ドイツで漫画を読んでいたら1万キロ離れた横浜で米米CLUBのライブにいた(その2)

<前回までのあらすじ>

仕事の息抜きのつもりで読んだ漫画によって底なしの米米沼に叩き落とされたナード(……幸…)。推し活の恩師である作家様から返信を頂いたことでわずかに残っていた理性も爆散、もはや辛うじてヒトの形をとどめているだけの米袋と化した新米の明日はどっちだっ?!(日付変更線的な意味で)

最初のエンカウンターから16日目、最後に残った理性が爆散する様子です

ことの続き

2Days参加をキメたあともやることは山積、むしろキメてからが本番。帰国前に国外出張3件+その準備、またもともと予定になかった日本行きなので、本来その期間でやっつけようと思っていた細々した事務処理を仕事が終わった夜に片付け、週末はコロナの自粛期間でふやけた食い過ぎのアザラシみたいになった身体を鍛え直すべく

これが山登ったんだと感心してください

タトラ山脈を歩いたり、ザクセンスイスの砂岩渓谷地帯を歩いてチェコまで行ったりしてました。

ザクセンスイス。金夜に出て土朝から出発、途中一泊して日夜にボロボロになって帰宅

作業密度だけで言ったら人生最高レベルでしたが大変だった記憶は一切ないです。そらそうだ、折しも推し様はツアー真っ最中。テレビやイベント出演もありツイッターを開けるたびにこう

ッンフ…ゴフッ…かわいいいいいいいいいいい!!!!よし次のタスクどんとこい

所沢のみんな!!今すぐライオンズファンになってくれ!!

まさに状態異常のハイテンション・ラブ。最初からHI TENSIONで行ってるけどきっとちょっともSO SCARYじゃない、なぜって、ふふん、おれにはスターダスト先生がいるっ(いません)

また推し様に会いに行くなら当然正装すべきと思い込み、正装=Wildなケモノ柄を求めて街を徘徊したのですが、ゼブラ柄のドレスを着ても豹柄のセットアップを着ても鏡に映るのはドデカネス諸島で見た荷運びのドンキーだったため

ハルキ島のロバ

試着4着目ぐらいで自分の体型に見切りをつけ、WILDの盛大な解釈違いを起こしてベルグハインやキットカットクラブ(画像は自己責任でググってください)系の服に走ります。

神戸2日目がキャンセルになってしまった時だけは、どれほどか開催したかったであろう、それでもキャンセルせざるを得なかった悔しさはいかばかりかとファン思いで知られる推し様の心情を勝手に慮り全ての作業に手がつかなくなりそうでしたが「ハッ…これはスターダスト先生の漫画にあったやつ!」と気を持ち直し、完璧なタイミングで賜ったツイートを牛ぐらい反芻して乗り越えます

ちなこの時期はライブに向けて間違った頑張り方をしながらニコ動で見つけたラストシンポジウムを目にしてしまっているので情緒はずっとオーバーシュート気味です。

そして香川の復活ライブで「しんどそうに無理して歌ってましたと拡散しろ」と言う推し様の心遣いに感動して泣いたりしてたあたりから、ぽつぽつ、古米のみなさまとやりとりをさせていただける様になり、その、ちょっと他では経験したことないほどの親切さとウェルカムぶりに驚愕する、というところまでが前戯前提でようやくここから本題

