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ワールド同士のオマージュネタについて

VRChatのワールドにおける異なる作者さんのワールド同士でのオマージュ・インスパイア・パロディネタについて紹介する記事です。

VRChatのワールドにおいてはワールド同士で続編であったり同じ世界観を共有する作品が同じ作者さんにより行われることがしばしばあります。
しかし中には別の作者さんへのオマージュが小ネタで仕込まれたり、ワールドそのものがパロディであったりするものもあります。

ワールドの説明文に明記してあるものもあれば、SNSや作成日記で語られているもの、ワールドを見れば一目で、あるいは詳細に見て回るとわかるもの。などなど。

今回はそういうネタについてまとめてみました。

星屑ノ街-City of stardust-

yuki-jpさんによる満天の星空とそれを映す街が美しい幻想的なワールド。
元ネタはtiwaさんの「星降りの湖」。双方とも星空をテーマにしたワールドですが、ワールドの一角にあるメッセージが「星降りの湖」へのオマージュになっています。

双方を旅した旅人の手記がロマンチックで良いですね。プレイヤーとして両方を見ていれば感慨もまた深いところでしょう。

はじまりのよあけ -hajimarinoyoake-

電車に乗って着く夜明けをイメージした駅。単体でも綺麗な場所ですが作者のあっとさん曰くとあるワールドのリスペクト的な返歌として作ったとのことです。
その元となっているワールドはポケットさんの「おわらないながいよる」。

タイトルとしてもちょうど反対語になっていますね。こちらはワールド「さよならのかえりみち」のギミックを解くことのみで行けるPrivateワールドですが、それまで同作者さんの「ひらがなシリーズ」のエンディング的なおまけとして設置されているもの。

いわばファンメイドで続編をつくってしまったといったところでしょうか。一旦終わった物語を再びというのも賛否分かれるかもしれませんが、夜はいつか必ず明けるということ、ひらがなシリーズは絵本のような小さい子供の旅、あっとさんのクイキシリーズなどはそれより少し先の少年漫画的な青少年の旅をイメージしていることからこれはこれでありだと私は思ってます。

from autumn to winter

リスペクト的な続編ということからもう一つ。時間が経つごとに外の風景が落ち葉から雪に変わり秋から冬へと変化していく「時の流れ」を感じさせる仕掛けのあるこのmiyanoharaさんのワールド。

リスペクト元はureさんの「ONEROOM #201 Summer」。とある夏のアパートの一室、さわやかな日差しと風のある「永遠の夏」のワールドです。

miyanoharaさんはこのワールドでのんびりすることがとても好きと述べている一方、(それが変わらないことからなのか、思い出の中に閉じ込められているように感じるからか?)「不安」も同時に感じるとも。

そうしてまた次の季節や時に進んでいくという思いがあったのかも。miyanoharaさんは他のワールドでもこうした経時変化のあるワールドをいくつか作られてますね。

The Complex

VDJワールドをメインに作られているiron biscuitさん。アンダーグラウンドなものからサイバーで格好良いもの、シンプルなものや複雑なものまで色々作風がありますが、今回は巨大空間というテーマでした。

壁は回転する都市、天井からもビルが生える奇観。これにはインスパイア元がありそれはDrMorroさんの「ORGANISM」なのだそうです。

中盤の巨大空間に立つビル群や無数の窓が見つめる空間といった点に共通点がありますね。発表当時は話題になり、国内外を問わずその影響は大きかったのでしょう。

The Crank Zone

ワールド画像を見ただけでわかる人は分かる、mahuさんによる_Shinさんの「Just H Party」のパロディワールド。これはリスペクトというよりちょっと毒のある皮肉がだいぶこもってますね。

こちらは本物の方

元ネタのワールドと類似したエントランスと構造…元ネタのワールドで人が集まることの多い二階のラウンジと強制ミュートゾーンはミュートもなくゲームコーナーとなっており、ブタの尻尾に見立てたクランクを回すミニゲームが色々と。複数人だと案外熱くなったりも?

三階にも元ネタ通り個室があるのですが半分は使用中である上ブタの鳴き声が響き渡り、空いてる個室内も監視カメラだらけと使用に堪えません。
ミラーも各所にあるのですがやはりクランクを回さないと使えず、いちいちブタの鳴き声が入ったりの嫌がらせ仕様。

「Crank」には回すクランクの他に嫌がらせ、変人、ひねくれ者といった意味があるそうです。こうして馬鹿にしてる我々もたいがいしょうもないものなんだよという自虐もこもっているのかもしれません。

「Just」という単語が「大人のお楽しみ」的な隠語であることは知ってる人は知っての通りで他にもそれ関係のパロディワールドは多数ありますが下世話な話題なのでここでは割愛します。

VRChat HOME?

その名の通りkewlbunnyさんによるVRChat公式「VRChat HOME」のハロウィンパロディワールドです。入ってみてわかる不気味な雰囲気と暗さからわかるように探索系のホラーワールド。

ホームに見せかけた恐怖空間の中でキャンディを集めてゴールにたどり着くのが目的。描写としては異次元的なものが多く見慣れた日常からの非日常というテイストが良いですね。

이세계 아이돌 카페 ISEGYE Cafe

힉민 さんによる韓国の異世界アイドルのコンセプトカフェ。ワールドの設置物の一つが他のワールドのオマージュなものです。二階及び屋上にある時計の透かしがおそらく、qchan949さんの「clock_tower」由来ですね。

リリース時そのクオリティで話題となった「RE:WIND」ミュージックビデオのジャケット及び劇中でも象徴的に扱われており、その流れでこのコンセプトカフェにもデザインされたのでしょう。

実際元のワールドのこのスポットは写真映えして撮影に良いですね。背景も色々変えられますし。

今回はこれで以上です。皆さんもワールドをいろいろ巡って調べてみると他にもこういうネタが隠されているのを発見できるかも…?
ではまた次の記事で。

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