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呪い

オリエンテーリングの話をする。

昨日、関西スプリントセレクションがあった。
昨年の雪辱を晴らすため、僕はロングセレが終わってからの3週間をこの大会に捧げてきた。
大学院の試験があったけど、地図読みとランニングの時間を必ず確保した。
頭が煮えるように暑かったけどペース走をして、15分間キロ4ペースを保てるようになった。
過去の予想コースも読み漁り、部員たちが作った予想コースも読み漁り、自分で作った予想コースも読み漁った。
四つのエリアを移動するのはどのルートを使えばいいのか、どの藪の隙間が空いてるのかとかも目を皿のようにして読み込んだ。
ストリートビューもYouTubeもFacebookも見まくった。
対策地図読みは全部参加したし、前日に自分でも主催した。
当日の車も、運転を同期に任せて公式掲示板の地図を読み、地図が綺麗になってるのを確認した。

ここまでは良かった。
自信に満ち溢れ、必ず通過すると確信していた。

しかし、僕はどうしようもないほどに緊張しやすい性格らしい。
会場でお腹が痛くなり、2回もトイレにいって満足にアップができなかった。
それが顔にも出ていたようで、後になってそれをたくさんの人に言われた。

それでも、スタート地区ではリラックスができていたはずだった。
今回の運営は慣れ親しんだ一つ上の代の先輩たちであり、特にスタートパートの彼は僕と長い付き合いなので顔を見て落ち着くことができていたはずなのだ。

ブザーがなり、スタート。
片面2マップの地図を見て驚いた。
4つのエリアのうち、下半分しかなかったからだ。
しかしすぐ冷静さを取り戻し、ならばエリア間移動は橋の歩道だけだと確信、実際に地図を見てそれを確認、ついでに橋の下は通れないことも確認した。
前半は全く問題なかった。
アップも見ながらほぼベストルートを選択。
去年とは違い立禁もはっきり視認していた。
橋を渡って後半戦。
柵の外側にあるいやらしいポストも難なくクリア。
もう一度橋を渡ってからも苦しいながらに全力で最短ルートを走り、力を振り絞ってフィニッシュポストを叩いた。
はずだったのだ。
間違いに気づいたのは水を飲んで歩き始めた後だった。
地図を見ながら一つ一つこれはあのポストだ、良いルートだったと確認していた時。
一つだけ見覚えのないポストがあった。

気づいたら両方の太ももに拳を思いっきり叩きつけて発狂していた。
なんで。
なんで。
またやりやがったな大馬鹿野郎。

僕がポストを飛ばしたのはこれが初めてではない。
初めてのインカレリレーMER
初めての全日本スプリントME
大事な時に限って、円を一つだけ見逃し、結果を真っ白にしてきた。

何回やれば気が済むんだろう。
地図回収の後、涙が出て後輩たちから離れた。
計センで運営者の先輩たちの顔が見れなかった。
お前がいてくれないとインカレの枠が取れないよと同期に言われて本当に申し訳なかった。

そもそも通るわけがないのだが、推薦を出す気はない。
こんな呪いを持ってる奴が関西の代表になることはない。
でも、言いたい。
今回の僕のレースはめちゃくちゃ上手かった。
速かった。
何より頑張った。
1番にはなれないけど、かなり上位に食い込めたはずだ。
あの鐘の近くのポストに気づけていたなら。
そんな後悔はもうしてもしょうがない。

このnoteを10/14に見返して笑ってやる。
必ず結果を残す。
呪いを振り切る。

僕は一般クラスで表彰台に乗ります。

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