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※8/14全文翻訳済※【拙訳】アモンケットリマスターリミテッドガイド(シールド、ドラフト) by COMPULSION(from MTG Arena Zone)

 8/14 23:00追記:全文翻訳完了しました(雑ですが)。有料記事に切り替えましたが、全文無料で読めます。もし「投げ銭してもいいよ」という寛大な方がいらっしゃれば、ぜひご支援をいただければと思います。

 実装間近となった本日の昼(おそらく前日の現地時間夜)、MTG Arena Zoneでアモンケットリマスターのリミテッド記事が書かれました。かなりのボリュームで、ここまで力を入れて書かれた「事前の」リミテッドガイドはそうそうなさそうです。

 「アモンケット」「破滅の刻」発売が3年前ということもあり、当時のリミテッドの記憶も薄れている頃かと思います。思い切って全文翻訳してみます。急いで訳しましたのでところどころ画像や訳が雑ですが、なにとぞご容赦ください。

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■はじめに

 「基本セット2021」のリミテッドは非常に面白いバランスでした。WotCの調整に要した努力には感謝を申し上げなければならないでしょう。「ドミナリア」のプレミア・ドラフトも非常に素晴らしく、これから実装される「アモンケットリマスター」にも期待が持てます。「アモンケット」「破滅の刻」のクローズドベータ版は非常に楽しめる内容であり、この2セットから選出されたカードで構成されるリミテッド環境も非常に良いものになると期待しています。テーマ的にも、エジプトや黙示録の内容をモチーフにしていて非常に面白い内容になっています。カードセットがアリーナに実装される前にリスト化されたことで、シールド・ドラフト両方での指針が得られる点はとても有難い配慮でした。

 最初に、メカニズムとアーキタイプを分類した上で、セット全体について解説していきます。その次に、それぞれの色について、各レアリティの最高のカードを挙げていきます。主にアンコモンとコモンに焦点を当てます。なお、セットとしてプレイされていない段階で、アーキタイプをランク付けしようとするのは乱暴なので今回は避けておきますが、最も成功するデッキは、複数のシナジーが引き出され、特定のテーマにすべてを取り組むのではなく、個々に強力なカードを優先することになるのではないか、と思います。このガイドの筆者の目標は、特に、これまでに「アモンケット+破滅の刻」リミテッドをプレイしたことがない方向けに、セットを概念化し、ドラフトに最適なカードを特定するか、各色のシールドプールから選ぶことです。各プールにおいて、ドラフトは、カード間のシナジーを最大化することが主眼に置かれると思います。このガイドは、そうした要素のいくつかを識別するのに役立ちますが、339枚を含むカードセットでは、「ばらつき」が確実に存在します。結局、最も面白いとされるリミテッド環境というのは、バランスが取れていると感じる一方で、デッキ戦略とカードのシナジーにおいて高いレベルの中で「ばらつき」が発生するのです。アモンケットリマスターはそうした要素をどこまで排除しているのでしょうか、WotCがどのように調整したかを見ていきましょう!

■アモンケットとは/メカニズムとテーマ

 アモンケットリマスターの全体的なパワーレベルは、最近のセットと比較して低くなっています。最近のクリーチャーよりも概してマナレシオが低めです。おなじみのプレインズウォーカーや神々は、皆さんが想像するよりもボードへの影響ははるかに低いものですが、このセットのパワーレベルでは依然として非常に優れていると言えるでしょう。パワーレベルが低いにも関わらず、「アモンケット」と「破滅の刻」ではアグロ戦略が非常に有効でした。これは主に、クリーチャーをブロックすることが難しく、ダメージレースにつながることが多い「督励」によるものでした。それを抑え込む要素はいくつか存在しますが、最も明らかなのは、驚異的な数の「《神の怒り》系呪文」です。これらは、十分なプレッシャーをかけるのに苦労するアグロデッキにとって扱いにくいものになります。幸いなことに、アモンケットのメカニズムは、墓地を利用するシナジーがいくつかあり、呪文にいくらかの粘り強さを与えてくれます。アモンケットリマスターにはかなりの数のキーワードが組み込まれているので、そのすべての機能をさらに詳しく見ていきましょう。

