『きっと可憐で男の臭いもしない』Vtuberにどこまでの夢を抱くか?

 こんばんは。このすばアプリ面白くていいですね。ゲームシステムも軽快で良いのですが、原作の世界観を損なわず、キャラクターも面白くて、ストーリー(オートにして5分くらいはかかる)をスキップせずに見ることが望ましいまであります。この手のゲームだと、石(ガチャのための素材)優先でスキップする人も多いはず。でも飛ばすな。とばすな!

 さて、近況報告は以上にして本題に参りましょう。

Vtuberは理想をそのまま形に出来る

 私は水色の髪で長さは首の付け根まで、ツインテールみたいに横にはねる房二つあって、顔立ちも身体つきもふくよか超えたぽっちゃりで、へそ出しでホットパンツでetc…というバーチャルな外見になりたいと思っています。

 Vtuberっていうのは言わばアバター文化の過渡期であり、今はYouTuberだけであってもいつかはそれ以外の職にバーチャルは行くだろうって思っています。それについては以下の記事を参照(熱い宣伝)

 そんな理想の体現であり、トラックに轢かれなくても転生できるお手軽な美少女ないしは美少年化。何ならその真逆だって、人外だってできる。それがバーチャルなのですよ。凄くね?

 そんなものですから、企業系Vtuberは総じて顔が良い。体つきも凄くいい方が多い。でもそれはあくまでも、バーチャルの体の事。これを念頭に置いたままでこの先を読んでくれたら幸いです。

幼少期にヒーローショーにて夢と現実を知る

 昔々。私の地元で行われたヒーローショー。好きな戦隊ヒーローが舞台で戦い、私は応援し、無事に終わった。その後、出演者控室テント方面に行った私が目撃したのは、被り物を脱いでタバコを吸っているヒーローたちでした。いや、おっさんだった。

「僕らはおっさんを応援していたのか」…………とはならなかった。ここで知ったのです。舞台の彼らは巨大ロボに乗り込まない。派手な演出も合体兵器も使わない。敵に至っては巨大化しない。そう、これは同じだけど違うものなんだと、子供ながら悟ったものです。

 おっさんはおっさんだ。でも、舞台の上で戦う姿を見せてくれたのは紛れもなくヒーローだった。「それでいい」。その後ニチアサの戦隊ヒーローは最後まで見続けたし、おっさん達だってタバコ吸いたかったんだろうなと少し思った。「いやでも、子供の夢壊さんといてよ……」とも思った。

アイドル方面で伸びていくVtuber

 Vtuber界隈における巨大企業と言えば「にじさんじ」「ホロライブ」「アップランド」でしょう。とりあえずVtuber知っていく上で避けて通れない規模になっています。イロモノやガチまで男女多芸でヤベー面々がそろい踏みしており、当初は配信のみでの活躍にとどまっていました。

 最近では『止まらないホロライブ』や『ガリベンガーV』に『にじさんじの各種リアルイベント』等、現実にも幅を利かしていました。ライブもするし芸も見せる。さながらアイドルのような扱いで持て囃しています。

 それは別に問題ないのです。どんどん売れて伸びていけばバーチャルに於けるエンタメ経済だって膨れていくのですから。そうなれば私の知らない個性を見ることが容易くなる。Vtuberの真の裏側であるVR世界への門戸も開くからVR経済も伸びる。

禁句「ぶっちゃけ。本当は何歳?」

 さっき私は自分の理想形バーチャル体を述べましたが、その容姿は18~22歳を想定しています。大人であり子供みたいなわがままボディ! しかし当の私の年齢はいくつかと問われたら、「少し前に魔法使いになって1年を迎えました」と言える年です。というかTwitterの誕生日が実際と近いのでだいたいそれくらいの年齢ですよ。ここで一応。わかっているだろうことを言っておきますとですね。

 Vtuberの魂は何歳かなんて実のところ知らないし分からないのが普通。

 であるように、推しのVtuberが「既婚」で「男を知って」いて、「煙草も吸う」し、「私生活だらしない」上に、「若くない」という可能性もある。

 おぼこの事が好きなオタクの、嫌いそうな要素ばかりあげてみましたが、そういう人がVtuberやってみたいなと思ったって良い。

 無論そういう人がオタク相手に伸びたいなら、これらの要素は徹底的に隠す。戦隊ヒーローショーのおっさんが、舞台ではタバコを吸わないように。

現実にあって夢を魅せる存在故に、気付けば消える

 私にとってVtuberは隣人であり、アイドルであり、趣味人であり、偏屈者であり、陰キャか陽キャであっておじさんでも美少女でもある。日常生活の中に存在して私の好奇心に矢を放つ存在である。言うなれば恩人だ。楽しみを提供してくれる大切な存在だ。

 出来ることなら愛でたい。支援もしたい。届かないこともあれば儚いこともある。流石に2年以上眺めていたら、「どうして」という理不尽な目にあったことも、唐突な引退も、幾度だって見てきたし、その度に精気の抜けたため息が溢れだしていました。

 思い出ばかり引きずるときもありましたが、決して「復活してくれ」と錯乱したことはない。引退するには相応の理由があるのだ。その理由の真実を知る余地はない。Vtuberとは、薄氷の上で踊る舞姫を眺める感覚に近い。

