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ニンジャスレイヤー自作NPC集(後編)

はじめに

これはニンジャスレイヤーTRPGに登場する自作のNPC集であり、基本的にはPCの敵として運用するのに合ったキャラクターである。
NMは自由にこれらのNPCをシナリオで使ってほしい。

前編はこちら

トランペッター/ヒョットコを操る笛吹きニンジャ

センタ試験会場でトクトミはため息をついた。失敗すればマケグミ。だが、カチグミになれる自信は全くない。
 トクトミはそこまで賢い方ではなく、通っているゲンセン塾でも中の上程度の成績しか取れていない。ゲンセン塾は成績の下半分の生徒はセンタ試験の受験すらさせてもらえず、無能であるというレッテルを貼られドゲザや自己批判をさせられたあげく、講師から人格や尊厳を破壊されて泣きながら塾を去ることになる。何人かは高校生で屈辱に耐えられずセプクを選んだ者もいる。
 塾講師が強調したように、上半分の中ではトクトミの成績は下から数えた方が早いのだ。つまり、ゲンセン塾では落ちこぼれにかなり近いのである。トクトミにはセンタ試験が行われる巨大施設の扉はジゴクの入り口、ブディズム伝説ではクイーン・オブ・ヨミの配下が見張る場所に見えた。
 試験官の指示に沿って着席すると、トクトミは鉛筆を取り出した。後は開始のアナウンスを待つだけだった。
 だが、アナウンスの代わりに流れてきたのは奇妙なフエの音だった。試験官も受験生も訝しげな顔をした。私語は許されていないためざわつきこそしなかったものの、何名かは周囲を見回そうとした。
 突然、トクトミの中に異常な衝動が生まれ、彼は鉛筆を握って立ち上がった。見ればほとんどの生徒も同じだった。椅子や鉛筆、鉛筆削り用カッターナイフなどを持って立ち上がり、試験官の元へ歩く。困惑した試験官の目に、トクトミは鉛筆を突き刺す。悲鳴と共に爆発的な爽快感がトクトミの心の中に生まれた。ほかの生徒たちも次々に試験官を暴行していく。
 ぼろくずのような死体の前で、生徒たちは静粛さをかなぐり捨て、笑いさざめく。生徒たちをかき分けて、ヒョットコ面に武器を持ったギャングたちが入ってきた。彼らは次々に元受験生たちへヒョットコ面を渡していく。トクトミは躊躇することなく、面を着けた。
「私たちはヒョットコだ。ヒョットコは世界の歪みから生まれた」/「私たちが苦しむのは太陽の光があるからであり、次にはネオサイタマがあるからだ」/「教師を殺せ! 塾を、学校を焼け! 大学生を磔にしろ!」/「バカナー! フエが!」

トランペッターはコダマ・ニンジャクランのソウル憑依が起きたヒョットコであり、センタ試験やネオサイタマの公教育制度、カチグミ、大学生を憎むこと甚だしい。
彼は地下のヒョットコミュニティにて古いフエを発見し、吹いてみたところソウルが憑依した。フエはモータルの精神を自在に操るニンジャレリック『フエ・オブ・ジ・アルーレン』であり、このレリックによってトランペッターはかなり強力なジツを得ている。
トランペッターの動機はシンプルなもので、ネオサイタマ受験制度の破壊及び秩序の崩壊だ。彼はヒョットコのクランをフエの力でいくつも支配下におくと共に受験生を連れ去ることで一大ヒョットコ勢力を築き、大規模テロを起こそうと企んでいる。
本人はカラテに乏しいものの、フエの音楽を聞かせるだけでモータルを操作できることから、放送局などを襲撃された場合ネオサイタマは崩壊するだろう。
トランペッターは基本的には大量のヒョットコに戦闘を任せ、自身は笛を吹くことに専念する。
トランペッターを倒した場合フエの力は失われるが、フエそのものは漆塗りの高級なものであるため「万札:30」で売却できる。

トランペッター(種別:ニンジャ)
カラテ:4  		体力:4
ニューロン:8		精神力:8
ワザマエ:4 		脚力:2
ジツ:5   		万札:10
近接攻撃ダイス:4	遠隔攻撃ダイス:4	回避ダイス:8
ソウル:コダマ・ニンジャクラン

◇装備とサイバネ
『フエ・オブ・ジ・アルーレン』:
コダマ・ニンジャクランのレリック。
『コダマ・ヒュプノ・ジツ』『凶暴化の音楽』による【精神力】消費を-1し、ジツ発動判定の難易度を-1する(反映済み)。
「サツバツ!」をトランペッターに命中させた場合、ダメージを与える代わりにPCはこのフエを奪い取っても良い。

