笛吹き道中記 音楽歴01

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こんにちは。
朱鷺たたら(とき たたら)です。

音楽や篠笛に興味のあるみなさまへ、ぜひ
役に立つ情報をお届けしていきたいと思います。

このたびは数回に渡って、
私、朱鷺たたらの音楽歴をお話しさせていただきたいと思います。

中学入学と同時に、専門的にフルートの勉強を始め、
高校は全国でも屈指の公立の音楽専門校である京都市立堀川高校音楽科分校へ進学しました。

全国から名だたるコンクールで優秀な成績を収めた強者がクラスメートにたくさんいる、という環境のなか、順風満帆に道を歩むのかと思いきや、
大きな挫折を経ました。

そうして紆余曲折、たくさん道に迷いながら、
いまようやく篠笛吹きとして身を立てるところまで、やってきました。
そんなわたしの恥ずかしい失敗談、辛かった音楽高校での話など、
これまでの経歴を、これからお話ししようと思います。

堀川音楽科分校に入学して、びっくりしたのは、
クラスメートの弾くピアノが本格的で、
すでにプロなんじゃないかと思うレベルだったことでした。

1学年1クラス40名。
3学年併せて120名しかないという小規模の学校でした。

クラスの40名のうち半分がピアノ専攻。
残りの20名のなかに弦楽器、管楽器、声楽、打楽器がいて、
わたしはフルート専攻4名のうちのひとりでした。

ピアノと弦楽器のレベルが非常に高く、
聞けば名だたるコンクールで上位に入っていたメンバーがちらほらと混じっていたのでした。
リストなどの非常に難しい曲をすでに高校に入学する時点で弾いていたのですから、
それまで楽器に懸けてきた時間と努力が伺えます

入学してまず驚いたことは、誰も放課後に遊ばない!(笑)
なぜなら

「練習があるから」

電話しても、お母さんが出て
「いまレッスン中なので、伝えておきますよ」と言われます。

そんなクラスメートばかりでしたから、
高校時代に友達と遊んだのは、3年間通して一度くらいだったでしょうか。
待ち合わせに来るまでに、みんな2時間程度は練習を済ませてきていましたが。

最近、30年ぶりに同級生と再会して
高校に入ってはじめて友達が出来たのがうれしかった、と聞かされたのには
のけぞって驚きました。

小学校、中学校と放課後はピアノの練習ばかりで、
一度も友達と遊んだ経験がなかったそうです。
同じ音楽を志す仲間同志がいる高校で、初めて友達が出来たといいます。

何が言いたいかというと、
これほどまでに音楽、なかでもクラシックの演奏家を目指す道は厳しい、ということです。
特に幼少期から始めないと間に合わないのが、ヴァイオリンとピアノです。
遊びたい盛りに、ひたすら練習をする。
それほどまでに練習しないと、クラシックの音楽家に求められる技術は
身につかないのです。

フルートの練習時間が日に30分程度だったわたしには、
頭をがーんと殴られたような衝撃でした。

全く追いつけない。
同じクラスメートと思えない。
一言でいうと
ヤバいとこ来てもうた・・・・。

そして、先生が非常に厳しかったのもあり、
天国と地獄を行ったり来たりするような、
起伏の激しい高校生活が始まったのでした。

(続く)

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