マガジンのカバー画像

書評

36
ショートストーリー作家として文学本を、Webマーケッターとしてビジネス本を。「作家+クリエイター+マーケッター」目線でお届けする書評です。
運営しているクリエイター

2019年8月の記事一覧

和食以外のショートショートで、お腹をいっぱいにできる。アメリカン・ショート・ストーリーがたっぷり味わえる豪華な一冊。『超短編小説70 Sudden Fiction』【書評】

『超短編小説70 Sudden Fiction』 ロバート シャパード (編集)、 ジェームズ トーマス (編集)、村上 春樹 (翻訳)、 小川 高義 (翻訳) 本著をひとコトで表現するならば、「和食以外のショートショートで、お腹をいっぱいにさせる本」。日本の作家が綴るショートショートとは異なる空気感をたっぷり堪能することができる。 日本のショートショートがすなわちショートショートだと定番化している方は、アメリカン・ショート・ストーリーの味わいに、その概念を少し変えるきっ

未来の日本社会の姿を、圧倒的な説得力で説いてくれる1冊。変わりゆく未来に、自分はどう変わればいいのだろうか。『仕事2.0 人生100年時代の変身力 - 佐藤留美』【書評】

佐藤留美 著『仕事2.0 人生100年時代の変身力』 本著をひとコトで表現するならば、「未来の日本社会の姿を、圧倒的な説得力で説いてくれる本」。人々がまるで他人事のようにぼんやりと捉えている日本の未来像を、数値や事例をもとに明確化してくれる。 これまで何とかやってこれた日本人が、その延長で生き長らえようとするも、それを阻む数多の事実。変わりゆく未来に、自分がどう変わればいいのか。考えるきっかけをくれる1冊です。 一つの会社で一生を終えることはもはや不可能。 究極の個人戦

発信者、必見。読書好き、必見。とにかく書くのも読むのも、楽しくなる1冊。「読みたくなる文章のからくり」とは?『文芸オタクの私が教える バズる文章教室 - 三宅香帆』【書評】

三宅香帆 著『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』 本著をひとコトで表現するならば、「とにかく書くのも読むのも、楽しくなる本」。書く楽しみが増えれば、読む楽しみも増える。で、また書きたくなるし、読み手の反応も楽しみになる。そういう循環を作ってくれる、めちゃくちゃ楽しい本。 SNSが主流になり、誰もが発信者となった現代。ただ書くだけじゃ味気ない。楽しんで書くことで、その面白味はグッと増す。発信者を応援してくれる、とてもとても丁寧な1冊です。 『バズる文章教室』は、〝文