映画感想『バブル』
・Netflixでの先行配信を視聴。
脚本:虚淵玄。
Twitter上で新海誠監督風のストーリーを要求された虚淵玄氏という評価を目にして、どんなモノかと。
・なるほど。他者の評価に引っ張られている事は否定できませんが、確かに新海誠監督っぽさは感じられる(苦笑
・虚淵玄氏の脚本については、過去に映画版ゴジラ、怪獣惑星から始まる三部作しか観ていないのですが。
作風というのかクセというのか。
冒頭20分で思わずスマホに手が伸びた程に作中世界に没入できず。
『重力は壊れた、好きに跳べ』というキャッチコピー。
突然、世界に降り注いだ謎の泡。
未知の力を持つと作中で言及され…この映画の世界観を決定づける重要な要素である『泡』
で、あるならば冒頭でその特異性を描写するべきでは…とついつい評論家っぽい事を書いてしまいますが。
日常とは異なる映画の世界観、スムーズに没入する為に開示する情報の順番というのは大事なのだと素人は考えてしまうわけで。
描きすぎればテンポが悪く。
しかし、足りなければ受け手は取り残される。
キャラクターにとっては常識に分類される世界の特異性を、いかにスムーズに受け手に差し出すか。
ちょうど良い案配の足し算引き算で、受け手に想像する楽しみを残しつつ。
ストーリーテリングにおけるコツとはこういう事なんでしょうか。
話が逸れました。
作品の感想として、ネタバレは控えますが。
個人的にはチーム:アンダーテイカ-の登場から泡の設定が見えてきた辺り、段々と世界観に没入し始めまして終わる頃には概ね満足。
ビターエンドなのは虚淵玄氏の脚本と思えば想定内。
文句を言うなら演出重視の描写不足。
とはいえ、その不足が観終えた後にあれこれ議論するには良い、語り合いたくなる考察好きなオタク向けの作品ではないか。
と、語り合う友人のいないおっさんの評でした。
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