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寄付とカンパと目的に関して


■寄付とカンパの違い

長ったらしく前置きをかいても読み飽きるでしょうから、言いたい事だけ書いておきます。

寄付とカンパに違いは無いです。どちらも「目的に沿って金銭を集める行為」と言う意味です。

細かく言うと多少の違いはありますが、クラファンも含めて「普通の人が思い浮かぶであろう行為」としては差異はありません。

クラファンには投資型・寄付型・購入型(人により株式型や貸付と言った言い方もしますが分かりやすくしておきます。)と更に3種類に分かれますが、今回はあくまでも寄付/カンパだけに重点を置くので、クラファンはどっかその辺に追いやって良いです。

■寄付やカンパは【無条件の打ち出の小槌では無い】

結構勘違いをなさる方がいらっしゃいますが、あくまでも
〇目的に沿った集金を行っている
この1点で寄付やカンパを募っているのですから、目的から逸れた使用は誰もが想定していないと思います。
同時に、勝手は募集の条件・要項の変更も想定をしていません。

目的から逸れた理由での集金や使用がどう影響するかは後述しますが、普通に法的にも引っ掛かる為、絶対にやってはいけないと明言しておきます。クラファンにおいても多くのトラブルが起きるのは
当初の目的から大きくそれた使用方法、集金目的が事後報告された
事が多いです。最近では沖縄の某革命家でも「明らかに使途不明な金額が多く、集金した割に目的の達成度合いや費用の掛け方に疑義がある」で揉めていました。
お金は「明朗会計」でない限り、必ず揉めますのでおかしな事はしない方が絶対にいいです。税金的にも。

■何故「この行為」はやってはいけないのか

あくまでも一例に過ぎませんので、どこの誰がおかしいか、みたいな話ではありません。今回のこのnoteでは。

◆「カンパの集金目的の事後変更」

大きく分けて2つ問題が出てきます。
「税金の取り扱い」と「詐欺」ですね。

あくまでもカンパも寄付も「その目的に合わせて集金をする」と言うのが前提です。
その為、途中で目的や要項を変更する場合、例えば
「預り金預かりで贈与税を免除してもらっていた」場合、その目的変更が「認められるか」に関わってきます。

例を出しますが
〇〇君を救うために、心臓移植で2億必要です!
と言う目的で集めます。この場合「社会通念上、55%もの贈与税(※1)を課すことはおかしいと思われる」と言う税務署の判断で、免除されることが多いです。
(※贈与税は集めた金額に対して課税されますので、2億の場合は55%)

そうですよね?
2億必要なのに、税金で持っていかれる事を考慮したら4億も集めないといけない。その金額で2人の命が救えますから不適切な徴収でしょう。

・・・ですがこの目的を突然変えた場合どうなりますか?

例えば「〇〇君を幸せにしてあげたいので」みたいな具体性のない目的での集金に変更したとします。
この場合、社会通念上と言う理由からは該当しない可能性が出てきます。

当然ですよね。幸せにするって言うのは漠然とした理由過ぎて、それが果たして万人から見て当てはまると言えるかは不透明です。

この場合、2つ目の「詐欺」にも該当しかねない可能性が出てきます。

詐欺には「4つの騙す意図が無い」限り、立件は困難なものですが、例えば先程の例の様に
「〇〇君を幸せにしてあげたいだけの為に、嘘をついて心臓移植と言う名目で募金を行った」
この場合、社会通念上の理由が適用できず、まずは税金の支払いが出てきますし、カンパや募金をした側からすれば「そんな理由でお金を上げたつもりはない。騙された」と言う声も上がります。

法律を当てはめた場合は「違法には問われない」と言えても、税法上はそうは行かないのがこのような募金やカンパに関してです。最終的には税務署や国税庁が調査して判断することになりますが。

◆「目的外使用」

当然ですがこの行為は、最悪「騙す意図があった詐欺罪」に問われかねませんし、社会通念上の理由からも逸れますので、絶対にやってはいけません。

心臓移植を行うための募金で、無関係な両親の豪遊に使用した、生活が裕福になっているなどと言った目的外使用によるトラブルはたまに起きています。
特に「〇〇を救う会」等と言った団体を通じた募金では、何故か代表が裕福になり、肝心なその子への還元が不透明な例、当然ながら騙す意図で行っていた例もあります。

無論、当初から騙す意図で行っていたのは余りにも特殊な例ですが、目的外での使用に関していえば、同レベルです。
例えば「心臓移植に必要だから」と車両購入や多少の娯楽への支出は大きく目的から逸れてるかと言われれば「支援者判断」でしょう。
ですが「心臓移植に必要だから」と豪邸を建築、子供より両親や団体への投資や支出が異様なレベルだと「支援者として納得できない」かと思います。

◆「返金手続きの変更」

当然ですが、カンパはあくまでも支援者が納得した上で支払うお金ですので、疑義が出てきたり、納得できない事柄が出てきた場合は返金対応を行う事は必須です。

突然の変更は、支援者への信頼の裏切りに繋がりますので、説明を十分にした上で行う事が望ましいです。でないと、騙す目的かと謂れの無いバッシングを受けてしまう事のリスクがあります。

なのでカンパや募金に関しては【後述する説明責任】が大きく関わってきます。怠ると後で厄介な事になりますのでこれも熟知する方が宜しいと思います。

■「説明責任」とは

政治家が口を酸っぱくするほど言ってるセリフ第一位だと思う「説明責任」ですが、個人間のカンパや寄付でも努力するのが望ましいとされています。

当然ですが、人様の信頼を得るには、説明をしない限り得られませんし、事ある毎に説明を行わない事には、支援者たちも無条件で納得し続けるわけではありません。

先程も上げたように
〇「目的が変わった場合」
〇「目的外使用をする場合」
〇「返金等の対応の変更をする場合」

この3つは絶対に同意を取った上で、変更や賛同を得られない限り、社会通念上の理由が無くなったり、騙す意図があったと言われかねません。あくまでもカンパや募金は「支援者の善意の協力」であり「目的に賛同し、納得をしたから預けたお金」であるので、無条件に勝手に使用していい物ではありません。

【特に預り金扱いで税金の免除を受けようとしている場合】は、少しでも目的から逸れれば、厳しく言われることになりますので細心の注意を払って運用することを再度お伝えしておきます。

■一部で話題になっているカンパ支出の疑義

今この場で深くはお伝えしませんが、しっかり纏めた上で指摘をしたいと思います。

現状言えるのは
支援者が納得していない形のカンパの仕様に、社会通念上の理由は存在しない
事だけは確かです。どんな理由があっても、カンパはあくまでも支援者の善意から集まるお金ですので、支援者が納得していない場合は説明責任を果たすことが重要だと思います。

さいごに

使用している画像はいらすとやの物を使用させていただきました。

あくまでも一般的なお話をさせて頂いたため、特定個人や特定団体を貶す意図はありません。勝手な勘違いで誹謗中傷を行う方は通報と法的措置も取らせていただきますので、最低限の常識をもってください。

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