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2015年6月の記事一覧

青春の山田毘君

青春の山田毘君

1.二人のヤマダビ君
僕はおやじさんと山田毘君と一緒に少年院の受付みたいな所にいた、
山田毘君をこの少年院に送り届ける事になったからだ、
「えーっとヤマダビ?ひでえ事やらかしたもんだなあ」
受付のおじさんは怪訝そうに山田毘君をみた、
僕には何の罪で山田毘君が少年院に入る事になったのか知らされていなかった、
そして更に受付のおじさんが、
「よし、このクイズに答えられたら刑期を1年減

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触媒じいさん

触媒じいさん

一の宿

この宿にずいぶんといるようじゃのぉ、
もうかれこれ何年になるじゃろう?
まあ若い頃から酒好きじゃったでの、
今日も昼間っから2階の食堂で焼酎をチビチビやっとるのじゃ、
つまみはサービスなのか煮こごりなのじゃ、
はて、何の煮こごりかのぉ?
おっと先に金を払わんとならんの、
焼酎は500円でええらしいのぉ、
しかし、何故かワシの財布には金が入っとる、
誰かが入れといてくれるの

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