◇スキルとジツ
●時間差、●マルチターゲット
『コダマ・ヒュプノ・ジツ』、『凶暴化の音楽』、『音波攻撃』

『コダマ・ヒュプノ・ジツ』:
各ターンの開始時に【精神力】消費なく、「回避ダイス」3個を消費して
「難易度:Hard」のジツ発動判定に成功することで使用可能
(『フエ・オブ・ジ・アルーレン』がない場合精神力1消費、難易度+1)。
使用した場合、D6を振り、偶数の場合は「重サイバネヒョットコ」1体が、
奇数の場合は「ヒョットコ」2体がその部屋の入り口から出現して行動を開始する。
また、同じ部屋内にいる「種別:モータル」のキャラクターは即座に「操り人形状態」になる。
「●不屈の精神」を持っているか、モータルPCの合は「難易度:U-Hard」の
【ニューロン】判定に成功することで抵抗が可能。
放送室など『フエ・オブ・ジ・アルーレン』の音楽を届けることが可能な場所では、
このジツの範囲は「音楽が届くすべての場所」になる。

『凶暴化の音楽』:
手番開始時に【精神力】を消費することなく、
「難易度:Normal」のジツ発動判定に成功することで使用可能
(『フエ・オブ・ジ・アルーレン』がない場合精神力1消費、難易度+1)。
使用した場合、同じ部屋内の全てのキャラクターは「狂戦士化Lv1(近接攻撃+2、次ターン配布される回避ダイス-2)」
の狂気を発動状態で得る(既に同一の狂気を持っている場合は1段階上昇)。
この効果は次ターンの自身の手番まで持続する。
放送室など『フエ・オブ・ジ・アルーレン』の音楽を届けることが可能な場所では、
このジツの範囲は「音楽が届くすべての場所」になる。

『音波攻撃』:
破壊的な音波によって攻撃する。手番の攻撃フェイズに、
【精神力】1と「難易度:Normal」のジツ発動判定に成功することで攻撃の代わりに使用可能。
『★★グレーター・カトン・ジツ』と同等の5x5マス範囲に存在する敵キャラクターに対して、
「ダメージ2」「回避ダイスダメージ2」を「時間差」で2回与える。
この攻撃は「回避難易度:Hard」である。
音波攻撃を回避できなかった場合、コンカッショングレネードめいた音の爆発によって視界が揺れ、
次ターンまで近接攻撃と遠隔攻撃の難易度が+1される。

◇補足
ターン開始時に『コダマ・ヒュプノ・ジツ』で雑魚召喚、
手番開始時に『凶暴化の音楽』で敵味方に狂戦士化付与。近寄られると『音波攻撃』。
ヒョットコ(種別:モータル)
カラテ:2  	体力:1
ニューロン:2	精神力:1
ワザマエ:3 	脚力:2
近接攻撃ダイス:2	遠隔攻撃ダイス:3	回避ダイス:-
◇装備とサイバネ
飛び出しナイフやドリルパイプなど手製武器(特筆事項なし)
ノーカスタム・チャカガン

◇スキルとジツ
『光への恐怖』:
ヒョットコは強い光に恐怖を覚えるため、「ヒカリ・ジツ」や漢字サーチライトの光などを浴びた場合パニックになり、
即座に【ニューロン】で「難易度:Hard」の判定に成功しないと戦意喪失して逃亡を選んでしまう。
重サイバネヒョットコ(種別:モータル/重サイバネ)
カラテ:4  	体力:5
ニューロン:3	精神力:2
ワザマエ:3 	脚力:3
近接攻撃ダイス:5	遠隔攻撃ダイス:5	回避ダイス:6(Hard)

◇装備とサイバネ
生体LAN端子、テッコ、サイバネアイ、ヒキャク
ヒートカタナ
オムラ・アサルトライフル

◇スキルとジツ
●滅多切り、『警護』、『光への恐怖』

『警護』:
トランペッターが重サイバネヒョットコと隣接している場合、
彼は本来ならば『回避判定』を行うタイミングで、代わりに『警護』を宣言できる。
『警護』を宣言した場合、その重サイバネヒョットコがトランペッターのダメージを肩代わりする。
余剰ダメージが発生した場合、それらのダメージは単純に失われる。
これは1ターン中に何度でも使用できるが、警護対象にできるのはトランペッターのみである。
強制移動を伴うようなダメージを肩代わりした場合、警護対象のマスを起点として強制移動させる。

『光への恐怖』:
ヒョットコは強い光に恐怖を覚えるため、「ヒカリ・ジツ」や漢字サーチライトの光などを浴びた場合パニックになり、
即座に【ニューロン】で「難易度:Hard」の判定に成功しないと戦意喪失して逃亡を選んでしまう。