・不朽/Embalm

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 「不朽」は非常に強力な能力で、ゾンビの相乗効果をわずかながらにサポートしつつ、クリーチャーを2回プレイすることができます。青と白が不朽を割り当てられていて、それを備えたクリーチャーは、EtB能力持ちから、通常のものまでさまざまです。不朽は戦闘で相打ちすることでアドバンテージを得られますが、場合によっては不朽コストが高すぎてゲーム内で不朽が間に合わない例もあります。このため、たとえば《エイヴンの修練者》は《噛みつきドレイク》よりも少しだけ優れているレベルのクリーチャーと思われがちです。それでも、クリーチャーを除去する際には追放除去の価値は高くなります。


・永遠/Eternalize

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 この能力は基本的に不朽と同じですが、クリーチャーは4/4で戻ってきます。永遠持ちクリーチャーは自分のパワーを参照したEtB能力を持ち、永遠で再登場する際は格段に高いボーナスが得られます。不朽・永遠はともにトークンとして戦場に戻るので、バウンス効果で対応できることに注意してください。


・余波/Aftermath

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 「余波」は基本的に非クリーチャー呪文の「不朽」だと思ってください。このセットには20種類があり、各2色の組み合わせ毎ににアンコモン、レアにそれぞれ存在します。あなたが手札から唱えた上部のカードは、下部の余波呪文とシナジーを形成する傾向があり、一般的にこれらは2色デッキに合わせて用いられます。場合によっては上部(または墓地に確実に収まる場合は下部)を個別に唱えられますが、《木端+微塵》などは、ぜひ1枚で2枚分であることを利用したいところです。

・督励/Exert

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 「督励」は、このフォーマットにおけるアグロを成立させる理由です。アグロデッキにおいて、1ターン毎にしか攻撃できない可能性のあるクリーチャーを採用するのは少し直観に反するように見えるかもしれません。督励は選択制ですが、マナカーブの低いクリーチャーがゲーム全体で攻撃を継続できるようにする方法が存在します。さらに、このフォーマットでは、クリーチャーをアンタップする方法はかなり多く、毎ターンこれらの能力を発揮することができます。緑、白、赤はこの能力にアクセスでき、すべてのアグロアーキタイプはこれらの色の少なくとも1つが入ることで成立します。

・加虐/Afflict

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 環境上では、督励ほど多くはありませんが、アグロを成立させうる別の能力です。加虐を持つクリーチャーは、対戦相手がブロックしても、ライフロスによりダメージを押し通します。面白いのは、ほとんどの加虐持ちはですが、黒と赤にもいくつか存在します。《呪文織りの永遠衆》は、ほとんどのプレイヤーが見慣れている能力である果敢を特徴とする典型的なイゼットカラーののクリーチャーですが、これらの色は、このフォーマットでクリーチャー以外の呪文を唱えることに注意を払う傾向があることを示しています。

・-1/-1カウンター

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 ここしばらく扱われていないメカニズムです。アモンケットリマスターは、いくつかの方法で-1/-1カウンターを利用します。多くの呪文が対戦相手のクリーチャーに-1/-1カウンターを追加しますし、黒と緑には非常にマナレシオの良いクリーチャーがいますが、自分のクリーチャーに-1/-1カウンターを置く必要があります。カウンターが取り除かれたり、《魂刺し》のように死亡時にボーナスがある場合がありますが、通常、こうしたクリーチャーは、《ナーガの生気論者》などの弱体化を気にしないクリーチャーに置くことで効果的に機能します。

