チェンソーマン1期最終回感想

前回のチェンソーマン

 天使・鮫・蜘蛛・暴力の新キャラ登場した! でも今回はゾンビ退治のため戦闘描写なし、最終回、まさかの不在(ちょっと映りはする)

 未来が見える眼をもってしても幽霊の悪魔相手に苦戦するアキ君は、首を絞められてどうなるか!

気楽に復讐を

 絞め殺される寸前、走馬灯によぎる姫野先輩との思い出。「これは取っておきます」と確保されていた1本のタバコが、幽霊の悪魔の腕から1本出てきた。何の奇跡かと思うけど

【私の全部をあげるから、アンタの全部使わせて】

 の契約がまだ有効であるなら、抵抗しないとか腕を使ってタバコを出すとかの芸当も出来るだろう。この幽霊の悪魔には姫野先輩も存在しているんだろうな。

 タバコに書かれていたのは【easy revenge!】。簡単な復讐と直訳できますが、原作での訳は「気楽に復讐を!」。take easy(気を楽にして)みたいなニュアンス。もう復讐を止めることは出来ないだろうからと、だったらせめて張り詰めたものではない、緩い雰囲気でいてほしいとか、或いは「私のために泣いてくれたらもうそれで十分だから後は君の好きなようにやって」とかそういうのでしょうか。

 幽霊の悪魔に簡単に接近して首を刎ねるのあっさりだけど、恐怖を感知されていない+未来視で奇襲をされないことがわかっているから出来る堂々とした行動なんですね。

コベニ「ボーナスのために残りました」

 悪魔を恐れまくっているのに命より金を重視して、アキ君が悪魔を退治した瞬間を見計らい音もなく背後からアカネに接近で確保。岸辺基準で見たら多分100点満点。

パワー「因縁の相手よりも功績じゃ!」

 1期のアキ君にとってラスボスは幽霊の悪魔。デンジはサムライソード。パワーちゃんはといえば、特に因縁はないので雑魚刈りをしていきり散らかしています。これで、いいんですか? 弱い相手に「強敵じゃ…」とか言ってわざわざ手柄を大きく見せようとかせこい、せこすぎるんだ!

電車バトルはスパイダーマン2で

 敵地のど真ん中かつエレベーター内部って、待ち伏せされる危険性がめちゃくちゃ高い。そもそもこのビル自体が敵の腹の中、にも関わらず気の抜けた欠伸して余裕のデンジ君は豪胆なのかバカなのか……。

 いくらかの問答の末にチェンソーマンvsサムライソードの対決が始まった! 接近戦で刀とチェンソーが火花を散らして打ち合うの本当にかっこいい。このバトルシーンはまあよく動く動く! 私が待ちに待っていたサムライソード戦第2幕だ! ダッシュキックもキマっているし吹っ飛びもエグ。

 電車の上部で戦うシーンはまんま、トビー・マグワイア版のスパイダーマン2ですよ! 映画大好き人はここで反応しそう。何度も見ていたら背景にも注視できて、描き込みの異常さに驚愕。電車内の広告まで細かく書かれていて、どれだけこだわりあるんだってくらい現実的。

 チェンソーマンって「デンジ達が実在するんじゃないか」くらいのリアリティを、人物ではなく、細部にまで拘った背景で見せつけてくるから個人的に好きなんですよね。

居合の弱点

 サムライソードが構えに入って少し経つと、直線の超高速移動が出来る。移動中に直線上の相手を1度だけ斬りつけ、対象の背後に移動する。

・ダッシュ距離は一定
・斬れるのはダッシュ中に一振りのみ
・的を絞るか緩めるかは調整可能

「斬撃対象を決めてからダッシュするのではなく、ダッシュ距離計算で何処の地点を斬るのか定める」可能性。10m進んだら5mの場所が切断されるとか、そんな計算。アキ君が胴体切断をされなかったのはこの計算をミスったからでしょう。