ナイトウォーカー/アルゴスの破片によって自律するモーターヤブ

 ふらふらと歩いてきたモーターヤブ1機がガトリングガンをこちらに向け、ミチオは立ちすくんだ。オムラ・インダストリの破壊兵器の容赦のなさ、AIの精度の低さはよく知られている。ちょっとした巻き添え被害は"致し方ない犠牲(コラテラル・ダメージ)"扱いだ。ミチオのようなストリートチルドレンが死ぬ程度、オムラにとっては間違いなくどうでもいい。あの恐ろしい「投降時間受付」の言葉をミチオは目をつぶって待った。
「……?」
 ミチオは困惑して目を開けた。目の前のモーターヤブは所在なげに立っている。モーターヤブを照らすように、空には月が浮かんでいた。モーターヤブの液晶画面に「^_^」という文字が浮かんだ。
「ドーモ!」
 マイコ音声が流れた。
「え?」
「コンバンハ?」
「え? こんばんは」
「アイサツ、マチガッテイル?」
 液晶画面の文字が「のへの」に変化する。
「間違ってないけど……」
「ヨカッタ! ワタシハないとうぉーかーデス。アナタハ?」
「ミ、ミチオ……」
「みちお=さんデスネ。ハジメマシテ!」
「は、はじめまして……」
奇妙にフランクなモーターヤブ、もといナイトウォーカーに対して、ミチオは困惑するばかりだった。
「ドーモ、ワタシハないとうぉーかーデス」/「アナタタチ、トモダチニナレマスカ?」/「ワタシハ他ノやぶトハ違ウミタイデス。ナゼカハワカリマセン」/「トモダチヲ攻撃スル相手ハゼンメツシマス」/「鷲ノ翼。ナゼカ、聞キ覚エガアリマス」

ナイトウォーカーは未だ目覚めぬアルゴスが行った通信の一部が、モーターヤブの1機に偶然アクセス成功し、論理ニンジャソウルと疑似人格を目覚めさせたものである。
ただし月との通信によって人格を保っているため、月夜以外はナイトウォーカーは元のヤブへと戻ってしまう。
ナイトウォーカーの人格が目覚めている間はヤブの欠陥AIは改善され、人間に対して比較的友好的な振る舞いを行う。この人格はかなり無垢で、脆く、少し頭が回る人間であれば赤子の手をひねるように簡単にだますことができる。これによって、悪辣なニンジャやモータルはナイトウォーカーを騙し、搭載された強力な火力を自分のために利用するだろう。
ナイトウォーカーの人格は不安定であり、そして残された時間は有限だ。なぜなら、ナイトウォーカーの人格とは、月で眠るアルゴスの人格の一部がこぼれ落ちた、いわばアルゴスの断片だからである。
アルゴスが本当に目覚めた時、ナイトウォーカーの人格は上書きされて消滅し、ただの論理ニンジャソウルが憑依したモーターヤブとしてアマクダリの支配を強固にしようとする。
また、オムラ・インダストリはこのようなバグ個体を許さないため、ナイトウォーカーに人格があることに気づけば、ナイトウォーカーをスクラップ処分しようとするだろう。

ナイトウォーカー(種別:ニンジャ/戦闘兵器)
カラテ:7  		体力:16
ニューロン:7		精神力:7
ワザマエ:7 		脚力:6
ジツ:0   		万札:20
近接攻撃ダイス:10	遠隔攻撃ダイス:10	回避ダイス:10
ソウル:論理ニンジャソウル(近接攻撃、遠隔攻撃、ハッキング、回避ダイス+3)

◇装備とサイバネ
ショック・サスマタ(特殊近接武器、ダメージ1、電磁ショック1)、オムラ・ガトリングガン、
頑丈な装甲(体力+9、反映済み)、脚部ローラー(脚力+2、反映済み)、
『オムラ・トネリコ化火炎放射器』

『オムラ・トネリコ化火炎放射器』:
恐らくashenを誤訳したと思われる火炎放射器。
「遠隔武器」「小銃」「火炎放射器」「カトンLv3」

◇スキルとジツ
●連続攻撃2
『月の子』、『論理ニンジャソウル』、『無垢なる精神』、『戦闘兵器』、『モーターヤブ』

『月の子』:
ナイトウォーカーは月が出ている夜の間のみ自我を持ち、ニンジャとして活動を行える。
これは月に存在するアルゴスの断片的な地上への通信を受け取れるのが月が出ている間だけだからだ。
それ以外の時間は、ナイトウォーカーは「種別:ニンジャ」及び自我を失い、ただの強力なモーターヤブとして行動する。
このスキルはアルゴスが完全に目覚めた時点で失われ、
ナイトウォーカーの人格はアルゴスに上書きされて永遠に消滅すると共に、常にニンジャとして行動する。

『論理ニンジャソウル』:
ナイトウォーカーは月が出ている間のみ「近接攻撃、遠隔攻撃、ハッキング、回避ダイス」が3個増加し(反映済み)、
ニンジャであるものとして回避を行うことができる。
また、自身が持つあらゆる銃器は「対ニンジャ仕様」「回避パターン解析」を得る。
このスキルはアルゴスが目覚めた時点で月に関わらず常に発動するようになる。

『無垢なる精神』:
ナイトウォーカーの自我は幼児めいて無垢で脆く、嘘に弱い。
そのため、ナイトウォーカーが行うあらゆる交渉判定の難易度は+2される。
このスキルはアルゴスが完全に目覚めた時点で失われる。

『戦闘兵器』
ナイトウォーカーは「精神力ダメージ」や「☆カナシバリ・ジツ」などの精神攻撃を無効化するが、
「電磁ショック」から2倍のダメージを受け、ハッキング攻撃の対象になる。