・サイクリング/Cycling

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 私たちはもうイコリアにいないので、それが独自のアーキタイプになることは望めませんが、サイクリングは、それを有効に使える盤面でのみカードをプレイするという選択肢をとることができ、また、さまざまな墓地のシナジーが生まれます。すべての色に存在しますが、デッキ内にマナフラッドの可能性が高まります。ほとんどの場合、空きスロットにうまく投入して、唱えたり追加効果を得たいといった狙いがありますが、アーキタイプによっては、より多くのサイクリングをすることで墓地を特定のカードタイプで埋めたり、毎回ボーナスを提供したりすることが行われたりします。これらの利点が、追加の土地カードを見つけることになってしまうサイクリングスペルの欠点を埋め合わせられるならば、価値があるでしょう。


・カルトーシュと試練/Cartouches and Trials

 サイクリングもそうですが、このフォーマットにはいくつかのサイクルが存在します。一番出会うであろうサイクルが、「カルトーシュ」そして「試練」と名の付く10枚のカードでしょう。

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 一般的には、コンボを意識するのではなく、《活力のカルトーシュ》などを単体でプレイするのが最善です。このガイドの後半ではベストアンコモン&コモンを紹介していますので、どれが当てはまるかをご確認ください。特にドラフトで優先したいカードです。ただし、各「試練」は非常に強力なので、確実に2回以上キャストするために、カルトーシュを用意することは価値のある動きです。ただし、このような枚数の多いセットでは、アモンケット時代よりも複数枚を確保するのは難しいと思います。

・碑/Monuments

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 白は強力ですが、残りは罠です。3ターン目にターンを投じてまで設置する価値はありません。後半にトップしても弱いカードなのもいただけません。これも含めて、各色の組み合わせがセットの基礎となるメカニズムをどのように利用するかを確認しておきましょう。

■アモンケットリミテッドのアーキタイプ

 さて、10通りの2色アーキタイプを見てみましょう。リミテッドの例に漏れず、各色に2枚の「余波」カードと「アーキタイプの指標となる」アンコモンが存在します。レアや神話の場合もありますが、バランスの観点からこのセクションでは省略しています。ただし、それらのほとんどは非常に強力なカードであるため、後で「マルチカラーのボム」として紹介します。この時点でアーキタイプをランク付けするのは愚かでしかないですが、以前のアーキタイプのパフォーマンスを反映し、全体的な印象はお伝えしておきます。私が好むドラフトの順序はありますが、しかしこの時点では何とも言えないということに注意してください。また、3色目をタッチすることは可能であり、2つ以上のアーキタイプの要素を1つのデッキに組み合わせる可能性もあることは注目すべきです。相乗効果のあるカードの特定の「パッケージ」を取り、それらをまとまりのあるデッキに加えるという創造的手法を持っておくことは助けとなるはずで、アモンケットリマスターはそれを実践するのに最適な環境といえるでしょう。。

・白黒ゾンビ/Black-White Zombies

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 ゾンビはアモンケットでのTier1デッキでしたが、リマスターでどこに位置するかは興味深いところです。白黒はアグロに寄る傾向がありますが、墓地のシナジーと質の高いの除去という選択肢も兼ね備えており、よりロングレンジのゲームになったときに役立ちます。アモンケットから引き続き強力なアーキタイプであり続けると思います。

・赤白アグロ/Red-White Aggro

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 フォーマットの中で最もアグロ寄りのアーキタイプであり、非常に幅広く使用できるデッキのタイプです。「リマスター」のために行われた微調整がフォーマットの速度を落としたなら、このアーキタイプはアモンケット時代よりも悪くなりますが、私の見解では、殴り倒すだけの威力がまだまだあると見ています。

・緑白督励/Green-White Exert

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 メカニズム紹介時で述べたように、督励は見た目よりもはるかに強力です。緑白はそれを最大限に活用し、いくつかのコンバットトリックを持つ生物デッキとして最適に機能します。除去とカードアドバンテージのオプションに乏しい面が際立っており、適切なマナカーブで組み上げることが不可欠です。

