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BGMでたどるワールド巡り

人それぞれにあるワールドの好みの「ツボ」の一つが私の場合BGMにありますね、という話です。

参加者ではないのですが言い出しっぺが…みたいな流れなので一本書いてみる事にしました。

はじめに、なぜこのテーマを選んだかというと私はゲームの記憶というか印象深いシーンがBGMと結びついていることが多いためです。

それは情緒的なイベントシーンであったり、盛り上がるボスとの戦闘であったり、不思議な森の神秘的な雰囲気であったり、軽快に海を行く船であったり…。
私以外にもそうしたニーズはあるのか動画サイトにゲームのBGMが上がることは少なくなく、名曲に関する議論もしばしば盛り上がる所です。

VRChatのワールドにおいてもまたそれは同様と思いますので、私が印象に残っているそれをここでいくつか紹介してみようと思います。

Cosy Catastrophe

まずはこれを挙げてみたいという個人的に思い入れの深いワールドです。
いわゆる「終末系」に分類されるワールドで、水没し半ば崩壊した都市に残されての荒れた生活の様子が狭いながらも良く描かれてます。
音楽としてもそれに合うピアノの物悲しげなメロディライン、聞いたのみでも雰囲気にばっちり合ってますが特徴的なのはそのクレジットの仕方。

ノートへの走り書き風。ワールドの壁面に書くような目立った書き方では雰囲気を壊すからという趣向ながら、このタイトルがこの世界の住人によって書かれた…と考えることもできワールドの物語性が増すという訳です。
そして、このノートが置かれたテーブルの背後にあるのは…?

それが最近の事であり物語の終わりや節目であるのか、はたまたこのノートを大事にしながら一人で長く暮らしてきたのか…色々想像できますね。


はじまりの村

先ほどのものもそうですが、個人製作のワールドのBGMはライセンス上二次利用がOKな素材からの選曲となる場合が多いです。今作っているワールドにいかに合わせるか、そこにもセンスが出るわけです。
そんな中でもtiwaさんのワールドは造形としての出来はもちろん、選曲のセンスが良い方の一人だと思ってます。

ここ、はじまりの村ではファンタジーでのどかな村の雰囲気に合うBGMがまさにゲームの序盤という感じで良いですね。
村の入り口では滝などの環境音となっており、村への橋を渡ると切り替わるというひと工夫も臨場感を増してます。(この切り替えは村の入り口の他にももう一か所ありますので探してみてください。)


終末駅

tiwaさんのワールドからもう一つ。こちらのBGMはデフォルトではOFFになっておりラジオをインタラクトすると流れる仕組み。先にワールドの様子を見てからだと、そのゆっくりしたシンプルな旋律が終末を迎え歩みを止めてしまった文明と寂しさを感じさせますが…配布元に行ってみるとこの素材、実は普通に海辺のリゾートをイメージした曲なのですよね。
ワールドの雰囲気が曲の主題の印象まで変えてしまっている、というのが個人的な先入観ながら面白い体験でした。


フルーツポンチ湖

こちらは楽しげなタイプのワールドですね。リズミカルに夏の空気を感じさせるBGMは曲名からして「しゅわしゅわハニーレモン350ml」と、「フルーツポンチでできた湖」というユニークなアイデアにまさによく合うタイトルと雰囲気のBGM。このワールドオリジナルでは?とまで思うほどのマッチ具合です。


Moon Flower Promenade ~月華遊歩道~

ワールドBGMの選択ですが、室内系のワールドではくつろぎ重視、景色系のワールドでは静かな情緒を重視して穏やか目やクリアな印象の曲が選ばれる場合が多い傾向にあります。反して、いかにもゲームらしい派手だったりテンポの良い格好いいタイプの曲はあまり使われない傾向です。
それぞれワールドの雰囲気に合わせての部分はあるのでそれはそれで良いものですが、やはりBGMとして印象に残りやすいは後者なのですよね。

このワールドはその意味では珍しく、RPGのフィールド曲のようなテンポの良い冒険風味あふれる曲が使われているのが印象的でした。月夜なのに明るい不思議な森に隠された剣…というコンセプトにも合ってますね。
このワールドはデフォルト以外にも5曲BGMを選ぶことができどれも良いセレクションですので、自分の好みに合わせてみるのもいいでしょう。


Yayoi Lost City

ここは逆にアンビエントで静かな曲でのベストマッチな場所ですね。滅びた街かつ巨大建造物というコンセプトにあった空虚さを連想させるも荘厳な雰囲気のBGM、所々に配置されたNPCも幽霊のようで在りし日の幻といった情緒を感じさせます。


Magitek Reactor

Sci-Fiで深みのある世界観を感じさせるBGM。回転し稼働するリアクターの光、それに合わせて鼓動するかのようなリズムのBGMがベストマッチです。
ここは下層の部屋ではまた別のミステリアスなBGMに切り替わりますのでそちらも併せて雰囲気を味わってみるのもいいですね。
目立ったギミックやメッセージはないものの、どちらもいかにも何かイベントが起こりそうでワクワクする雰囲気があります。


オモイデに沈む前に -Before It Sinks in Memories-

派手なBGMはあまり採用されない傾向にあると述べましたが、その理由の一つとしてBGMとワールドの雰囲気、もっと言えば絵作りがそれに合わせて派手や豪華でないとBGMが浮いてしまうからというのはあります。

しかしここはそうしたテンポが速めのバンド系の曲をうまく合わせてきているワールドです。パーティクルやブルームを多用したエフェクト、満天の星空、そして明日に向かって飛んでいくというテーマを合わせて物語のエンディングのような雰囲気をまとった名ワールドに仕上がってます。

Attoさんは静かなくつろぎワールドからこうした物語性のあるワールドまで幅広い作風ですが、どちらでもバランスの取れたBGMとそれに見合う絵作りができる方でその動向には注目するところでありますね。


Lunar Capital 2021

タイトル画像にも挙げたBGM合わせてという点では私の最もお気に入りなワールドのひとつです。今回紹介する中では唯一の原作ありワールド&BGM(※規約上使用OKなものです)ですね。
しかし原作を知らなくてもオーケストラ風にアレンジされ緩急あるメロディは気分を盛り上げてくれ、その壮大さに見合う巨大で煌びやかな未来都市と地球を見下ろす風景、とワールド単体で見ても秀作でありとても好きです。

写真で見るように私が京狐さん買った直後の写真でもありそうした思い出補正も少し入っているかも。そうした節目で訪れたワールドのBGMもまた印象に残っているものがいくつかありますね。

他にも紹介しきれないほど色々ありますが今回はここまで。
また、BGM以外にも注目してる楽しみ方をまた思いついたら文章化してみたいなと思っています。ではまた次の記事で。

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