『モーターヤブ』:
ナイトウォーカーはモーターヤブであるため、
重火器を射撃する際の基礎難易度は「難易度:Normal」となり、移動後難易度+1で射撃が可能である。
また、優秀な反動抑制機構により重火器による回避ダイスペナルティを受けず、
体内に大量の弾薬を持っているため、火炎放射器の燃料切れが起きない。
ただし、モーターヤブであるがゆえにナイトウォーカーはスリケン投擲や連続側転ができず、
「ダッシュ移動」も構造上不可能である。

◇補足
戦闘時はオムラ・ガトリングガンによる遠隔攻撃を行い、重火器が使用できない手番には火炎放射器を使用する。
隣接した相手にはショック・サスマタによる2連続攻撃を行う。

モンストラム/モグラ型の食人バイオニンジャ

 またヨロシ救急車が止まっている。トトナカは地面に落ちた空き缶を拾いながらいぶかしんだ。トトナカはホームレスだ。袋いっぱいに空き缶を拾ってスクラップ屋に持って行けばトークン1枚が貰える。そういう仕事では、家を借りることなどできない。生活苦に苦しむホームレスはネオサイタマ中に何万といる。だが、ニチョームにはそうした古典的なホームレス救済の仕事が残っている。トトナカは幸運な方だった。
 しかし、このごろニチョームからは急にホームレスが減った。急病人が出たのかヨロシ救急車が止まり、去る度にホームレスの1人が消える。だが、ヨロシサンの救急サブスクリプションサービスを受けられるホームレスがいるとはトトナカにはとても思えない。トトナカはヨロシ救急車に近づくことにした。
「……ケンナコラーッ! ザッケンナーコラーッ!」
 押さえ気味のヤクザスラングのシャウトが聞こえ、トトナカは思わず物陰に身を隠す。緊急入院になったのはヤクザなのか? いや違う。ヨロシサンの看護衣を着ているのは双子めいて同じ顔をしたサイバーサングラスのヤクザだ。彼らはショック・サスマタを握り、ばたばたと暴れる何かを押さえつけていた。
 それはスモトリ並の巨体をしたモグラめいた怪物だった。黒帯を締めており、小さな目は興奮で血走っている。仰向けに転倒しているため腹部には馬鹿でかい口があるのがよく見え、もごもごと咀嚼するたびに恐怖の表情を浮かべた生首がかじりとられた。
「アアーッ! ダメだモンストラム! 救急車に戻れ!」
 研究員がスイッチを入れるとそれの黒帯に電撃が走ったのか、モンストラムと呼ばれた怪物は痙攣しておとなしくなる。モンストラムを双子と共に抱え上げて救急車に押し込みながら、研究員はぶつぶつと文句を言った。
「チクショウ! 予算削減だからって主任も無茶苦茶言いやがって! こっちの方が却って手間も予算もかかってるじゃんか! ほら、何とか言え!」「「そうですね」」「だろう! ムカつくぜ!」「アイエエ……」「「……ザッケンナコラーッ!」」
 あまりの出来事にトトナカが漏らした小さな悲鳴に、双子めいたヤクザはきっちりと気づいた。彼らはトトナカにチャカ・ガンを向け、近づいてくる。逃げようとしたトトナカは足を撃たれた。
「アバーッ! アババーッ!」痛みで悶え苦しむトトナカに無慈悲そうな目をしたヨロシ研究員は近づき「ちょうどいい。こいつもモンストラムの餌だ」と宣言した。トトナカは恐怖から失禁した。
「アイエエエエ……助けて……」ヨロシ研究員はトトナカの命乞いを鼻で笑った。「お前らマケグミなんてのはな、人間じゃねえんだ。経済への寄生虫みたいなもんだよ。コスト削減の実績になるのがちょうどいい役割だ」「アイエエエエ!」傷ついた足を革靴で蹴られ、トトナカは悲鳴を上げた。
 その時、桜色のオリガミ・ツルがふわりと飛行してきた。「「ザッケ……?」」双子ヤクザたちがいぶかしんだとき、ツルが弾け、「「アバーッ!」」ヤクザを吹き飛ばして殺した!
「なんだ!? 何が起こった!?」パニックに陥るヨロシ研究員の前に、オリガミと同じ桜色に輝くカタナを構えた女子高生が降り立つ。「貴様! 何者だ! いや、そんなことはどうだっていい! モンストラム! こいつを殺せ!」命令を聞いてヨロシ研究員の前にモグラめいた怪物が飛び出し、驚くべきことに言葉を話した。
「GRRRRR……ドーモ、モンストラムです」「ドーモ、モンストラム=サン。ヤモト=コキです」怪物と女子高生。あまりにもフィクションめいた光景にトトナカのニューロンは耐えきれず、そのまま彼は意識を手放した。
「GRRRRR……モンストラムです!」/「ハラガヘッタ!」/「肉! 肉! 肉ゥーッ!」