・青白不朽/Blue-White Embalm

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 白を含むすべてのアーキタイプを紹介してきましたが、興味深いことに気づきました。青白はアモンケットにおいて飛行デッキではありませんでしたが、効率的で効果的なクリーチャーに恵まれています。カードアドバンテージを蓄積し、不朽クリーチャーを利用していくアーキタイプとなります。アグロデッキを食い止めるために、低マナコストのクリーチャーを十分に入れ、除去呪文を優先して入れていくべきでしょう。

・赤黒アグロ/Black-Red Aggro

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 このアーキタイプはクリーチャーが少ない分、除去の選択肢が多くつり合いは取れると思います。私はこの組み合わせについて少し懐疑的ですが、プレイアブルなオーラとコンバットトリックにも恵まれている色ではあります。

・青赤スペル/Blue-Red Noncreature Spells

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 この2色の組み合わせは好きなのですが、デッキとしてまとめるのは難しいと思います。カードアドバンテージが最大の資産であり、優秀なインスタントとソーサリーを見つけ、脅威を見つけるためにデッキを掘り進むことができます。この組み合わせはテンポ重視ですが、コントロールチックな動きも可能です(詳細は次のセクションで説明します)。

・赤緑全体強化/Green-Red Overrun

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 《ケンラの戦車乗り》は、このアーキタイプを体現する存在です。マナレシオのよい体躯にトランプル! ミッドレンジに向けたいくつかのマナ加速要素もありますし、督励アグロの可能性もあります。カードのアドバンテージという点では不得手なので、緑白と同様に、マナカーブが良好であることは必須であり、失速したり、プレーを逃したりするリスクを軽減しておくべきです。このアーキタイプは緑白よりも脆弱になりがちです。なぜなら、その脅威は、全体除去によって簡単に一掃できてしまうからです。いずれのアーキタイプを使用する際も全体除去には注意してください!

・黒緑カウンター/Black-Green -1/-1 Counters

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 《オベリスクの蜘蛛》は強力ですが、-1/-1カウンターのシナジーを中心としたデッキ全体を作成するのがどれほど現実的かはわかりません。個々に強力なカードと-1/-1カウンターのサブテーマを活用する素晴らしいデッキを見ることはありました。

・青黒サイクリング/Black-Blue Cycling

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 黒緑と同様に、このセットでサイクリングデッキはアーキタイプとして成立しません。黒と青の両方がサイクリングに見返りを得られるカードを有していますが、マナフラッドのリスクに見合う価値があるとは思えません。さらに、これらの色は、アグロには適しておらず、コントロールに一日の長があります。アモンケットリマスターの環境が遅い場合、前言を撤回することになるでしょう――このアーキタイプは良いものになる、かもしれません。

・青緑ランプ/Blue-Green Ramp

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 この環境でランプは悠長すぎるでしょう。大型クリーチャーは除去またはタップで簡単に対処できるため、ひとつの脅威だけでは足りず、初期のターンを投げ打つデッキを打ち倒すのは簡単なことなのです。《川ヤツガシラ》は見た目は強そうですが、実際にその能力を使用できるようになるまでは、……頑張ってください。

■コンバットトリックとベストカード

 各色のベストカードを紹介する前に、コンバットトリックに焦点を当てて、何があるかを把握しておきましょう。インスタントタイミングで繰り出されるすべてを網羅したリストではありませんが、コンバットフェイズ中に効果を発揮するカードの大部分をまとめてあります。

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■白

 アモンケットリマスターの白は、アグロ要素とコントロール要素に分かれています。他の色のいずれにも良いサポートを提供するので、白の人気は高いと思います。「イコリア」では、白いアグロが最終的に中速を打ち負かすことになりました。

