スパイダーマン(2002)感想

 こんばんは音霧雑記の時間です。今回見た映画はスパイダーマン。最新作ではなく2002年作。トムホでないし、年齢も違うし敵も違うけれども、面白かった。良い映画はいつ見ても面白い。映像効果も古臭さを感じないので、この時点である程度完成されているんだなとわからされました。それでは感想です。

※この記事にはネタバレを含みます。

今回の敵は?

 グリーンゴブリンさん。フライングマシーンに両足で乗って空の移動を可能にします。全身緑のスーツ、厳つい牙を剥き出しにした趣味の悪いマスクと、見た目は完全にファンタジーの小鬼そのもの。スレイヤーさんを呼ばなきゃ……(倒せない)

 主な飛び道具は丸っこい機械仕掛けの爆弾【パンプキンボム】。作中では名称が出ないので「万能爆弾」と思っていました。この爆弾本当に謎の技術が詰め込まれていて、その時々に応じて攻撃手段が変わります。中には爆弾ですらないものもある。

・単純に爆発力が強い火力特化型爆弾。建築物破壊にお勧め。
・高速回転で輪切りに出来る追尾式。ガンダムF91で見たアレに近い。
・一瞬で人を骨に出来る閃光爆発。ぶっちゃけこれだけでよくない?

 こんな便利な飛び道具を持っているのに加えて、身体能力も常人では歯が立たないほど強い。何ならスパイダーマンも普通に力負けするほど強い。ゴブリンなんて名前だから弱いと思っていたのに全編通して強い。だけど民衆からのゴミ投擲には弱い。

本作のスパイダーマンはどんな奴?

 名前はピーター・パーカーで同じ。MCU版のスパイダーマンを知っている私から見ると、なんというかいじめられっ子感が半端ない。年齢は高く割とイケメンだけど内面はオタク側で、話し方はお世辞にも饒舌とは言い難い。親近感がわく。これぞ親愛なる隣人ってやつだね!

 ただ序盤に力を得てから思わずいじめっ子相手に逆襲しちゃって以降、調子に乗りすぎたためにおじさんが死ぬ羽目になる下りはいろいろと胸糞。殺した奴も酷いけど、この時点のピーターは性格がやばい。おじさんが最後の会話で「大いなる力には大いなる責任が伴う」って言葉を残していなかったら、後のグリーンゴブリンの呼びかけに応じていた可能性だってあった。

 本作にはそもそもアベンジャーズなんて集団は存在しないので、当然トニー・スタークもいない。だから強化スーツも存在しないナノテクもない。防刃性もないので切り刻まれたら普通に死ぬし、銃撃だって急所直撃でおそらく死ぬ。身体能力はかなり高い方だが、便利な道具はほとんどない、いわゆる素パイダーマン。だけどピーターのスペックは非常に高い。「どうしようどうしよう」と錯乱することはなく、動じても最善手を打つべく奮闘する様子が伺える。MCU版の1作目時点だとまだまだ子供なので、精神的な面ではこちらの方が圧倒的に強い。

ホームカミングとの既視感

 MCU版1作目のホームカミングとの共通点は

・知り合いの父親が敵キャラ
・「大いなる力には」というセリフはやはり出てくる。

 あまり言うとホームカミング、MCUのネタバレになるのでこれ以上は言えないけど、やっぱりどこか意識している部分はあると思いました。あとホームカミングとは違うけど、オズボーンさんが行っていた超人計画は進めていた場合キャプテン・アメリカとかハルクみたいな強化人間が生まれまくる可能性もあったわけで……資金援助打ち切ったのは悪手だったかもなー。

動機がしょっぱい

 グリーンゴブリンの犯行動機は極めてシンプル。「俺を否定する奴を許さない」。役員から首を通告された時も、メイおばさんに注意された時も、資金の打ち切りを言い出された時もだけど、自分の沽券に係わる問題には報復で晴らす。

 やっている内容はド派手なのに、その中身は実に器の小さい小悪党という印象を拭いきることが出来ない。「ただの人間が超人的力を手に入れたらどうなるのか」を、ピーターとオズボーンで対比にしているのもこの映画の面白いところ。まあ精神が蝕まれて二重人格を引き起こすという悲惨なものだけど、最後の最後はアレ、自覚してやっていたよねって描写もあるので同情はできない。

fu〇kinゴシップ編集長

 売れればオッケーの潔いスタンスだが、私にはどう考えても「他人とは穿った見方をする俺が好き」、そして「善良な人気者がいてたまるか」という嫉妬めいた感情を剝き出しにしている。目の前でスパイダーマンに助けられても「やはりお前らはグルだったのか!」と節穴。真実を伝えるジャーナリズムの腐敗、その一端をこの時代に既に書いていたとは驚きだ。

 これ多分MCUでも出てくるだろうし、公開を控えている「モービウス」でも色々やってそうなイメージある。でもこういうストレスなキャラに限ってなかなか死なないんだよなあ。

まとめ

 スパイダーマン最新作があと3日で公開とあり、楽しみにして入るんですが、これまでの敵の誰一人も知らない状況だったので、とりあえず最初にグリーンゴブリン見れたのはでかい。3番目のトレーラーで海外の反応見るとやたらと人気キャラだったし。

 次回作はドクターオクトパス? みたいなやつですね、2番目のトレーラーに出て旧来ファンを驚させた人。背中に生えた機械の脚で戦うようですが……お腹部分ががら空きなのでは???

サポート1人を1億回繰り返せば音霧カナタは仕事を辞めて日本温泉巡りの旅に行こうかなとか考えてるそうです。そういう奴なので1億人に到達するまではサポート1人増える度に死に物狂いで頑張ります。