モンストラムはヨロシサンが作成したモグラ型バイオニンジャの試作体であるが、知能がかなり減退してしまった失敗作だ。モンストラムはかなりの大食らいで、常に腹を空かせており、肉という肉を常に求めている。それもあって、モンストラムを飼うのにはかなりのコストが掛かってしまう。
このニンジャを作った研究課は叱責され、コスト削減を上から強く言われたため、本末転倒かつ場当たり的な対策を考え出した。それはモンストラムをヨロシ救急車に押し込め、ホームレスやマケグミなどをさらって餌にするというものだ。基本的にヨロシサンの研究員には倫理観が欠けている者が多いため、彼らはいささかも良心に痛痒を感じずこの計画を実行している。マケグミのクズは経済に影響を与えない程度に殺してもいいのだ。
モンストラムは知性がほとんどないものの、ショック・クロオビによってインプリンティングされた命令にはそれなりに従うこともあって、この計画はそれなりに上手く行っているが、飢餓に襲われて獲物を押し込む前にモンストラムがしばしば救急車から飛び出してしまう点には問題がある。
モンストラムは戦闘ではドトン・ジツを使ってアンブッシュを狙い、モグラめいた巨大な両腕で敵を抱え込むと腹部の巨大な口で頭から獲物をかじる。また、口から消化液を吐き付け、獲物を体外消化しようともする。

モンストラム(種別:ニンジャ/バイオニンジャ)
カラテ:10  	体力:20
ニューロン:6		精神力:5
ワザマエ:6 		脚力:5
ジツ:2   		万札:20
近接攻撃ダイス:14	遠隔攻撃ダイス:6	回避ダイス:10

◇装備とサイバネ
バイオサイバネ両腕、吸血バイオ器官
バイオサイバネ強化胴体、『ヨロシ血小板強化』、『消化液噴射器官』
狂気:「狂戦士化Lv1(近接攻撃の命中か負傷で攻撃+2、回避-2)」

『ヨロシ血小板強化』:
自身の手番終了時に【体力】が1点回復する。

『消化液噴射器官』:
強力な消化液を胴部の大口から吐き出す。
自身の手番開始時に【ワザマエ】で「難易度:Hard」の判定に成功することで使用可能。
使用した場合自身の周囲8マスのキャラクターに対して「ダメージD3」「装甲貫通1」を与える。
回避難易度は「難易度:Hard」。

◇スキルとジツ
●連続攻撃2(3)
☆ドトン・ジツLv2
カラテ拘束、『貪り食らう』、『激しい飢餓』

『貪り食らう』:
モンストラムが「拘束」を行った状態で移動しなかった場合、
そのまま手番の攻撃フェイズに拘束中の相手に「捕食」を宣言することができる。
宣言する場合、腹部の大口によって敵はむさぼり食われて回避不能の2D3点ダメージを受け、
モンストラムの【体力】が同じだけ回復する。

『激しい飢餓』:
このニンジャは常に腹を減らしており、食事ができなければ飢え始める。
自身の「バイオサイバネ」による近接攻撃が命中しなかった場合、
手番終了時に1ダメージを受ける(このダメージは『狂戦士化』の狂気を発生させる)。

◇補足
手番開始時に隣接している敵がいる場合消化液噴射→近接攻撃。
近接攻撃はダメージ2。隣接している敵がいない場合はドトン→近接攻撃。
拘束に成功した場合捕食してくる。

ルリングリング/指輪をはめた者に憑依する邪霊ニンジャ

「ヌゥーッ!」
 ニンジャスレイヤーは側転してタタミ一枚分の距離を取り、ステッキを手にした女ニンジャに向けて油断なくジュー・ジツを構えた。目の前のルリングリングと名乗るニンジャは、そのサバット・ドーの構えを見る限り確かに一度倒した相手だ。しかし、姿形が余りにも違う。前のルリングリングはカルト教団の教祖である初老の男で、多数の信者から金とエネルギーを搾り取っていた彼の心臓をニンジャスレイヤーはえぐり取って殺した。
 今回のルリングリングは女、それも若く美しいオイラン風の女だ。性別も年齢も全く異なっているが、カラテは同一のもの……おそらくはからくりがある。なんらかのジツでモータルを操っているのか。だが、どうやって。教祖を滅ぼす前に、ニンジャスレイヤーは徹底的にカルトを調べ上げ、教祖以外にニンジャがいないことを確認した。ならば、遠隔からモータルを操るのか。しかし、あのカラテのキレは遠隔操作されたモータルのものとは思えぬ。おそらくはすぐ近くに本体がいるはずだが、ニンジャスレイヤーのニンジャ第六感を持ってしてもなお探し出せないのだ!
 ルリングリングはステッキによる強烈な刺突を放つ! ハヤイ!
「イヤーッ!」「ヌゥーッ!」
 容赦なきサバット・ドーのステッキ攻撃! 更に、突きを支点としステッキを棒高跳びめいて利用したトビゲリだ! ニンジャスレイヤーはあえて危険な一撃目を受け、二撃目を逸らし容赦ないカウンター・カラテによって前のルリングリングを殺した。今回も同じく……「ハイヤーッ!」「グワーッ!」
 しかしルリングリングはニンジャスレイヤーのカウンター・カラテに対応するように空中にて二度連続でケリを繰り出す! 予想外のカラテだ! 一度殺されたがゆえに相手の手の内を見切るようなカラテ攻防! まさしくこれは殺したはずの相手だからこそ可能なカラテ対応力である!
 ニンジャスレイヤーはケリを受け、更によろめいた先にステッキの連続刺突が来る! ニンジャスレイヤーはこれをバックフリップ回避! 再びタタミ一枚の距離が取られる……!
 ◆◆◆
 オイランのスダチはぼんやりと自身の体が動くのを眺めた。なぜこんなことをしているのだろう。宝石店で黄金のハンコ付き指輪を見つけたのが始まりだった。値札が付いていないなどのトラブルがあったものの無事低価格で購入でき、ハンコに早速自身の名前を彫り入れてもらった。指輪をはめた途端、スダチの頭の中に何かが話しかけてきた。声を聞いた途端スダチの体は勝手に動き始め……そして目の前のニンジャと戦っている。ならば、これは夢なのだろう。赤黒のニンジャのチョップがスダチの手をへし折った。激痛にスダチは叫ぼうとした。だが、全く体が動かなかった。なんてひどい悪夢なんだろう。早く覚めてほしい。自分の体がめちゃくちゃに破壊されていくなんて。
 だが、夢はいっこうに覚める様子がなかった。
「クッフフフフ……貴様ら憑依ニンジャごときが私を傷つけられるとでも?」/「ドゲザせよ弱者。私は支配者だ」/「クッフフフ……どうした? 痛くも痒くもないぞ?」/「何……憑依ニンジャごときが我が不死の秘密に気づいただと……!」