・ベストレア

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 「《神の怒り》系効果」(そのものズバリのカードもありますが)はリミテッドでは概して強力です。アグロデッキをプレイしているとしても、《神の怒り》を打つ前に十分な戦場の「空白」を生み出すことが可能です。この環境には多くの全体除去があるので、早いターンに何もプレイしてこない対戦相手には注意が必要です。上記に挙げた残りのカードは神話レアですが、引き込むことができれば、戦場に大きなインパクトを与えることができます。

・ベストコモン&アンコモン

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 《排斥》や《平和な心》系のカードは典型的な除去ながら、いい仕事をやってのけます。《型破りな戦術》は「破滅の刻」で多くのゲームの勝利を演出してきたカードで、このセットにおいても優秀でしょう。《扇持ち》《束縛するミイラ》はゾンビデッキにおけるブロッカー排除方法として優秀です。《突風歩き》《不屈のエイヴン》《ター一門の精鋭》は優秀な小型督励パッケージとして優秀です。これらのカードが機能すればこちらのクリーチャーは実質的にブロックされません。たとえば、《扇持ち》は、対戦相手のターンに1体をタップ、こちらのターンに2体目をタップ、そして《不屈のエイヴン》と行動すれば毎ターンこの動きができます。このセットでは多くの場合ダメージレースを争う展開となることが予想されますが、除去、コンバットトリック、相手の不意を突くアンタップ効果によって、パワフルでシナジーの強いゲーム展開に持ち込むことができます。

■青

 青はコントロール要素に優れ、またカルトーシュ+試練パッケージも5色中最強です。青をベースとしたデッキは相手のペースに圧されすぎないように、アドバンテージ獲得能力ばかりを気にしすぎないようにする必要があります。いつもよりも青の立ち位置は低めに感じられます。とはいえ《島》をプレイする理由はいくらでもあります。カードラインナップを見てみましょう。

・ベストレア

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 ここに《ドレイクの安息地》を置くかどうか迷いました。1枚でゲームに勝つことができますが、それを最大限に生かすデッキを構築することは非常に困難です。このカード自体は好きですが、それよりは上記の6枚はデッキを選ばず良いカードだと思います。見ての通りマナコストは高めですが、十分に安定した状態で送り出すことができれば、それに見合った価値があります。

・ベストアンコモン

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 序盤のゲームの手助けをしてくれる《検閲》《迷宮の守護者》は費用対効果が高いカードです。《至高の意思》を持ってドローゴーできるような戦線を築けるか、《知識の試練》を再利用できるか、が重要です。青は好きなカードが多いのですが、環境的には遅いと評価せざるを得ません。たとえば《主張》は素晴らしいカードですが、7マナは重すぎますし、サイクリング(2)がついたことでデッキに採用する正当性が生まれるかどうかは疑問符です。


・ベストコモン

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 コモンのラインナップは素晴らしいものがあり、上記のカードすべてはぜひプレイしたいカードです。青はコストが低めのアグロサポートカードに恵まれていて、M21のような低マナでまとめた青白デッキが成立し得るかもしれません。私は青が空いているならドラフトしようと思いますが、あまり頻繁に参入することはないと思います。

■黒

 黒は優秀な除去に恵まれ、またゾンビアーキタイプをアシストします。-1/-1カウンターやサイクリングなどのニッチなテーマもいくつかあるものの、あまり一般的ではないでしょう。セットの中でも最強色になりうる色です。

・ベストレア

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 黒のレアはとにかく強力ですが、上記のうち2枚のみが神話レアで他はレアです。《栄光の神バントゥ》だけはやや使いづらさが目立ちますが、おおむね他は諸手を挙げてデッキに入れたいところ。