 つまりこの技は無敵ではない。構えている時は無防備だし、直線にいなければダッシュが空振りに終わる。8話時点だとアキ君は止まっていたし、9話でデンジ君は人質とって動けずにいた。今回は最初高速で打ち合っていたために構えることが出来ず、出来たとしても開けた場所のため回避されやすい。電車の上で超高速移動なんかしたら滑落する危険性もある。だからこそ電車内で初めて居合を見せたのだろう。

 しかし畳み掛けるように2度もやれば流石にどういう技かをデンジは理解できる。自分の腕をふっ飛ばしたが近くにいた乗客は傷一つ無い(範囲攻撃ではない)こと。構えてから発動までにどれくらいかかるかの見切り。そして何処を斬りつけるか、それが指定可能かを見るために敢えて右腕を狙わせるよう仕向け、それが成功したこと。

「何処を狙うか分かっているなら移動中にぶった斬れる」と、最後は足を隠して頭のチェンソーで斬る宣言をした。

 サムライソードが「じいちゃんに謝罪しろ」と相手を屈服させる手法を望んでいるから、命を取るのは全部の抵抗手段をもぎ取ってからと、コレは多分本能で嗅ぎつけたんじゃなかろうか。

 自分を撒き餌にした作戦、岸辺もこれにはニッコリでしょう。

鎮魂歌って平仮名で書くとちょいヒワイ

 OPでしきりに金色のボーリング玉を見せていたのはこの伏線と見抜いていた人には脱帽だ。

 サムライソードの復活、或いは変身条件が左手首を抜くことなので、縛り上げれば抜刀不可=変身出来ない。縛り付けたサムライソードをそのまま公安に引き渡して事件は解決だが、「すっきりしない」と、報復を宣言するデンジ。復讐は暗くて嫌いだが、モヤモヤしたのも嫌いなんでしょうね。

「どうせ復活するなら」と男の大事な2つを蹴るという最強の大会を決行。アキ君は最初こそ「そんなことしても姫野先輩喜ばない」と乗り気じゃなかったが

【気楽に復讐を!】で、俄然やる気になった。自分に正直に、気楽にやったろう。どうせやってもやらなくても現状は変わらないんだからスッキリしてやろう。復讐に対する考え方は色々あるけど、以下のが一番好き。

Vtuberシロちゃん「復讐は何も生まないって言いますけど、復讐をしてもしなくても 大切な人は帰ってこないので、復讐したほうがスッキリするんじゃないかな」

 で、汚い男の絶叫が爽やか男子の所業で生まれたわけです。「やああああああ」も聞きたかったけどあの絵面をあれ以上続けるのも地獄なのでまあ良いか! 

続きは劇場版で!(決まってない)

レゼ:上田麗奈 最後のセリフだけの出演。レゼ!! チェンソーマンの中でも屈指のエピソードを彩る主要キャラ! 近年のジャンプの手法であれば

1:ド綺麗なアニメ本編を作り
2:一般人に周知させてから
3:劇場版で大儲けする

 のサイクルがあるため、チェンソーマンもこの手法でしょう。レゼ編は映画化するのにちょうど良すぎるエピソードのため、是非とも劇場版で見たい。本当に見どころ満載だから! ただし他のジャンプアニメと違ってグロシーン多めのチェンソーマン、総集編を9時台にやるとか流石にできそうにないので一般人に周知が難しい。興行収入はそこまで伸びないかな?

 一般的に24分アニメ1本作るのに3000万円程度かかるとか言われているけど、チェンソーマンは最終回まで妥協しない作画ゆえ、その何倍もの予算がかかってそう。ということで1話を3倍の1億円だとして計算すると、12話で12億円。劇場版の制作費5億円(映画上映時間を120分とした場合24×5)とした場合、宣伝費やら色々で興行収入50億円も行けばいいってことでしょうか。今回は殆どMAPPAが売り上げを持っていけるので、そうなったらウハウハです。

 仮にコケたとしても既に呪術廻戦が決まっているので大丈夫か?

 今季めちゃくちゃ楽しかったチェンソーマン。次を心待ちにしています!

サポート1人を1億回繰り返せば音霧カナタは仕事を辞めて日本温泉巡りの旅に行こうかなとか考えてるそうです。そういう奴なので1億人に到達するまではサポート1人増える度に死に物狂いで頑張ります。