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念仏奉仕団に初めて参加しました。

 2024年4月8日・9日の日程で、本山本願寺の念仏奉仕団に初めて参加した。

 33回忌法要の折、曾祖母が本山から授与された念仏奉仕団参加10回の「謝状」を目にして以来、関心を持っていたのだが、所属寺の住職から誘いを受けたのを好機に意を決して参加。

 総勢18名の参加で、30代の私を除くと平均年齢は80代前半といったところ。同じ日程の他の団体も似たり寄ったりで、念仏を喜ぶ人々の深刻な高齢化を改めて実感するが、どの方々も生き生きとしているように見えた。

 2024年度初めて念仏奉仕団を迎えた4月8日は、釈尊誕生を祝う「花まつり」の日でもある。御影堂門前でイベントが行われていた。念仏奉仕団の開会式を前に、立ち寄る。

2024年4月8日、御影堂門前

 龍谷大学の学生ボランティアから、大和証券の協賛による花まつりを記念した「サクマ式ドロップス」をもらう。帰宅後に手渡したときの子どもたちの喜ぶ顔を想像する。

 さて、安穏殿2階でのオリエンテーションや個性豊かな参加各団体(鹿児島や広島、福井などから)の自己紹介のあと、御影堂において讃仏偈のお勤めに続いて、宗派内外で物議を醸す「新しい『領解文』」の唱和、そして真宗宗歌の斉唱。

 参加メンバーの老婦人が、私が斉唱に加わるのを見て、話しかけてくれた。あら有り難き仏縁かな。そのほかにも、亡き祖父のことをよく知る方とも話ができた。南無阿弥陀仏。

 1日目は御影堂外陣の畳と縁側の雑巾掛けを1時間ほど。その後、御門主との面接・記念撮影で16時に日程終わる。

御影堂外陣、雑巾掛けの模様

 宿坊の聞法会館にて夕飯・風呂を済ませ、明日の御晨朝に備えて20時就寝。

 2日目、5時起床。宿坊の窓から見える京都の空は、雨吹き荒んでいる。前日と打って変わっての寒さで喉が痛む。

 5時半の開門に合わせて阿弥陀堂に上る。6時、前門様とともに讃仏偈。引き続き御影堂にて正信偈和讃。念仏奉仕団に加わって最高の喜びとする。

前門様御退出

 その後、今回帰敬式を受けられる方々を残し、宿坊に戻り朝食。

 9時より阿弥陀堂外陣、縁側の雑巾掛け。これも1時間ほど。普段立ち入ることのできない喚鐘廊下や御堂裏側なども清掃奉仕。

法要等の開始を知らせる本願寺の喚鐘。普段は近くで見ることはできない。

  その後、国宝の書院「鴻の間」にて抹茶の御接待。本願寺の誇る国宝・重文の見学等。 

2日目・阿弥陀堂での担当職員による説明。この方のキャラクターが参加者を楽しませてくれた。また、これまで聞いた本願寺の国宝・重文の説明の中で、最も「聞かせる」説明をしてくれた。

 11時より15分ほど「お西さんの法話」を聴聞。御講師は女性布教使・豊田 悠師。同じ組内寺院の方と後に知る。

 我が奉仕団の他の面々は早々と宿坊に戻った様子。また、後方では黒衣の2名ほどが大きな声で雑談をしている始末。

「まことに浄土真宗とは聞法がいのちであった」のではなかったのか。噫。

 11時30分より念仏奉仕団の閉会式。参加20回の方々をはじめ、各種表彰。我が曾祖母もこのように光栄に浴したのかと思うと感慨ひとしお。

 恩徳讃の合唱にて無事、全日程終了。

 感激もあれば嘆きもある、初めての念仏奉仕団参加であった。いずれにせよ平素は交わることのない地域・世代を超えた交流は貴重な経験だし、浄土真宗の御法義を体感できるまたとない機会だと思う。

参加51回目を数える所属寺の団旗

 また御縁あれば参加したいと思う。

 帰途、東寺を拝観。散る桜が美しかった。


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