絶対に忘れてはいけない決済24時 〜外伝:入内嶋編〜

<前回のあらすじ>
3日後に迫る超世代コンサートのチケット決済を忘れていたことに気づく。申し込み取消で、絶望。

そうだ、広島に行こう

詳細は前編の『中野編』へ。


善は急げ。
時田の中で広島行きが決定してからの動きは、それはそれは早かった。

まず、現状の把握。
券無し、宿無し、広島への足無し。意気込みだけ有り。
ライブを観に行くExWHYZのメンバーも知らなければ、曲も分からない。
というか、これグループ名なんて読むの??

よし。
まずは、券の確保だ。
先に楽曲の予習をしたくなる厄介なヲタク心にハイキックかまし、公式のトレードなどが無いか探す。

初めて観るグループだと、このチケット探しが中々難儀だ。それでなくとも指針が全く無い状態なので、公式・非公式の情報を隅から隅まで確認しなければならない。こういう時、過去のAKBグループチケットセンターは中々にクレイジー(間口狭い、分かりにくい、使いにくい)だったなと改めて思う。

今回、私が観に行ったExWHYZさんは、購入済のチケットトレードをチケプラで実施していた。このチケプラは何を隠そうSKE48現劇場公演のトレードも扱っている。よしよし、これならまだ勝手が分かるぞ。



どう違うんだ……???

前言撤回。
なんだこの、値段の異なるチケット。これ、あれか?地下によくある撮影したいなら高い席買えよオラ!ってやつか?じゅんじゅん、そういうことか?
※xYZ TICKETは前方がある程度確約されているチケットでした。

多分、SKE48に興味を持った人はチケプラで同じことを思うんでしょうね。
なんだこの、family枠とかmobile枠とかって感じで。

結局、通常チケットは2枚組のものしか出品されておらず、泣く泣くお高いチケットを申し込み。
何度も言うようにこの時の時田は、グループ名の読み方も、メンバーも、楽曲も全く知らず、ただ広島に行って写真を撮り、美味しいものでも食べて飲んで中野のことを忘れたいだけなのだ。


とりあえず、チケプラのトレードに申し込めば、翌日の昼には結果が判明する。それまでに次のステップである足と宿の手配をしなければ、と各予約サイトを右往左往。え?当たるかどうか分からないのに手配していいのかって?何度も言うようにこの時の時田は、ただ広島に行って、中野のことを上書きしたいだけなのだ。

早速、航空券をチェックする。
ギリギリローシーズンだったこともあり、土曜の早い時間帯が空いてる!
しかも、マイル利用の特別席もまだ余裕があるし、明日の当落次第で席確保しても間に合いそうだ。こういう弾丸の際、どうしても通常よりコストはかかってしまうものだから、抑えるべきところは抑えた方が断然良い。
仕事の出張でちょこちょこ貯めてたマイルを総動員すれば、だいぶ実費を抑えられるだろう。よくやった、昔の自分。行きたくもない会食ありきの出張、頑張って行った甲斐があったな!!

足の次に、宿もトントン拍子で確保した。気分屋だからこそ弾丸旅行には慣れているし、こうやって段取りを組んでいくにつれ、少しずつ決済忘れのショックも和らいでいた。

あとは翌日金曜日の昼に、トレード抽選の結果を待つだけ。
何となく旅行の目途がたち、何度も相談に乗ってもらっていた友達にその旨を伝えた矢先のことだった。













なん……だと…


ほげええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ

いやいやいやいや。
待て待て待て待て待て。

確かにショックをそれ以上の衝撃で上書きしようとはしてたけど

公式からの衝撃はいらんのですよ!!!!!