先輩ファンの皆さまがとんでもなく優しい

米米CLUBがとんでもなくファン思いなのは、ラストシンポジウムでの「米米クラブほどファンレターを読むバンドはいないと自信を持って言えます」(解散ライブですよ?!そこでこの発言ですよ?!愛しかない…)からも容易に伺えますが、古米の皆さまも、貴重な資料を公開してくれたり、動画のありかを教えてくれたり、スカイツリーの情報共有してくれたり、一緒に行きませんかと誘ってくれたり、DVD焼いてくれたり、重たいのにご自分が持ってるライブDVDをわざわざ横浜に、こんな次いつ帰ってくるか分かんない正体不明の生き物に貸すために横浜まで持ってきてくれたり、泊まる予定だった家が急な事情で泊まれなくなったと聞いてご自分の予約したホテルの部屋を譲ろうかとオファーしてくださったり(未だに信じられません…)、スターダスト先生だってこんな情緒の壊れたネットストーカーみたいな挙動不審者にめちゃくちゃ丁寧な返事をくださるし、極め付けはFC席を買えなかった私に(海外在住者は会員規約で「日本国内にて<中略>納入した個人」「国内配送でのお受け取りが可能であること」と思いっきりはじかれ、規約違反を犯して日本にいる誰かに代理で受け取りをお願いしようと思っても海外発行のクレカでは決済が出来ないのでアウトです。運営…なぜ海外にはファンがいない前提なんだよ)先に発券して席番号を調べてまでして里親にならないかと連絡してくださったり、ご自分のFC席と私のぴあ一般席を交換しませんかとまで(未だに信じられません…2度目)

あの、なんなんですかこの沼?!推し様がファンを心から愛し、ファンもまた推し様に心から愛を返してるのは分かるんですが、その双方向で完結せず周囲に波及する海ぐらい深くて広い愛情isなにごと?!そしてやりとりをさせて頂いた方の誰もが新規が来たことを本気で喜んで、右も左もどころか横浜がどこだかもスカイツリーと東京タワーの違いも分かってないような運動感覚方向オール音痴にそれはそれは丁寧に色々教えてくれようとする…心配までしてくれる…人生初の推し沼だけどそれでも分かる、この沼は間違いなく神界隈だ… いったいどれほどの、どれだけ長くてどれだけ思いの深い関係を推し様と共に築いてきたらこんな界隈が出来上がると言うのか… そして同時に思うのは、このファンだからこその解散撤廃だったのだろうなと。やべーどうしよう、これ、全方向全方位に一生感謝してもしたりないやつだ。

私は基本コミュ障で、人も苦手、私を近くで知る友達ほど私が社会不適合者だと知っています。嫌いなのではなく、出来ない系で。そんな私でも「お土産渡したい!買お!」とごく自然に思いつくぐらい、この沼の界隈は新米に優しく、ありがたかったです。

1日目(壊れました)

日本に行く飛行機に乗ったあたりから脳内で鳴り出したTransferは桜木町に向かう湘南新宿ライン快速(平塚行)の中でも鳴り止まず、時差ぼけと緊張と期待と興奮とその他状態異常を引き起こす諸々で寝不足なのに覚醒しまくってる脳には、ケモノ柄の服やアイテムを身につけた人がすべて米米のライブに向かっている様に写っています。ひょっとしてあなたも米米の?と声をかけたくなる衝動をかろうじて、本当にかろうじて思い止まるために道中ずっと橈骨動脈から脈拍測ってました。

桜木町の駅を降りて、徐々に近づいてくるぴあアリーナ、三々五々集まってくる確実に普通じゃない(褒め言葉)衣装の方々、ぜっっっったいにこの人たちは米米のライブにきた人たちだ!!!と心拍数があがりすぎて立ち止まることが出来ず、ぴあアリーナ通り過ぎて隣のウェスティンホテル横浜に入っていく私。脳内は「違うーーーーー!逆ぅーーーーっ!!もどれもどれ!!」とシャウトしてるのに結婚式の新婦側招待客ですが?みたいな顔で(ベルグハインテイストの緊縛ビスチェ来たやつが結婚式の客な訳あるかい)ロビー脇のバーに座り一杯税込1400円のアイスティー(人生最高値段茶)を飲んだところで我にかえって、生まれたての羊ぐらい震える脚に気合を入れてこんどこそぴあアリーナへ。事前に伺っていたTシャツや、バッグを持った方がいらして、たぶん、あの人たち、あの人だ、よね、と、最初に恐る恐る声をかけたのは「めちゃ普段着です」とおっしゃってた助六さんでした。

(あと一回で終わらせます)