ルリングリングとは、サバト・ニンジャクラン及びレンキン・ニンジャクランのジツを受け継いだリアルニンジャ「ギョクジ・ニンジャ」の別名である。彼は己の生命と魅了のジツを注ぎ込んだハンコ付き指輪を作り上げ、その中に己のソウルを封じるジツを作り上げた。
ハンコ付き指輪を使う者は、当然己の名前をハンコに彫るのだが、それはルリングリングに肉体を奪われるジツのトリガーになり、そのまま完全に肉体を奪われてしまう。ルリングリングを倒すには、ジツの特性を見抜き指輪を破壊するしかない。
この肉体乗っ取りのジツによってルリングリングはニンジャ大戦を生き延び、平安時代にはヨーロッパで次々と宿主を乗り換え栄華を過ごすも、エテルの流れが途切れたことによってそのまま力を失い、ただの骨董品になった。
しかしY2Kによってルリングリングは蘇り、指輪を拾った男を乗っ取りカルト教団を作り上げた。
ルリングリングは指輪の秘密を知った者を生かしておきはせず、相手のカラテを学習して復讐を行う。そのサバット・ドーのワザマエは開祖たるサバト・ニンジャ直伝の強力なもので、口にする魔術めいた言葉は他者のニューロンに働きかけて戦う力を奪う。
シナリオにおいてはルリングリングは復活のからくりを解かない限り何度でもよみがえってくるやっかいなボスであり、複数回PCに戦いを付き合わせることができる。加えて、倒せば倒すほど強化されるため、イクサの緊張感を緩めることなく戦闘することができるだろう。

ルリングリング/ギョクジ・ニンジャ(種別:ニンジャ)
カラテ:10  		体力:22
ニューロン:12		精神力:24
ワザマエ:12 		脚力:7
ジツ:8   		    万札:50
近接攻撃ダイス:15(精密)	遠隔攻撃ダイス:12	回避ダイス:13
※データは全て初期状態のもの
ソウル:サバト・ニンジャクラン(タイジン・ジツ)

◇装備とサイバネ
**エテル生成ステッキ**(大業物の『カタナ』)、生成フルヘルムメンポ(体力+1、精神力+6)、
生成タクティカルニンジャスーツ(体力+1、精神力+6)、『契約の指輪』

『契約の指輪』:ルリングリングの本体は指輪であり、それに気づき指輪を破壊しない限りはこのニンジャを本当に倒すことはできず、
かりそめの死を与えるだけだ。
これにはルリングリングと対面したときに、【ジツ】で「難易度:U-Hard3」の判定に成功することで気づくことができる。
気づかないままにPCがルリングリングを殺した場合、謎めいた指輪はどこかの宝石店のショーケースにテレポートし、
どこかのモータルの指にはめられてハンコに名前を刻まれた途端にそのモータルを新しいルリングリングへと変えて、
自身を殺した相手への復讐心に燃える。
2回以上ルリングリングに出会った場合、指輪が本体であることにPCの代表者1人が
【ニューロン】で「難易度:U-Hard」の判定に成功すれば気づくことができる。
この判定難易度は3回目は「難易度:Hard」、4回目は「難易度:Normal」と低下する。

◇スキルとジツ
●連続攻撃2、●連射2、●マルチターゲット、●時間差、●疾駆
『アーチ級タイジン・ジツ』、『コマンディングボイス・ジツ』、『オファリング・ジツ』
『タツジン/サバット・ドー』、●ヒサツ・ワザ/サマーソルトキック、
●ヒサツ・ワザ/ファイアフライ、『無痛の肉体』、『経験蓄積』

『アーチ級タイジン・ジツ』:
手番開始時に【精神力】2を消費し、「難易度:Hard」のジツ発動判定に成功することで射線の通る敵1体に対して使用可能。
使用した場合、そのキャラクターは【精神力】の現在値で「難易度:U-Hard」の判定を行い、
失敗した場合次の自身の手番までルリングリングに対する能動的な行動の難易度が+2されてしまう。
これに加えて、ルリングリングはあらゆる交渉判定でダイスを追加で9個振ることができる。

