なるので、あらかじめ分けて製作されます。

製作前に書かれた図面
検討用モデル

まず最初にタローマンの大きさに対してどのくらいのビルなら壊れた時に迫力が出るのか、検証しつつ図面を書きます。次に、その図面を基にラフな形の小型の検討モデルを製作し、オールスタッフ打ち合わせでスタッフのみなさんとイメージを共有します。

窓がない状態の完成間近のビル

イメージが固まったらビルを製作していきます。通常、怪獣映画での壊し用ビルには石膏の板が使われますが、今回はタローマンの安全を第一に考え、全て柔らかいスチレンボードと発泡スチロールで製作しています。

ビルはそのままでは壊れないので本番前に切り込みを入れます。切り込みを入れてしまうとちょっとの振動でも壊れてしまうので、慎重に作業していきます。

切り込みを入れた部分は強度のないパテで埋めて再塗装します。

ビルの裏側、カメラに映らない部分にはにはこのように瓦礫が積まれています。タローマンが突っ込んだときの効果を狙ったものです。

看板もつき、いよいよ本番前。結果は…?

本番成功後に美術スタッフで記念撮影

見事に大成功でした!6時間近い仕込み時間を経て、本番はわずか数秒です。
完成映像はこちらからご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=vT6jc1wwL8c&t=69s 

(文・石井那王貴)

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