・ベストコモン&アンコモン

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 黒もまた試練+カルトーシュの組み合わせが非常に強力です。《野望の試練》《大災厄》のどちらの評価を高くするかは議論の余地がありますが、ともに最高の1枚でしょう。黒は主にゾンビを支援するカードと、数種類の使い勝手の良い除去を持っていますが、-1/-1カウンターとサイクリングといったテーマもサポートされています。《イフニルの魔神》《無常な狙撃手》のようなサインを見つけたら、遠慮なくかき集めていいでしょう。それでもゾンビシナジーが一番でしょう。どんな黒のデッキでも《悪意のアムムト》《ホネツツキ》《グレイブディガー》をピックしないことはないでしょう。《ホネツツキ》は素出しでも接死付き《噛みつきドレイク》です。


■赤

 アモンケットリマスターの赤は極端にアグロに寄っている印象があります。軽量除去はどれも効果的で、督励とブロッカー排除の合間に除去を打ち込んでくる赤系デッキを止めるのは至難の業です。

・ベストレア

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 赤は全体除去をいくつか含んでいます。《破滅の刻》はマナカーブが低めのアグロデッキでプレイされることは稀ですから、上記のカードすべてが赤いデッキに入るわけではありません。《栄光をもたらすもの》はどんなデッキにも入る支配力の高いカードですが、それを理由に神話に格上げされたわけではないと思います。

・ベストコモン&アンコモン

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 何度も言うように、アグロの色です。多くのプレイヤーが除去を必要とするドラフトにおいては赤が必要になることが多く、色の人気が集中するでしょう。度のカードも優れものですが、白や黒と自然にマッチするカードが多いように感じます。

■緑

 レシオの良いクリーチャーに恵まれていますが、それだけ、という印象も否めません。それが必ずしも悪いわけではないのですが、緑系デッキはこの次元においては平凡と言わざるを得ません。督励パッケージや-1/-1カウンターの優れたサポートを有しているものの、緑を使う場合はとにかくクリーチャーを出して殴る、という動きになると思います。

・ベストレア

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 他の色のボムレアに比べると地味ですが、上記のカードはすべて緑に進む理由になり得ます。

・ベストコモン&アンコモン

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 カード効率という意味ではこれらのカードは非常によく働きます。《ロナスの重鎮》《頭巾の喧嘩屋》は良いアタッカーです。緑のデッキは《活力のカルトーシュ》や《同期した一撃》でとにかく殴り続けることが求められます。《同期した一撃》は過小評価されがちな一枚で、単純なコンバットトリックとなるだけでなく督励との相性がとてつもなくいいカードなので、安めにピック出来ることもあるかもしれません。《横断地のクロコダイル》《好戦的な巨口》《採石場の運び屋》のシナジーも美しいものがあります。こうしたカードは黒いカードと組み合わせることでさらなるシナジーを生み出します。

■マルチカラー、アーティファクト

 先述のアーキタイプでアンコモンは紹介済のため、レアの紹介に留めます。

・ベストレア

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 これらのカードを見たら、そのアーキタイプ一直線でまず問題ないでしょう。この記事が、強みを生かす方法を考えるのに役立てば筆者冥利に尽きます。

■土地

 最後に、少しだけ土地のことに触れておきましょう。

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 この黒い土地を使うには、デッキの黒要素がかなり濃くなければなりません(黒マナ源が3枚必要ですからね)。とはいえ砂漠が-1/-1カウンターに化けるのは狂気じみた強さであり、このフォーマットで最強の土地でしょう。

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 2色サイクリング土地はマナフラッド解消に一役買うため、できるだけ早めにピックしましょう。1色だけ合っているだけでも十分採用できます。サイクリング付きの砂漠は色が合わなければ使えませんが、砂漠シナジーを活用するためであれば早めのピックが理想です。

■楽しんでください!

 アモンケットリマスターは非常に面白いリミテッド環境を我々に与えてくれそうで、今からプレイするのが待ち遠しいです。この記事があなたのフォーマット理解の助けになれば幸いです。カードの数が多いので、メタゲームがどのように発展するかによって、プレイヤーがいろいろなデッキを考え出すことになるでしょう。ラダーで私と握手!

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