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【サイキックイクリプスreload感想】残ったものは、ないかと思ったらあったやつ。


サイキックイクリプスReloadプレイ感想
〜リヒトルート編〜(Dark END)



※今回の記事にはゲーム本編の重要なネタバレを含みます。
ご注意ください。



【選択肢による会話について】


このゲーム、必ず決められた選択肢を決められた手順で打ち込む事により結末が変わるのです。
(他のゲームもそういうのか?ってのは、私自身こういうゲームが初めて故知らない)
だから、最初の選択肢でダミーを選べば例え別EDの選択肢を取ってもNE(ノーマルエンド)扱い。
その為、攻略なしで一発で辿り着いた方がいたらすごいと本当に思う。

さて、リヒトさんルートの選択肢ですが、その中からDARK END(バッドエンド)になるものを一部紹介します。

基本、「優しいリヒトさんに対してどう返すべきか?」というものだったんですが、選択肢後の会話をよく聞いてみると…。
なんだか「言った後に『ヤバっ、もう少しいい事言えば…!』と後悔するようなもの」の印象が強かったですね。

4章の『頼みがある』はリヒトさんの態度もちょっと冷めたような感じではありましたが…。



リヒト「頼みを『聞くだけ』なら引き受ける。実行するとは言ってない。"そんな頼み"はもうごめんだ。また腕をもがれては堪らないからな。




リヒトさんはケイ君の「あの時に死んでしまえばよかった」をちゃんと把握した上でだと思うのですが、最後の「私の腕がまた吹き飛ぶってのは〜」ってあたりが、「そこで自身の心配出るのか…(困惑)」と一瞬思いました。
でも、よくよく考えたらリヒトさんの事だから「自分を心配してくれるケイ君を分からせてやるため」の付け足しだったのかな。


…さて、お次は今回のメインとなるDARK ENDの内容感想になります。


【信頼、諦め、そして究極の間違い】

リヒトさんの前で、今までブルーノさんを演じていたポラリス君から告げられた確率選択の本当の代償。
「本当なのか?」とリヒトさんに問われても黙ってしまったケイ君。

リヒトさんは、ケイ君をこの場で殺してやる事を選びました。
「実験体としての辛さを知っている。そんな目に遭わせるぐらいなら、今ここで殺してやる事ができる。」

よく知っているのはリヒトさんだけじゃありません。
ケイ君だって、よく知ったものがあります。
それは…リヒトさんの優しさ

悪夢を信じて、寄り添って眠ってくれたリヒトさん。
片腕を失ってもミカゲさんから守ってくれたリヒトさん。
最期の願いを聞いてくれたリヒトさん。
そして…生きる事を諦めていた所を真面目に怒ってくれたリヒトさん。

ケイ君は長いようで短い数日間でリヒトさんの事を沢山知りました。
強さも、過去も、優しさもすべて。
(プレイヤー自身というか私も『リヒトさんとはこんな人』ってのをこのルートでしっかりバッチリ学んだので「ほんとそうだよ(納得)」ってなりました←)

ケイ君は殺される覚悟を決めて目を閉じ、リヒトさんが射殺してくれるのを待ちましたが…。


ポラリス?「…ケイ!!」


あの人が、それを許してくれませんでした。








この呼び方。ピンと来ませんか?






そう。ケイ君の幼馴染であるスバルさんです。


まさかの登場にビックリと歓喜が入り混じりましたよ。
なんと、スバルさんはポラリス君を乗っ取りその場に乱入してきたのです。
ケイ君は混乱しつつも、スバルさんの元へ駆けていきましたが…。

研究所の外でスバルさんと合流したケイ君ですが、ケイ君は「来てくれたんだ」とかそんな事が言えません。


「スバルは知ってたのか?俺の能力が蝕人を作ってたって……それが分かってたなら、なんで俺を野放しにしたんだぁっ‼︎」


能力の使い道に関してはかなり厳しかったスバルさんですが、『可能性の一つ』としてその話を知っているかのようでした。
ケイ君は周りを無意識に巻き込んでしまった事からスバルさんを責めるような口調で言いますが、ケイ君は分かっていました。これは、スバルさんが悪いワケじゃないと…。

確率選択を使えば、蝕人が生まれてしまう。
ケイ君は「スバルやリヒト…大切な人を守る為にまた力を使ってしまう。そうしたら、何処かで知らない誰かが不幸になる。」と思ってしまい…。


