Sylvain Barouさん&Ronan Pellenさんの超絶DUO

2019年最後の月に素晴らしい音楽と出会いました。
フランスから来日されたフルーティストとギタリストのデュオです。
フルーティストはSylvain Barouさん。

アイリッシュフルートから、ドゥドゥク、バンスリ、
バグパイプまで、幅広く民俗音楽の横笛を中心に、
ダブルリードの笛まで吹きこなします。

そして、 Ronnan Pellenさん(cittern)は、
ギターのような弦楽器一本で、これこそがデュオの真髄といえる
ふたりの自由な音楽の流れを一音も乱すことなく流れに沿ったり、
流れを作り出したり、複雑なフレーズのキメの手もばっちり精巧に決めてきます。

日本ツアー最終の東京2DAYS。

まずその音色に圧倒。
息遣いが音楽になっている。
とても繊細な、細い息もすみずみまで神経がいきとどいていて、
一音一音に命が吹き込まれており、
音域間の移行がとんでもなく気持ちいい。

倍音を多く含み、音色がこれほど豊かな表情を持つとは、大変インスパイアされました。

最終日のライヴでは最後にセッションタイムが設けられており、
なにするのかな?とふと会場を見渡すと、
お客さんのほとんどがアイリッシュフルートを構えていて、
その数は数十人!

アイリィッシュの伝統的なメロディをリーダーが吹き始めると、
「それ知ってる~~」という人だけが一緒に奏でます。
大ユニソン大会です。
知らない人はとりあえず黙っていなければなりません。
そして、2,3回メロディを繰り返すと、次のメロディをまたリーダーが奏で始めます。
そして何人もが参加しユニゾンを始めます。
それを何度か繰りかえします。
たくさんメロディを知っていなければセッションを楽しむところまではいけませんね。

アイリィッシュ、素敵だな・・・と思い、
そのあと、漁ってみたはいいけれど、
なにかピンとこない。

わかってましたけど、
そう、わたしがハマったのはアイリィッシュ音楽というジャンルではなく、
Sylvainさんの音楽なのです。

Sylvainさんという素晴らしい音楽家に出会って、それだけでも
自分の笛が変化したことを感じています。

生演奏のパワー、聴いてる側にこれほど変化を及ぼすとは・・・
聴くという行為は受動的なように見えますが、
相当能動的な行為だなあと改めて感じます。


今日は大みそか。
新しい年に変わることでなにが変わるということもないけれども、
大人になって卒業や入学という節目がなくなると、
新年を迎えることが大きな節目に感じるようになりました。

どうぞみなさまも良いお年をお迎えくださいませ。

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