 私たちは彼女・彼等の良い所も悪い所も知っている。それを込みで応援もするし愛でもする。だけど全部を知ることは出来ない。全部を知るにはこちらも全てを明かして、それ以上を示し、好意を以て応えてくれる必要がある。しかし薄氷はそんな事情を知らずに、舞姫を唐突に落としてしまうのだ。他にも舞姫は沢山いるが、自分が推していた舞姫はもういないのだ。

「何故」が誰かに矛を向ける

 そうなればきっと、ファンは「理由」を求めるだろう。憶測を並べて推理し、人間関係の縺れだと断じたり、その相手を責めに行くこともあるだろう。真実を述べても、謝っても、それを真実だと信じずに、攻撃を辞めないということもあるだろう。

 知的好奇心は結構だ。推しがいなくなった時に慌てふためくのも、推しが問題を起こしたときに燃えるのも、その原因や真実を求めるのは決して悪いことではない。しかしハッキリ言います。真実はそうそう顔を出さないものです。

「ぜったい天使くるみちゃん」が引退した時も、ちょうど同じ状況でした。誰も何も信じない。誠意ある言葉でも通じない。あの時はとある大魔王様が被害者なのに、滅茶苦茶ツイートの嵐で真実を求めるツイートで責め立てられていました。私はツイートこそしなかったものの、ショックでしたし、職場でも引きずってました。でも思ったんですよ。当事者でもない私ですらこんなに息が苦しいのに、攻められる方がどんなに精神的に追い詰められているかを。無自覚に「何故」が、今、人を殺しかけているのだと。

 そう思った私でも出来ることなんてたかが知れています。諫めるとかは出来ないとも思ってました。だからせめて切り離すことが大事だと考えて記事を書きました。「私たちに出来ることはもうやった」こと、「あとはもう何も出来ない」こと、「精神を休めろ」と、「ファンもこれ以上責めても何も出ない」こと。推敲すればもっといい出来になっていましたが、1分1秒を争う出来事でしたので、こんな荒削りの文章になりました。興味があればどうぞ。(コメントで「矛盾してない?」とありますけど、確かに矛盾してます。もっと練ってさえいれば……!!)

ファンに出来ることって何??

 基本的にファンは微力ですよ。配信中に推し方面に騒ぎが起きたとして、画面越しの私たちは何も出来ない。配信で推しが何かやらかした時、慰めたり偉そうに振舞ったりすることも出来ますが、推しに直接語り掛けることは出来ない。ファンの声援を集め、推しを後押しするか、奈落の底へ突き押すか。余程罪深いことをしない限りは、私は後押ししたいし、間違ってたら正す言葉を述べてあげたい。

 じゃあ1例として。推しが炎上したとしよう。アンチコメントも沢山あってさあ大変だ。君には何が出来るか。

 ファンは無力じゃない。ペンを振るってその場を諫める。絵を描いて推しに届ける。何でもある。しかし悔しいことに何も出来ないって人がファンの8割を占めていると私は思っている。何も出来ないってファンはどうか、信じて静観してほしい。「静観する」という選択肢を取ってほしい。それだけでいい。

 炎上の真実を求める過程で、第三者にも関わらず真実を知る者と出くわした時、心を病んだファンはあっさりとその真実を真実と信じてしまう。含まれた悪意ある調味料も飲み込んで、推しを見る目も考え方も様変わりするだろう。悪意に飲まれず、自身の中にある見識で真実の名を持つ紛い物を看破する。転がり落ちた都合の良い真実を容易く信じず、どっしり構えていてください。静観とは意外と難しい。推しが鎮火して帰って来た時、心の底から「おかえり」の一言が贈れたなら完璧です。

Vtuberにどこまでの夢を抱くか?

 引退もする。炎上もする。些細な嘘で火力が増す。まだ界隈が狭いからあたかもビッグニュースのように伝わる。実際はどうとでもなる話題でも。

 理想的な体を作れても、ファンの持つ幻想(夢)を維持するのは難しい。私はもう、推しに全幅の夢を乗せるなんて重圧を強いたくないから、気軽に楽しむことを優先しています。

 Vtuberは実際に存在感があるから、夢を抱きたくなる気持ちはよくわかる。けど自分が平静さを失わない程度の幻想に留める事をお勧めします。だって私たちは、推しの真実を一切知らないし、それが普通なのだから。裏でタバコ吸っている? 裏で酒飲んでる? 裏で男と一緒かもって?

「そのやらかしは誰かを殺したか」自分に問いかけてください。推しは少ししくじった。私たち人間はしくじって悔しかったり屈辱だったりしても生きている。それを後ろから奈落の底に突き落とそうとするなら、人殺しは誰だろう? 推しには精一杯生きてもらえればそれでいいと思っています。

 綺麗に締めれたかどうかわかりませんが、この辺で終わりにしましょう。それでは皆様。よい夢を。

サポート1人を1億回繰り返せば音霧カナタは仕事を辞めて日本温泉巡りの旅に行こうかなとか考えてるそうです。そういう奴なので1億人に到達するまではサポート1人増える度に死に物狂いで頑張ります。