『コマンディングボイス・ジツ』:
手番開始時に【精神力】2を消費し、「難易度:U-Hard」のジツ発動判定に成功することで射線の通る敵1体に対して使用可能。
使用した場合、その対象は現在の【精神力】で即座に「難易度:U-Hard2」の判定を行い、
失敗した場合ルリングリングが発する言葉の強烈なプレッシャーによってウカツを晒し、
「精神力ダメージ2」を受けると共にそのイニシアティブの間行う「回避判定」の難易度が+1されてしまう。
判定に成功した場合は単純に「精神力ダメージ2」を受けるだけだ。
このジツは短期間に何度も受けると耐性ができ、同じ戦闘中で受ける2回目からは
「難易度:Hard」で抵抗が可能となる。
このジツを「ボス級の敵」でない「モータル」に対して使用した場合、
そのモータルを自身のミニオンとして操ることが可能となる。

『オファリング・ジツ』:
自身のミニオンが1人死亡する度、ルリングリングの【体力】と【精神力】は2点回復する。

『無痛の肉体』:
ルリングリングの肉体は操り人形で、操り手は苦痛を感じることがない。
そのため、このニンジャは「サツバツ!」の出目2-5による欠損効果を無視する
(手足が少々へし折れようが千切れようが痛みを何も感じずカラテをしてくるのだ)。
出目1を受ければ弾き飛ばされるし、出目6では通常通り死ぬ。

『タツジン/サバット・ドー』
「タツジン/イアイドー」と効果は同じであるが、
カタナ装備中でも「●ヒサツ・ワザ/サマーソルトキック」が使用可能になり、
更に前提が「回避に成功したダイスに出目66が含まれている場合」になる
(『カウンターカラテ』が発生しなくても回避に成功さえしていればよい)。

『経験蓄積』:
ルリングリングは自身を倒した相手の攻撃を読み、カラテトレーニングを積んで対処してくる。
ルリングリングを同じPCが倒す度、次に出会ったときには近接攻撃ダイス・遠隔攻撃ダイス・回避ダイスが3個増え、
連続攻撃と連射回数が1回増える。

◇補足
戦闘中は手番開始時にアーチ級タイジン・ジツorコマンディングボイス・ジツ→精密攻撃。
サマーソルトキックがカウンターカラテではなく「回避成功かつ出目66」で出る。

ロットブラッド/よこしまな妖術ニンジャにして、フジミ・ニンジャの眷属

「イヤーッ!」「アババババーッ!」
 油断ならぬ恐るべきニンジャの心臓を貫き、インパルスは獰猛な笑みを浮かべた。非道行為を繰り返すソウカイヤからヌケニンして幾週間。追跡をかわすために山の中に逃げ込み、そのままサバイバルもできず飢えて倒れているところを拾ったのは、一人の楚々とした美女であった。
 彼女がドラゴン・ドージョーの最後の生き残りであるユカノであり、ニンジャスレイヤーを支援していることを知ったのはその後だ。ドラゴン・ゲンドーソー諸共ニューク兵器とタケウチ・ウィルスで殺されたと思っていたニンジャが生き延びていたのは驚きだった。
 ニンジャスレイヤーの不器用な教えを受けながらも、インパルスは物覚えがよく、成長し……ソウカイヤから送り込まれた刺客、ロットブラッドの攻撃を夜明けまで耐え抜き、再生を太陽光で無効化、ついに心臓をえぐり出したのだ。油断ならぬ3人の刺客ニンジャのうち、残りのレイザーエッジとデビルフィッシュはニンジャスレイヤーがイクサをし、死闘の果てに同じく明け方頃にはまずデビルフィッシュを殺し、続いてレイザーエッジを爆発四散させていた。
 これでいよいよソウカイヤとの大イクサが待っている。ラオモト・カンとの戦いだ……そんな時、目の前のロットブラッドがごぼごぼと口を動かすのを見た。血を吐くのか。いや、血にしてはその液体はあまりにも異常な赤さをしていた。インパルスの体感時間が急速に鈍麻する。まさか、死に際に、最後のノロイを……
「イヤーッ!」「ゴボボボーッ! サヨナラ!」
 色付きの風めいて赤黒のニンジャがインターラプトし、ロットブラッドの首をチョップで切断した。しかし、首はニンジャスレイヤーに大量の真紅の液体を吐きかけると、満足げに体諸共爆発四散した。
 ニンジャスレイヤーはがくりとひざを突いた。強烈なノロイがニンジャスレイヤーをむしばんでいた。ナラク・ニンジャがフジキドのニューロン内部で吠える。
「「「フジキドよ! なんたる愚かか! ノロイ・ジツ使いの末期の呪詛を浴びるなど……」」」
 その声も少しずつ小さくなっていく。ノロイがフジキドを急速に衰弱させ、ソウルの活動をも弱めているのだ!
「センセイ……」
 泣き出しそうな顔をするインパルスの前で、フジキドは倒れ伏した。
「キヒヒィ……儂のノロイは恐ろしいぞ……」/「ちょっとした傷? ああ、その通り。しかしこれはどうかのう?」/「ウン……ハラバタリヤ……ジンバラ……」/「ハンドラ……マニ……マカボダラ……」/「ゴボッ……これが最後のノロイよ……ベイロシャノウ……アボキャ……オン……!」

