第2446回ネタボケライフについての反省

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 今回、ネタボケライフの第2446回でMCイクー氏と勝負をし、負けた方は「その回について1000文字以上の反省文を書く」という罰ゲームをすることになっていた。私がこれを書いているということはそういうことだ。
 まず、今回のお題は「普通にやっても刺激が足りないので、あみだくじに新しいルールを一つ追加してください」である。このお題に対して回答をする時、私はまず「オモシロあみだくじ」を頭の中でイメージした。最初に思い浮かんだイメージは普通のあみだくじの横に、1本だけ直線でつながっている選択肢があるあみだくじだ。その線を選んだやつは何にも楽しめずただただ直線をなぞるだけになってしまうことがまず滑稽で面白いと思った。また、その直線の先にある「当たり」の内容次第では、こんなにあみだくじ自体を楽しめなかったのに直線で繋がっているのがそれかよ!というハズレのダブルパンチを味わえる。
 次に、このイメージをどのようにしてお題に沿うように言語化すれば良いかということを考えた。ハズレのダブルパンチがあることで「刺激を足す」ことはクリアしていると考えられる。したがって、私にとってこのお題の肝は「ルール化」することであった。前述した私のオモシロあみだくじを言語化するにあたって必要なワードは「直線」「繋がる」などである。ルールにするためには、その「直線の選択肢をあみだくじに組み込む」また、「特定の人の選択肢が既に決まっている」などの答え方をする必要があり、私は今回後者を選択した。「直線の選択肢をあみだくじに組み込む」というルールはあみだくじの形式はハッキリするがそのルールを追加した先のリアクションなどについては抽象的な上に広がりがないように感じた。逆に「特定の人の選択肢が既に決まっている」パターンだとその特定の人のリアクションが予想しやすく回答の解釈に広がりを与えられる。
 こうして考えたのが、【「お父さん」に真っ直ぐ繋がる選択肢を母子家庭の子にゆずる】である。選択肢を「お父さん」、特定の人を「母子家庭の子」にしたのには、あまり深い理由はない。とにかく予想されるリアクションは少しでも安直だと思われないように、整合性があり、かつ、完全なハズレというよりは「人によって少しだけ当たりハズレの解釈が異なる」感じにしたかった。しかしまだ完成ではない。この回答の悪いところは、最初から直線の選択肢が分かっているならあみだくじとしてあまり成立してないということである。あと躍動感がない。回答をイメージすると動画というよりは画像でイメージされる感じがする。そこで、「母子家庭の子」が選んだ線を無理やり「お父さん」にするのであれば最初から結果がわかっていないという点ではあみだくじとして成立するのではないかと考えた。また、その考えと「選択肢をゆずる」という考え方を合わせて、「母子家庭の子以外がその直線を「お父さん」のところまで届ける」という風にすれば躍動感も出た。そしてそれらを整合性のある文にしたときの最終的な回答が【母子家庭の子が選んだ線を絶対に「お父さん」までつなげる】である。「絶対に」を入れたのはスポ根漫画っぽくていいなと思ったから。回答が完成した時はそこそこ上いくだろうなという感じで、懸念点は「母子家庭」というワードを嫌う人がいそうだったこと。その懸念点を改善するリスクマネジメントが面倒くささに勝てなかったのでこれでGOした。
 結果は、43.1ptsで50位/394位(度数87.5%)だった。まあ、予想通りそこそこだ。レートは一応上がったし、色点もあったので悪くはなかったかなと思う。対戦相手のMCイクーは6位だったので完敗。
 かなり私の回答手順の説明が長くなってしまったのでこの回自体の考察はここからになるが、ベスト10の回答たちについて手短に考えたいと思う。

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まずボケの方向性だが、1位シチュエーションの置き換え(あみだくじの暗喩)、2位追加ルールが直接的にはあみだくじの内容と無関係、3位実際にできるような盲点を突く発想、4位「当たり」の内容でのボケ、5位小説的なやつ(暗喩)、6位(MCイクー)1位に近い暗喩パターン(+エモさ)、7位オモシロあみだくじ+「それがルールなん?」ボケ、8位エモ+実際にはなんの縛りも加わってないボケ、9位2位と同様、10位オモシロあみだくじ(暗喩)+謎前提。という感じだと私は受け取った。暗喩というのは何か他のものをあみだくじに例えたり、その逆をしたりしている回答である。今回10位以内に多かったのはこの暗喩とエモだろう。エモについては採点者によって結構好き嫌いが分かれる気がするが、納得感と滑稽さを兼ねあわせた暗喩は確実に評価されているイメージである。今回の採点者はエモ好きが多かったのかもしれない。個人的にトップ10位の中で一番好きだったのは3位(すじこ さん)の【2本の指で「一生兄貴に付いていきます」と「俺の背中を追っても俺には勝てない」を両方楽しめる】である。刺激的なルールを追加しろと言われると、実際にはそんなことするわけがないと思うようなルールを考えてボケとする人が多い気がする(実際にできることを面白くするのはかなり難しいしありきたりな考え方になりがちだから)が、この回答は考え方ひとつで刺激的(?)な要素が追加されている。あっぱれ!ちなみに、私が自分の回答をエモ寄りにするとしたらこんな感じになる。【あいつが選んだ線、絶対にお父さんまで届けような】うーん、なんかイマイチ。

(2256文字)

2020/05/02
とけつだいこん

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