日本語教師の一日:小学校編

今日は私の典型的な小学校の一日の仕事について書きます。

オーストラリアの小学校では、日本語教師はスペシャリストと呼ばれています。いわゆるメインのカリキュラム以外の科目で、私の小学校では美術(Art)、体育 (PE Physical Education)、音楽(Music)、それに日本語(Japanese)となります。小学校によってはダンス、他の言語(フランス語、イタリア語、スペイン語など)や ICT(Information and Communication Technology)などになる場合があります。

私の小学校では、先生は8時半までに出勤しなければなりません。私はイベント(たとえば、ジャパニーズ・デーなど)がある場合は7時半頃出勤することがありますが、大抵は8時頃に学校に着いて、8時15分には自分のラップトップを開け、校内メールをチェックします。Daily Updateをアシスタント・プリンシパル (副校長先生)がメールで送ってくださるので、誰が今日休んで、誰がその先生の代わりに入っているか、何かの理由で遅れて来る、または早退する先生の名前や自分のDutyのチェック(キッチンの掃除やリフレクションと呼ばれるお仕置き部屋の担当など)をします。また、イベント等や何かの変更やメッセージなども併せて送られてきます。今日のタイムテーブルを確認して、必要な教材、ワークシートやハンドアウト(プリント)などを用意しておきます。例えば、下のタイムテーブル、水曜日は五、六年生のクラス、三、四年生のクラス、一、二年生のクラスが一日に入っているので、ハンドアウトや教材もその都度変えないといけないので注意します。

水曜日のタイムテーブル

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現在は、COVIT-19で、蜜を回避するため、3つのゲートから生徒たちが登校してきます。ですので、Gate Dutyと呼ばれるDutyがあります。これは、8時40分に割り振られたゲート(校門)を開けて、生徒を迎え入れる仕事です。そして、8時50分にゲートに鍵をかけます。

スペシャリストのクラスは9時からです。私は自分の日本語のクラスルームを与えられていて、担任の先生が生徒たちを連れてきてくれます。日本語クラスでは、クラスメートから選ばれたジャパニーズ・キャプテンがあいさつを担当します。

クラスのはじめにクラス・ロール(出席)を取り、今日の学習のめあて(Learning Intention & Success Criteria) を説明し、本題に入ります。こちらでは、オーストラリアのカリキュラム(学習指導要領)に沿って、先生が教えたいトピックなどを自由に選ぶことができます。ちなみに、今タームの五、六年生はJapanese food Culture, 三、四年生では[おむすびころりん」、一、二年生ではColorful Fruits(色と果物)を選びました。

授業は一時間です。プレイタイムの前、10分がEating Timeとなっています。ですので、Session 2 とSession 4は実質50分のレッスンとなります。(日本の給食の時間とは比べものになりません。)生徒のランチボックスの中身は時々驚くようなものが入っています。(袋入りのインスタントラーメンそのものとか!)用意する家庭で違いはありますが、大抵はサンドイッチ、りんごなどのフルーツ、スナック菓子などが見受けられます。あんまり健康的でないものも多数見られるので、心配になります。10分間のEating time 後、生徒たちは外に出されます!基本的に教室内に残ることはできません。(ただし、天気が悪い日は Wet day program になり、室内でプレイタイムを過ごします。)Yard Dutyがある先生は外で生徒たちのスーパーバイズをします。15分で交代します。

最後のクラスは午後3時に終わるのですが、現在は蜜を回避するため、2時45分に低学年の生徒が先に校庭に向かい、兄弟、姉妹が待ち合わせをする形で徐々に下校して行きます。

生徒が帰ってから、それぞれの学年のチームの先生方が集まってミーティングをします。来週のレッスンをチームでプランします。私達スペシャリストは現在水曜日にGoogle Classroomを使ってミーティングをしています。キャプションが付いているので、聞き取れない言葉がビジュアル化されるのでとても助かっています。現在はミーティングだけですが、本来なら、私は水曜日の放課後にジャパニーズクラブを担当していて、20人ぐらいの生徒に一時間、文化やアクティビティなどを教えます。現在、3時半まで学校にいればいいことになっていますが、通常なら、月曜日から水曜日までは午後4時半までいなければなりません。放課後は、明日のクラスの準備をしたり、添削、提出物などやウェブナーなどのセミナー、その他もろもろの仕事をかたずけます。結局、大抵は4時半ぐらいまで仕事をしています。(遅くまで仕事をしていると、早く帰れ、と言われてしまいます。)これが大まかな一日の流れです。

因みに明日は、オーストラリアでは人気のある、オージーフットボールのグランド・ファイナル(決勝戦)が近いので、フッティー・ファン・デーというイベントを行います。蜜を避けるため、校庭で各学年ごとにお気に入りのチームのサポーターのグループでマーチをしたり、チームソングを歌ったりします。(外だったら、Social Distancingをとり、歌っても良いとのことです。)生徒たちはお気に入りのフットボールチームのユニフォームを着て、このイベントに参加します。今年はCOVIT-19のせいでほとんどのイベントがキャンセルされたため、ホットドッグのランチが無料で生徒全員に支給されることになっています。たぶん、先生もいただけるはず!!

これからも、いろいろな学校での出来事など、シェアしていきます!

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