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その他の幻想

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唐突に思いついたらなんか書くかもしれない。
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2024年10月の記事一覧

母(1)

母(1)

 夜の帳が無限砂漠の陰影を青紫色へと変えた。

 広大無辺なる死と静寂の領域で、崩れる砂を踏みしめるザクザクという私の足音だけが響く。あれからどれほどの時間が経っただろう。幾百の砂丘を越えただろう。

 日が沈むと、そこは冷気が支配する世界となる。

 恐ろしいまでに冴え冴えとした月光から溶け出す水彩画のように、遥か遠方に壮麗なる青白い神殿が出現する。それは、永遠にして到達不能なる美しき幻影だ。エ

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