ケリンが炎上した理由の解説(2020/01/12の件)

 1月12日に投稿されたコラボ動画が物議をかもし、炎上し、ケリン自ら謝罪動画を投稿するに至った。結果的にコラボ相手とは絶縁を宣言し、今後はいつも通り動画制作に勤しむという着地をみせた。

 この件について「謝罪の必要はあったのか」「周りのファンが言い過ぎたのではないか」「どっちも悪くない」という言葉も数多く寄せられている。

 確かに。普通ならそうだろう。コラボ相手を選ぶ権利もVtuber側にあり、それについてファンがとやかく言うのは【通常】、異常だ。ましてや厳格な規定のない個人勢、全てを自分で決めてもいい。

 それを踏まえた上で、今回何が悪かったのかを1つ1つ解説しようと思う。ちなみにコラボ相手側は確かに素行は悪いが、今回の騒ぎにおいては否がない。コラボを持ち掛けて強行したならともかく、コラボの可否を最後に決定したのはケリンだからだ。

1:炎上の初期対応の甘さ

 件のコラボ動画を投稿し、それをツイッターで発表した時。そのリプ欄にはおおむね好評な意見もあったが、相手の普段の素行を知る者たちは、大きなショックを受けたという旨や、「それはやめておけ」というような言葉も送られていた。ケリンが彼らにしでかしたのは、ブロックだった。コラボ相手もそのリプ欄を見るだろうからという配慮からそうしたのかと当初は納得されたものの、その上エゴサーチをかけてまで反対意見を述べた者にもブロックを仕掛けてしまう。

 ブロック自体は個人の自由だ。しかしこのブロックが事態をさらに悪化させる。

2:炎上の肝は関係性

 ケリンの動画と言えば、爆発とミサイルと北と時事ネタ。更に友人の「いわなが」「たけし」に、想い人の「えるさん」がケリン周辺の環境だ。

 先にあげた3人は、全員Vtuber界隈でも有名人だ。その他交流関係も多く登録者数も20万人を目前で、個人勢として破格の実力を持っている。

 しかし今回の炎上の肝は、この関係性にある。ケリンは数多くの動画で彼らを出し、無礼かまして爆発遺影も普通にやる(えるさんにはしない)。それを本人たちに楽しんでもらっているし、新年動画ではなんとえるさんからの音声データまで提供してもらう程になった。

 Vtuber界隈はこういう友好関係を「てぇてぇ」と言ったりするし、それを大事にしたいという者もいる。それを足かけ約2年、実直にコツコツ積み上げてきたケリンだからこそ、今回は燃えた。

3:コラボ相手の素行

 今回コラボした相手、鳴神裁は普段からゴシップ動画を上げている。Vtuber界隈についての動画が主だが、正確な情報の時もあれば外すこともある。情報の出どころは定かではない。それだけならよくあるゴシップ屋なのだが、

・企業勢に対して幾度も動画を投稿、謂れのないデマも流布して故意に信用を貶めようとする。

・特に「えるさん」や「いわなが」の関係するにじさんじに対しては、ライバーへの個人攻撃的な動画も多く、その結果ファンが押し寄せていわれのない誹謗中傷を仕掛けたことで辞めようかとさえ思った者もいる。サムネイルを見ればわかるが、「反社会的」などを謳いあたかもそのライバーに関係があるようにみせて情報を流すなど、やり方は褒められたものではない。

 ザックリいえば、「企業勢を推すVtuberファンは概ね彼を好ましく思っていない」し、「彼に触れるというのは個人勢でも躊躇われる」存在。

4:共演NGになった切欠のLOL大会事件

 ケリンが謝罪動画内で「共演NG」という事を発言していたが、そうなったのはVtuberLOL大会(第1回LVC)が切欠だ。

 この大会はにじさんじメンバーが5人参加予定で、練習配信をするほどに打ち込んでいた。ところが大会直前に鳴神裁が大会の解説として呼ばれたことを明かし、それが少し話題になった。この時点で共演NGは出されなかったが、大会直前にじさんじの動画(という名の別物)を投稿してしまい。コメント欄が荒れることや、実況から何かを言われる事を危惧したにじさんじ側は、リスクマネジメントのために、大会出場を直前でキャンセルする。