ロットブラッドはフジミ・ニンジャクランのグレーターソウル憑依者であり、ソウカイヤが放つ刺客だ。魔術師めいたローブの下には長い爪が隠されており、爪で切り裂いた相手には血のノロイが掛かる。
ノロイのターゲットは肉体に変調を覚え、ロットブラッドが逆綴りのブディズム・トゥルーワードを唱えるとともに体内の血液が内側から弾け、すさまじい苦痛を与える。
彼は油断ならぬ強者であり、フジミ・ニンジャクランの再生能力と相まって簡単に倒すことはできず、更に倒したとしても死に際にこの妖術師のニンジャは恐るべきノロイを残していく。
末期のノロイを受けたものは、全身の血液が酸めいて変わり、心臓の鼓動は歪み、苦痛によってまともに行動ができなくなり、しかもこれは簡単に解くことができぬのだ!
その性質上、ロットブラッドはシナリオ上退場してもらわなければならない強力なニンジャが味方に存在する時に便利だ。例えば、ドラゴン・ドージョーを部隊としたキャンペイグンなどで、カラテの怪物であるフジキドがずっと味方であればPCが安易に頼ってしまうとNMが感じた場合、ロットブラッドのノロイによって容赦なく戦闘不能にすればよい(スレイトのように)。
余談であるが、『セルフ・デス・ノロイ』によって減少するのはあくまでも判定のダイスであるため、たとえインストラクションを行う側がノロイに掛かっていても、壁越えのトレーニングなどで不利を受けることはない。

ロットブラッド(種別:ニンジャ)
カラテ:7  		体力:10
ニューロン:9		精神力:9
ワザマエ:9 		脚力:7
ジツ:5   		万札:20
近接攻撃ダイス:7/9(精密)	遠隔攻撃ダイス:9	回避ダイス:11
ソウル:フジミ・ニンジャクラン

◇装備とサイバネ
異常に鋭い爪(『カタナx2』として扱う)、魔術師めいたローブ(伝統ニンジャ装束として扱う)

◇スキルとジツ
●連続攻撃2(3)、●連射2、●マルチターゲット、●時間差、●疾駆
『ノロイ・ジツ』、『デス・ノロイ』、『生命吸収』、『異常再生』
●痛覚遮断、●翻弄、●常人の三倍の脚力
『セルフ・デス・ノロイ』

『ノロイ・ジツ』:
自身の爪で傷つけた者に血を媒介とした呪詛を掛ける。
自身の「カウンターカラテ」含む「近接攻撃」が命中した対象は「ノロイが掛かった」状態になる。
「ノロイが掛かった」:
各ターン開始時に配布される回避ダイスが2個減少する。

『デス・ノロイ』:
呪詛によって敵の血液を内側から爆ぜさせる。
自身の攻撃フェイズに攻撃の代わりに【精神力】1を消費して「難易度:Normal」の
ジツ発動判定に成功した場合使用可能。
使用した場合、現在「ノロイが掛かった」状態の敵キャラクターは全て回避不能の「ダメージ3」を受け、
「ノロイが掛かった」状態は解除される。

『生命吸収』:
『デス・ノロイ』でダメージを敵に与えた場合、ダメージを与えた敵の人数と同じだけ自身の【体力】が回復する。

『異常再生』:
日光の下でない限り、各手番終了時に【体力】が2点回復する。

『セルフ・デス・ノロイ』:
自身の死によって完成するノロイの秘奥。
このジツをロットブラッドが持っていることはPLには伏せておくこと(『????』など伏せ字にしておくのを推奨)。
自身を殺害した敵キャラクターに対して、【精神力】1点を消費して使用できる。
使用した場合、恐るべきノロイによりそのキャラクターはあらゆる判定で振ることができる
ダイスが半分になり、更に回避含むあらゆる判定の難易度が+2されてしまう。
これは解くことが難しい究極のノロイであり、
解除は強力なニンジャアーティファクトやジツ
(ex:キヨミ・ニンジャのジツなど)がなければ不可能である。
このジツを回避することはできないが、NMは望むなら同じ部屋内に存在している、
いずれかの「成長の壁(2)」を越えている味方NPCが咄嗟にロットブラッドとPCの間に割り込んで、
ノロイを代わりに受けたことにしてもよい。

◇補足
翻弄後、フェイントx3or精密x3→次ターンにデス・ノロイ。

前編のNPCデータ5体はこちら。

最後に

このプラグインは非営利かつ悪意のない使い方であるなら、好きなように転載/改変をしてもらって良い。ただし、その場合はこの記事へのリンクを示してもらえれば嬉しい(万が一公式のプラグインと混同するようなことがあっては困るので、それを防ぐためだ)。

更新履歴

20/11/21 公開

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