アイカツはどうしようもなく自分の人生を支えてくれた作品だという話。
10年前の今頃、高校2年生の頃にアイカツ1話を見始めたことを今でも記憶してる。
当時の僕は今よりもずいぶん勇気も自信もなかった。なんなら今でもその辺は足りないとよく友人・知人からは言われるけど、これでもずいぶん負債を返したほうなのだ。昔はもっともっと酷くて、誰からの好意もすぐに無碍にするし、何をするにも自信がなかった。そんな僕があれから10年経った今では昔より元気に過ごしてる。あの頃より自信もあるし、あの頃より勇気もある。傍から見たら華々しい成果こそないかもしれないが、僕なりにゆっくりでも歩いてきた先が今この地点だ。僕自身はもしかしたら今でもしょーもな人間かもしれないが、色んな人たちのおかげでなんとか生きてこれてる。そして、自分でもそんな悪くない人生を送れていると今は思えている。
あの頃に出会ったいちごちゃんは今何をしているだろうか。その答えは劇場版にすべて詰まっていた。
劇中歌MY STARWAYは「未来の自分が振り返ったときに今の自分が支えて、見守ってあげられるようにする」なんて構図が描かれている。これは、で描か輝きのエチュードで描かれていた「素敵な明日を迎えられるためにまず今日を素敵にしよう」なんて構図の延長上にある。だからこそ、「いつかの未来のいちごちゃん」と「今を素敵にするいちごちゃん」が劇場版では描かれている。
それと同時に、この劇場版を見ている「きみ」に対してもメッセージを投げている。いちごちゃんがこれまで楽しいこと嬉しいこと、悲しいことがあったように、「きみ」にも色んなことがあったのだろうと語りかけてくれる。人生を進めるにあたって僕にも色々あった。わかりやすい節目でいえば、大学受験かもしれないし、大学院進学、就活かもしれない。そうじゃないプライベートなこともたくさんあった。素敵な先輩と出会えたこと、その先輩にたまに叱られて成長できたこと、研究室に入ったこと、その研究室で出会った人と今でもコミュニティを繋いていること、今の仕事先で出会う人がとても良い人ばかりであること、あんなに創作に諦めてたのに少しは絵を描くようになれたこと、諦めてた恋愛の感情がちゃんと自分にも存在したことなど、挙げてきたらキリがない。挙げられないくらいには自分なりに進んできたつもりだ。
本劇場版では「未来のいちごちゃん」が「今のいちごちゃん」に向けてのメッセージと同時に「今のきみ」へのメッセージを伝えてくれる。そうやってきみが生きてきてきた道は大丈夫だよと語りかけてくれる。今まで自分なりに頑張って進んできたつもりだったけど、いつも隣でいてくれた「アイカツ」という作品がこうして「一緒に進んできてきた君の道は大丈夫だよ」と認めてくれることに対して、10年分の想いが溢れて作品を鑑賞していた。
月並みな感想ではあるが、僕の人生はアイカツと過ごせてこれてよかったと心から思っている。高校当時に出会ったときには「もっと幼いころに出会って血肉にしたかった」なんてことを言っていたが、今なら言える。高校生だった僕が見ても、その10年後までずっとアイカツと一緒に過ごしてきて支えてこれて、アイカツと出会えてよかったなと素直に人生を送っているし、全然遅くなかったよと伝えてあげたい。これが僕の「見せてあげたい未来」の一部でもあるし、僕なりのSTARWAYでもある。そして、これからも僕のMY STARWAYを走っていった先で、なにかの形でいちごちゃんに会って「がんばったよ」と伝えられるように進んでいきたい。
作品自体への自分なりの解釈はこちら↓の記事にて。
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