この時の時田の感情は、今なお冷静になった時田でも、中々表現が出来ない。
決済忘れに気づき絶望したのがお昼過ぎ、入内嶋涼さんの不参加が発表されたのがその日の夜。もう、まさしく僕と感情とジェットコースターである。

ここで多くの人が思うのは、「別に良いじゃないか」だと思う。
現地でそもそも見られないコンサートの参加者について、どうしてそこまで感情の起伏が発生するのかと。
むしろ、今回決済忘れをしていなかったとしても、『入内嶋涼さんを撮る』ことは出来なかったのだ。決済忘れのショックも少しは和らぐのではないか、と。



あのねぇ。
そうは問屋が卸しませんのよ。
拗らせたヲタク10年選手を、舐めてもらっては困りますのよ。

頼まれてもいないのに勝手に思う訳ですよ、楽しんでいいのかなって。
頼まれてもいないのに勝手に想像する訳ですよ、入内嶋さんの性格上、129%落ち込んでいるだろうし、自分を責めてるし、人一倍悔しい想いをしているだろうなぁって。
頼まれてもいないのに勝手に思い上がるし、頼まれてもいないのに勝手に慮ろうとする。ヲタクの、いや、私の悪い癖です。


加えて、ここからは少し箱推しとしての真面目な話になるのですが、今回
のコンサート、入内嶋さんのパフォーマンスが他のファンにどう映るのか、とても楽しみにしていた節もあって。

そう思ったのは、時田が久しぶりに荒ぶっていたと噂のTeam KⅡ新公演『時間がない』公演。
初日の公演を終え、舞台袖に捌けようとする直前の彼女の表情、とても衝撃的でした。

新公演『時間がない』を終えた入内嶋涼さんの表情

どこか控え目で、こと公演などのパフォーマンスについては自己評価が低い彼女。そんな彼女が見せた『充実感,達成感に満ち溢れた表情』。そして、渾身のグーサイン。
9期生を応援するようになってから、意図的に少し贔屓目に見てしまっている一人ですが、正直、私は初めて見た光景でした。こんなに頼もしくて、美しい姿見たことない。劇場公演後に、ですよ。

パフォーマンス自体とても素敵だったし、公演のタイトルにもなっている『時間がない』をはじめ、ポジションも良かった。
新公演,超世代コンサートと忙しなく時が流れる中で、一つ山を越えた達成感とそこから来る自信を携え、彼女が中野でどういう姿を見せるのか。
自分が観られるかどうかは抜きにして、とても楽しみだった訳です。


ましてや、入内嶋涼というアイドルにとって、中野の地、新世代系コンサートは悔しい想いをした地でもありました。
いつもより人数が少ないコンサートであったにも関わらず、後ろのポジションが多かった去年の新世代コンサート。中でも特筆すべきは、彼女が初めてオリジナルとしてフロントメンバーに選ばれた『恋の根拠』という楽曲。
去年の新世代コンサートでは上記楽曲が披露されましたが、立ち位置表のフロント箇所に彼女の名前はありませんでした。
その悔しさを、後ろのポジションの難しさ(カメラ席の観客が撮った画像もそもそも少なかったり、盛れてない画像が多かったり)を涙ながらに語っていたShow roomは未だに忘れられません。


良い想い出で、雪辱を果たして欲しかった。
今の彼女なら、それが間違いなく出来ると信じて疑わなかった。

急に、感情が萎んでいきました。
この感情で広島に行っても、中々難しいかなと。

色々と振り回してしまった友達には本当に申し訳ないと思いつつ、やっぱり広島行きは辞めておく、と伝えて。
仮押さえした宿をキャンセルし、楽しみにしていた広島のご飯には別れを告げて。

そして、その日私は初めて、アイドルに手紙を書きました。
微力ながら、少しでも彼女の支えになればいいなって。決済忘れてるけど。
いてもたってもいられない、というのはこういうことなんだと改めて感じました。

そして、その日私は、もう一つミスを犯しました。





翌日。12月16日(金)。
普段通り、仕事に向かう。
伝えたいことは手紙に書いて、そのまま泥のように眠ったからか、体調は想像以上に良く、頭もクリアだった。


お昼休み。
午前に疲弊した頭と体をしっかり休ませて、午後に向けて英気を養う。

普段通り、少し早めに食事を済ませ、職場の同僚と二言・三言他愛もない会話を交わす。その日は本当にいつも通りで、何気なく、プライベートのメールをチェックした。










【チケプラトレード】チケット当選のお知らせ





トレードキャンセル忘れてたあああああああああああああああああああああ


次回、「絶対に忘れてはいけない決済24時 〜今度こそ広島編〜 」キャンセル忘れというとんでもない失態を繰り返す時田……そんな時田の心を救うのは、友と穴子と夏目雅子さん!?!? デュエルスタンバイ!!




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