「リヒトが自分の死を望むなら、俺はもういい…。誰かを犠牲にしてまで生きたいとは思わない……もう、疲れたよ…スバル…。」

ケイ君が、スバルさんではなく、リヒトさんを選んだ瞬間。
リヒトさん(+ポラリス君)に従う事を決めたことでスバルさんは…。

「お前…!自分が何言ってんのか分かってんのかぁッ‼︎」
…と、叫ぶもののケイ君の決断はもう変わる事がありません。
(今にも泣きそうな声だからそこもまた…)
これはスバルさんの心が折れてしまうのか…!とヒヤヒヤしましたが、スバルさんはそんなヤワじゃありません。

ミカゲさんがケイ君をワイヤーで捕まえてますが、それを瞬時に焼き払い、怒りを露わにするスバルさん。
しかし、ケイ君は咄嗟にアレを─



「【やめろ】!スバル!!」













ミカゲ「待ちなさい!あなた、アレが見えないんですか…?」







ケイ君は今、確率選択を使いましたね。
スバルさんは当然、動きを止めてくれました。
確率選択の代償の話が本当だと証明されたのです。








【悲報】スバルさん、蝕人化





( ゚∀゚) アハハハハノ八八八ヽノヽノ \ / \ / \







そんなバカなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!!!!


なんと、スバルさんの怒りを抑えられたとはいえ…まさかこんな形で収束するなんてね!!!!!
ミカゲさんは一度動揺はしてはいたものの、狼狽えるケイ君に対して「いーけないんだ、いけないんだ」と責めるような目をしていました。

スバルさんを止めたかっただけなのに、なぜスバルさんが蝕人となってしまったのか。
そんなの、考えてる余裕は今はありません。
すかさずにミカゲさんは発砲しますが、蝕人スバルさんの火力は極大で、銃弾すら通せません。
しかも、ミカゲさんは……。


ミカゲ「ひとまず、坊っちゃんn(ドサッ)」

【ここで悲報】ミカゲさん、首が消失するという謎のFATALITY(?)を食らい絶命。

(ここは正直、何度見返しても謎でした。蝕人スバルさんの攻撃なのか、はたまた爆弾の権利をまだ握られていたからなのか、省き忘れたワイヤーでやらかしたのか…)

というか、蝕人化したスバルさんがバーサーカーの如く強すぎるんよ。

もしもこれがアクションゲームだったらトラウマ級のラスボスになるんじゃないだろうか。
発火する血液を飛ばしてきそうな感じでしたが別にそんな事はなかったぜ!

こうして、ケイ君だけが残された中、蝕人スバルさんの炎がケイ君に襲いかかる─!
もうダメだ…おしまいだぁ…!(ベジータ)」と思っていたが…!!






『なあ、ヨルシカじゃなくて"ケイ"って呼べよ。その方が友達っぽいじゃん。』
『断る。突然言われても対応に困る。』
『じゃあ突然じゃなければいいのか。次会う時までに練習しといてくれる?』
『……善処はする。』

(リヒトさん√3章より)









その『機会』が訪れた後にあったものは─。




辺り一面は青い炎の海。
ケイ君ひとりだけが残された中…。
リヒトさんにあげたはずのある物が落ちているのを見て……。

ケイ君は発狂するかのように泣き叫びました。
自分の能力が蝕人を作り、更には大切な友達以上の中の人の命さえも奪い、自分だけが生き残った中。
もう誰も、ケイ君を責めたり慰めたりする人はいません。
嗄れた声でケイ君は笑い、泣き、そして………。


【見えない傷跡と変わらないもの】


ジェンガの如くガラガラと崩れ落ちていった展開の後、気がつけば洋館のメインホールらしき場所に変わっていました。

もしやこれ、転生エンドか…?


