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キズナアイ親分の無期限活動休止は好意的に受け止めたい

 日本における全てのVtuberの始まり。何もない未開拓の土地を、手探りで少しずつ独りで開拓していった偉大なる先人。それが、スーパーインテリジェンスAI【キズナアイ】だ。

 活動開始は2016年。Vtuberの人気が過熱し始めたのは2017年後半だったので、Vtuber=彼女の時代が冗談抜きにあった。

 そんなキズナアイが、来年の大きなイベント『Hello World2022』を最後に無期限活動休止するというのだから驚かずにはいられない。

 今回は彼女の無期限休止について、軽くVtuberの歴史を振り返りながら私見を述べていく記事になります。

Vtuber界隈の始まり

 界隈が生まれるはるか前の2016年。本当に最初期、キズナアイは唯一無二の存在だった。2021年現在でも通じるよく動き破綻もない3Ⅾ体、アニメから飛び出したような愛らしいルックスは見る者に衝撃を与えたことでしょう。

 それでも国内における知名度はそこまで伸びていなかった。潮目が変わったのは100万人というわかりやすくインパクトある大台到達や、ミライアカリ、輝夜ルナといったVtuber界隈の火付け役が出揃い始めたころ。

 企業主体のVtuberばかりが目立つ中現れた個人の「バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん」も含めた『Vtuber四天王』になった時。それが今なお連綿と続くVtuber界隈の始まりだった。

急激な成長

 2018年から2021年まで、あらゆる企業の参戦、撤退、爆散、凋落、栄華があった。超の付くほどの荒波を超えて今なお立つ『にじさんじ』『ホロライブ』『.LIVE』は、キズナアイほどではないが古強者で間違いないだろう。どこも大小含めて燃えたことは幾度もある。キズナアイとて順風満帆ではなかった。分裂騒動で燃えたりした。

 最初は2Dがメインだったにじさんじも、資金力と技術力を高めた結果様々な動きを実現できる3Dモデルが数多く世に出た。

 ホロライブも【ときのそら】だけの体制から少しずつ仲間を集めて早期3D化に漕ぎ着け、技術力の高さを示していった。

 .LIVEは他所とのコラボにはだいぶ閉鎖的だったが、近年大きく間口を広げて自由に振舞うなど急伸材料に事欠かない。

 海外ではホロライブやにじさんじが急伸しており、海外人気の高まりが更なる市場の過熱を促している。

今後はメタバース市場も視野に入れねばならない

 YouTube上で活動するVtuber以外にも、VRCHAT等の分野で活動し続ける者たちは多い。海外におけるメタバースの波は緩やかに確実に日本にも来る以上、今後は彼らの協力も視野に入れる可能性は大いにある。

 界隈の急激な成長、市場拡大、メタバースの始まりなど、付いていくのは多難だ。

 そんな中で、今も白い背景空間に一人で活動するキズナアイのスタイルを続けていくのは個人的に厳しいかもしれないと考えてしまうのです。2016年は革新的で、2021年でも通用する3Dとはいえ、Vtuber界隈でこの技術水準は最早真新しいものではなくなった。背景だって色々駆使しているし、ゲーム実況も細分化されているためばらつきがある。

 親分は一度、5年間もの間頑張り続けたそのボディの刷新・強化・進化、その他諸々のためにアップデートをしなければならない。

 いうなればこの無期限休止は、深呼吸。次のパフォーマンスをより良くするための、大事なステップに過ぎないのだ。無期限と言うのは読んで字の如く「期限がない」だけで、1年・3年かもしれないし、1か月程度かもしれない、もしくはもっともっと先かもしれないと言うだけのこと。

今後キズナアイは復活するのだろうか?

 休止宣言動画内では、本人曰く「活動休止後に始まるものもある」。どういったアップデートを行うかは不明だが、休止後もVtuber界隈の時は過ぎていくので、胡坐をかいて黙ってみるばかりではないだろう。

「私が休止してからは」

「KizunaAi inc.のメンバーに私を託す」という文面。これはメタ的に言うと体と魂の乖離期間が存在するという認識。キズナアイの権利はKizunaAi inc.のもと残る=動画などの足跡は残るということ。

単なる休息期間?

 ずーっとキズナアイとして頑張ってきて、上述したアップデートなしには苦戦を強いられる環境下。せっかくだから休んでしまおう! という単純な休暇宣言の可能性も否定できない。でもインテリジェンスAIを名乗っているので休憩なんて言葉使えんって葛藤もあったのかもしれん。

色々諦めてしまった?

 チャンネル誤BANされても、孤軍奮闘で乗り切った最初期もだが、常人なら諦めたいとかしんどいとかで滅入ってしまう状況下に何度も置かれてもここまでやってきたキズナアイ親分。

 今更状況の急激な変化如きで諦めるとは思えない。彼女は必ず戻ってくると勝手に信じています。

残された者たちの役目

 彼女の切り拓いた道。彼女に続いたものが切り拓いた道。その景色は想像していたものと違っていたとしても、Vtuberは既に1つの文化と言い切るに足る規模にまで成長しました。

「キズナアイが倒れたら界隈も消える」と囁かれていた黎明期とは違い、彼女がいなくなったとしても止まることはない。成長は鈍化せずにどんどんと伸びていくことでしょう。

 だからこそ「今」なのかもしれません。大黒柱として今まで頂点にいた彼女が、ようやく落ち着けるほどに界隈が成熟したからこそ、ゆっくりと休むための期間を設けることが出来た。

 この無期限活動休止はもっと好意的に見るものだと私は思います。界隈が先細りしかしない脆弱なものだったら、この休止は「引退」として発表されていた可能性だってあったのですから。

 残された者たちは、変わらず切り拓いていけばいいでしょう。彼女が帰ってきたときに荒れ野であってはならない。優々凱旋する彼女を拍手喝采で出迎えられるような環境でなければならない。それはVtuberだけではなく、そのファンたちも加わってやっていくことになるでしょう。

最後に

 界隈に激震が走る。とはいえ、今後彼女の活動が0になるわけでもなし。休止後に始まる何かを期待しましょう。あと

 活動休止は来年の2月26日のイベント後なので、今すぐ活動休止ではないので、その点お忘れなく!

 こちらのツイートには数々の著名なVtuber(戦友)がリプを送っているので必見。ばあちゃるの扱いに草。

サポート1人を1億回繰り返せば音霧カナタは仕事を辞めて日本温泉巡りの旅に行こうかなとか考えてるそうです。そういう奴なので1億人に到達するまではサポート1人増える度に死に物狂いで頑張ります。