 なおこの騒動はあくまでもにじさんじ運営とは一切関係がない。その辺りの経緯など詳細についてはこちらの動画か、当時のツイートまとめにて。

 結果的にこの一件で共演はNG(運営からの明言はなし)とされた。

5:そういうVtuberとコラボすること

 先に述べた通りケリンはにじさんじの一部と密接な関係がある。そのにじさんじを故意に貶めるような相手がコラボ相手となれば、燃えるのは必然。

 それが例え今回のようなラップをしただけの動画だとしても、関係があるという事を示す時点でアウト。これまで好きだ好きだとえるさんにい言ったり、いわながを爆破しまくっていた裏では、打算的に利用していたのではないかとさえ疑われかねない。

 そういうことを想定していたなら、炎上後冷静に「相手は悪くない」などと述べたりするツイートを発信すればよかったのだが、初期対応が甘かったため炎上は燃え広がり、謝罪するに至ってしまった。

 今回のラップ動画でケリンは選択を迫られた。

1:鳴神裁と縁を切ってこれまで通り活動すること。
2:鳴神裁とこれからも仲良くすること。

 1を選んだわけだが、2を選んでいた場合はとても危うかった。何故なら

6:ケリンには今年の抱負がある

 ケリンはあけおめ動画にて、「今年の抱負は法人を立ち上げて動画をもっと投稿できる態勢を」と述べていた。いわばこれまでよりパワーアップさせるというものだ。私個人としても、是非とも頑張ってほしいと心の底から願った。

 仮に謝罪動画等で縁を切らなかった場合、この前途に暗い影を残すことになる。全て可能性だが大きく3つ。

①「応援はするけどもう見ない」という意見が溢れる可能性。

②にじさんじが共演NGを出した相手と懇意にすることは、にじさんじと袂を分かつ絶縁宣言に近い。それは今までフリー素材として使ってきたいわながや、えるさんとの絡みが0になる可能性がある。

③今後鳴神裁の動画にてにじさんじ関連の動画が出る時、情報の出どころ候補にケリンが上がる可能性がある。無論そんな不義理をケリンが働くとは思えないが、そういう憶測が広まる可能性は目に見えている。法人とは個人時よりも信用に重きを置かれるので、信用がなくなる要素を抱えて歩むのは自滅を意味する。

7:今回ケリンの悪かったところまとめ

 散見される「ケリンは悪くない」「どっちも悪くない」とあるが、少し違う。悪いのだ。ケリンはコラボを承諾した後への想像力が足りなかった。だから今回炎上したし、ケリンはそれを受けて謝罪動画を投稿し、絶縁宣言までしたのだ。本当に寸分も悪くないならこんな動画は上げない。この謝罪に込められた意味をおもんぱかってほしい。

 まとめると、今回悪かったのは

1.初期対応のブロック

2.どのていどの炎上になるかの想定が甘い

3.何故、鳴神裁が疎遠なのかの質の見極めが甘い

4.コラボした後周囲との関係がどうなるかの想像力が甘い

 若さゆえの過ち、速やかな謝罪で、今回の炎上はひとまず鎮火した。ギリギリを突いて笑いを取るのがケリンだが、今回はアウトになっただけ。キッチリ謝罪した以上、今回の経験を糧として突っ走ってほしい。まだまだ今年は、始まったばかりなのだから。

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音霧カナタ
サポート1人を1億回繰り返せば音霧カナタは仕事を辞めて日本温泉巡りの旅に行こうかなとか考えてるそうです。そういう奴なので1億人に到達するまではサポート1人増える度に死に物狂いで頑張ります。