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不動産オーナー探訪記 第2話 山万

普通に有名かもしれないけれど、実はあまり知られていない企業。

第2話は千葉の開発、街づくり事業としては有名な「山万」です。ユーカリが丘など一体開発を行った名士ですが、知られざる関連企業も多数あるので面白いです。

山万株式会社とユーカリが丘

1951年に繊維卸売業として大阪で創業したのがスタートである山万は東京進出の後に千葉県佐倉市でユーカリが丘開発を手掛けます。同社はその後ユーカリが丘を中心に開発をしていきます。分譲で街づくりをしていきながら交通網を整えていくという不動産屋さんらしい街づくりを千葉で展開します。

昭和57年~昭和58年には「ユーカリが丘線」開通し、京成電鉄「ユーカリが丘駅」開業となります。その後も高層マンションの開発など行いユーカリが丘のエリアでは山万が街づくりしています。

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ショッピングセンター「ユーカリプラザ」オープン。bayfmサテライトスタジオ「ユーカリスタジオ」のオープンなど「街づくり企業」として現在もユーカリが丘開発を続けています。

そして関連企業としては全国的なホテルチェーン法華倶楽部*をグループで運営してます。これは1997年に経営破綻したビジネスホテルチェーン「法華クラブ」の再建スポンサーとして山万が支援し、山万グループとして2008年9月に会社更生法手続きを終結。現在も関連会社として運営している。
札幌から那覇まで全国19カ所、各都市の中心的な立地を活かし、宿泊できるビジネスホテルを運営を基盤にしています。

*法華倶楽部とは
熱心な法華経信者であった小島愛之助により、京都への参拝者などを対象に京都駅前で創業。当時は一般的では無い「個室システム」を導入し、低価格を維持する現在のビジネスホテルの形態の先駆者

ユーカリが丘の開発時期に第一勧銀の融資を大きく受けて成長しているので現在の株主構成や主要銀行はみずほ銀行系に拠っている印象です。

株主
清和綜合建物株式会社
中央不動産株式会社
株式会社みずほ銀行
三井住友信託銀行 など

その他関連会社の街づくりの一環として山形に山万アーバンフロントによる「スカイタワー41
Sky Tower 41」がある。山形に急にそびえ立つ高層マンションは不動産業界でもファンが多いこだわりの物件である

賃貸オフィスとしては自社が利用している山万ビルと近隣の第二山万ビルがメイン

企業概要

企業名:山万株式会社
所在地 :東京都中央区日本橋小網町6-1 山万ビル
代表者 :嶋田 哲夫
業種  :不動産業・陸運業

主な賃貸オフィス:第一山万ビル、第二山万ビル

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主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます