鬼滅の刃から和柄を学ぶ

鬼滅の刃1巻表紙

その① 竈門炭治郎 ~市松模様(いちまつもよう)~

主人公、炭治郎の羽織りや禰津子の帯に使われている市松模様。市松文様や市松柄、そして、ブロックチェックとも言ったりもしますよね!

炭治郎&禰津子

2色の正方形あるいは長方形を交互に並べた模様で、柄が途切れることなく続いていることから、「永遠」・「発展拡大」・「繁栄」を意味する柄と言われています。

延期になった、今JOCトップが問題発言で物議を醸している、東京オリンピックエンブレムのもととなった柄ですね!


市松文様は江戸時代についた呼び方だった!!!

市松模様は、古くは「石畳」、平安時代には「霰(あられ)」とも呼ばれ、お公家様の装束に使われた格調高い模様「有職(ゆうそく)模様)」だったそうです。また、石畳文様が家紋となった「石紋」が存在します。
市松文様と呼ばれるようになったのは、江戸時代の中期。歌舞伎役者の初代佐野川市松(さのかわ いちまつ)が舞台衣装に白と紺の市松模様の袴に用いたところ、当時の女性の間で大流行し、それ以来、「市松模様」と呼ばれるのが一般的になったそうです。

海外での市松模様

海外で市松模様にあたる柄は”チェッカーズフラッグ柄”や”チェスボード柄”。

ルイ・ヴィトンから1888年に発売された”ダミエライン”は、チェスボードの柄を模して考案されました。モノグラムラインは日本の家紋をモチーフにされた話はよく聞きますが、こちらのダミエラインもチェスボード柄だけでなく、市松模様からもインスピレーションを受けたのかも?!と思ってしまします。(実際にルイ・ヴィトン・ジャパンに問い合わせた方がいらっしゃいました!!)

また、レーススポーツで最後に降られる旗が「チェッカーフラッグ」。F1レースやボートレースでおなじみです。最後に降られることから、「勝利者」を意味することもあります。

無限列車_炭次郎

市松模様はどういう時に使うの?

市松模様に込められた意味は、「永遠」・「発展拡大」・「繁栄」という縁起のいいもの。市松模様のアイテムは、事業拡大や子孫繁栄などの願いを込めたプレゼントにぴったりです。物自体でなく、包み紙や、のし袋、風呂敷などでも◎

また、上記のような場面でお着物を着る際に、私は帯揚げや帯締めといった小物や袖からちらりと見える長襦袢に取り入れています。相手をお祝いする気持ちを表現する、相手への想いを装うアイテムとして着物は重宝します!!

縦長市松模様


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