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不動産オーナー探訪記 第18話 サクセス・プロ


自社で大量のマンション用地を抱える事、そして完成後の物件もなかなか値下げをしないという強気なマンションデベロッパーのゴールドクレスト。

不動産業界の中では10年前のクレストタワーシリーズやいつまで続くのか新築未入居で数年といった話が評判になる同社のシリーズマンションがあります。

クレストプライムタワー芝とか・・・

さて、今回はそこではなくサクセス・プロ

サクセス・プロはもともとゴールドクレスト社にとってリスク商品になりそうなチャレンジングなものを購入したり運営したりするような目的でできた会社です。調べればわかりますがゴールドクレストの関連会社、資産運用会社というところでしょうか

会社概要と業態

会社の沿革としては以下のような形になっています。1991年なのでスタートはゴールドクレストよりも早いんですよね。ゴールドクレストの設立は1992年1月 

1991年:有限会社サクセスファクトリー設立
2000年:東京都中央区銀座 旧サクセス銀座7ビルはじめ9棟購入
貸ビル事業開始 サクセスファクトリーに組織変更

2001年 東京都港区 サクセス芝大門ビル竣工
2002年 東京都千代田区大手町 大手町野村ビル ※
東京都中央区銀座 サクセス銀座ファーストビル竣工
2004年 abc会館をはじめ13棟購入 株式会社佐藤秀を子会社化
つきじ植むらグループを子会社化
ゴールド木更津C.C、ゴールド佐野C.C、ゴールド福井C.Cを取得
2005年 株式会社サクセス・プロへ商号変更
ゴールド札幌C.C、ゴールド川奈C.C、ゴールド越後湯沢C.Cを取得

※大手町野村ビルは区分所有権を持っている。

会社の成り立ちとビル運営

いまでは代表者自体は変えていますが同社はゴールドクレスト社の資産管理でもありゴールドクレスト社の株の半数を所有している大株主です。

ゴールドクレストの5割弱の株を握るサクセスプロという会社の立て付け上は上場企業本体でビルをバンバン買って失敗すると、迷惑がかかるので、失敗するリスクのある事業をサクセスプロで行っているということになるようだ。

つまり当時のゴールドクレストの判断としてはオフィスビルやゴルフカントリークラブといった部分はリスク商品であったとうかがえる。しかし、その後オフィスビルへの投資は比較的堅調に行っており

2010年 東京都港区 芝公園フロントタワー竣工
2016年 東京都港区 サクセス銀座7ビル竣工
2019年 神奈川県川崎市 サクセス武蔵小杉ビル竣工
2020年 東京都中央区 サクセス銀座東ビル着工

上記のようにオフィスビルへの投資は堅実にそして着実にオフィス開発と運用を行っているという事になる。ちなみに実は共用部は住宅と同じく豪華なつくりであることが人気ありではあるのだが、グロス率が高めらしいという事である。

カントリークラブの運用状況や収支は厳しいものがあるのではと想像するが案外オフィスビル投資は堅実である印象だ。

企業概要

企業名:サクセス・プロ
創立 : 1991年
所在地 :東京都千代田区麹町三丁目4番地 トラスティ麹町ビル2階
代表者 :十文字 弘美
業 種:都心のオフィスビル・住宅の開発、賃貸、売買
ゴルフ場、スキー場、ホテルの運営、総合建設業

主な賃貸オフィス:サクセス芝大門、芝公園フロントタワー、大手町野村ビル




主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます