とんかつ定食を食べる、ということ

とんかつが大好きです。正確に言うと、とんかつ定食が大好きです。定食自体が大好きですが、とんかつ定食は群を抜いて好きです。魅惑の食べ物です。美味しいのはどの定食でも同じですが、とんかつ定食には夢と希望がつまってるように感じます。自動車が男のロマンと言われるならば、とんかつ定食は人類の神秘です。

この前近くの定食屋さんに行きました。先月から唐揚げが食べたかったので唐揚げ定食を探しましたがなかったので一番人気の角煮定食を頼もうかと思いました。しかし、なんということでしょう。とんかつ定食があるではありませんか。とんかつという文字を見ると、とんかつの口じゃなくても食べなければならない強迫観念に駆られる人間がいます。私です。もちろん頼みました。麗しいとんかつ定食が運ばれてきました。食べました。天にも昇る気持ちでした。この定食屋さんはコスパが良く量が多いので、食べている途中でお腹が膨れ上がりそうでしたが、バスや電車に乗る予定もなかったので、心と体を無にして、とんかつたちを胃の中に移動させました。店を出る頃には嬉しい気持ちととんかつで身体がいっぱいでした。私は神秘に触れたのです。