しかし、そこにいたのは…ブルーノさん(本物)と、ななしゃい7歳のリヒトさん(CV:虎島貴明) ←ココ重要




▲「…ごめんなさい、お父様。頑張りますから……」


「お前はスプーン曲げすらできないのか」という理由でブルーノさんから激しい剣幕で怒鳴られ、更には引っぱたかれた幼いリヒトさん。

スバルさんが言っていた「虐待のような扱い」は本当だった事が分かりましたね。
しかし、本物のブルーノさんは能力者としては有名人レベルの優秀さではありましたが、父親としてはダメな人間でした。
(尚、本編内で出てきた優しいブルーノさんはポラリス君が演じていた物であり、偽物である)
予知能力を持つ占い師の母親との間に生まれたリヒトさんに、同等の力があると信じて止まないブルーノさんでしたが、鷹になるはずの子は鳶であり…。

しかし、そんなブルーノさんでもリヒトさんにとっては尊敬する人物の一人。

でも、ひどい父親にも関わらずそのように考えるなんて─。


このリヒトさんの中にとっては「誰か」が、それを否定しており…でも、その人物は誰なのかは分からない。

そんなモヤを抱えながらも、リヒトさんは家族が生きている世界で不便のない日常を過ごしていました─。



…と、いうわけで。

これは『転生エンド』と言うより『なかった事にするエンド』でした。
ケイ君の存在がなければ、ポラリス君も、サイキック能力も、蝕人も存在しない。
物語自体が存在しないという終わりです。
こうしてみると、サイキックイクリプスはケイ君の存在あってこその物語なんだなあというのがよく分かる。

ただ、私はこの『なかった事にする』に関しては非常に厳しいタイプでして「これまであんなにいい展開やっといて何存在しない扱いにしてやがんだ⁉︎じゃあ今までの展開いらねえだろ‼︎‼︎感動とかエモを返せや‼︎‼︎‼︎」と怒りやすいのですが…。
このリヒトさんDEは、ケイ君やその周りがもう取り返しのつかない状態であった為、その選択を取るのに対しては「そこにリセット入れるのは…まあ、仕方がないものか」と受け入れられました。
(自分が許せないタイプは、「積み重ねてきた出来事を踏み躙るような『なかった事オチ』」なんだろうなーと)

その結果、リヒトさんの身内は皆生きており、謎の首ちょんぱを食らっていたミカゲさんもリヒトさんの優秀な執事として側にいるという平和な世界のまま。

ただ、ブルーノさんから虐待を受けたという事自体は変わらなかったのがやはり変えられない運命だったという。
それでも、リヒトさんがまっすぐ生きてきたのはすごいと思う。
(恐らく「腹違いの兄」もいてこそなんだろうとは思いますが)

ケイ君が存在しない世界の中ではありましたが、リヒトさんだけが覚えてる?ような素振りなのが思わずあっと声をあげるポイントでしたね。

ミカゲさんの「紅茶は何にしますか?」と言われた所で「お前のおすすめで」と答える場面ですが、ケイ君も同じ事を言ってましたね。これは「リヒトを信頼してるから」という理由からで、こちらのリヒトさんもミカゲさんを信頼してるのが伺えてよかったなあと。

一応、ドーム生活のない世界としての終わりではありましたが、ケイ君の最期の確率選択は「全てを『はじめから』にする」事であり、元の世界の人間全てがリセットされる=犠牲になったという事にも思えるので、そこが「DARK END」と呼べる所なのかなあ、と感じました。

「悪用すれば世界も壊せる」って事が本当になったと言ってもいいよなあ…。


そして、何よりこのエンドの見どころは7歳のリヒトさん
こちらもなんと虎島さんが演じられているのですが、すっごい可愛いんですよ。
(東ノさんも絶賛していたんだぜ)←

というか、虎島さんの声幅ものすごく広いんですよ。
リヒトさんのような青年ボイスもあれば、マスコットキャラクターなどの可愛いボイスもあり、更には渋いおじさんのイケボイスもありました。

あ、あと現在製作中の続編「code:green」ですが虎島さんがなんと主題歌を担当されています。
とても優しくしっとりとした歌声が、美しいメロディと合わさって、儚く美しい一曲なので是非youtubeでググって聴いてほしい。
動画内に本編ネタバレめっちゃあるけどな!!!

サイクリは声優さんも本当に素晴らしいのがいい所。
はっきりわかんだね。
(リヒトさんが自分を庇って死んだと分かった時に泣き叫ぶケイ君…東ノさんの演技もホントすんごいんだなコレが。)



最後に。総評なんですが、私はこのリヒトさんDEは三人の中ではまだ優しいDEだと思います。
犠牲は大きいけども、それでも世界は…と考えると…。
でも、かなりやるせないというか切ないものはあるよね。


というわけで、今回はここまで。


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