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禺伝見た人の禺伝に辿り着けないと思わせてちゃんと禺伝のことも叫ぶ感想的なもの(ネタバレはない)

舞台刀剣乱舞、という作品がある。

いやまず「刀剣乱舞」というゲームがあってじゃな…という話からするべきなのかどうかと迷うんだが、まあこれの数多あるメディアミックスの中の一つが上記のそれである。
私はこの「舞台刀剣乱舞」が好きなんですが。
この2月に上演された作品が、これまでの作品の流れにありながら全く別のベクトルを持った作品だった。

時にこの作品は2.5と呼ばれる分類にある。
2次元と3次元の狭間だから2.5とは誰が上手く言えとという感じを正直持つのだが、浸透してしまってもう引き返せないところにあるのも事実だ。
そしてこの手の作品は若手の演者さんたちがお出になる事も多く、やれイケメン舞台だなどと言われる事も多い。2.5のエンタメメディアミックス、わりと女性メインの作品も結構あるんじゃが…
まあこの作品もそんなふうに言われることが多いのだが、そんな「イケメン見たーい」的な軽い気持ちで見に行ってうっかり波長があったが最後ズブズブにはまりこんでチケットが取れない地獄の円環に辿り着く。いやマジで取れねえんだよ刀剣乱舞の舞台もミュージカルも。江おんひとつも取れんかったし綺伝は友人がもぎ取ってくれたので連れてってもらった。もう倍率は有名作品に負けないレベルであるし、演者さんたちのレベルも高く作品として円熟してきた感じもある。
何かジャンルをつけるなら「ネオ時代劇」であり一種の和風ファンタジーでもあるよなあ、という気持ち。

脱線した。
そんなわけで今回のタイトルはこちら
「舞台刀剣乱舞 禺伝 矛盾源氏物語」
予告が前作綺伝の最後に最新情報!として流れた時、主演の名前を見て思わず…いやもう声出せないけど(ライビュにいた)悲鳴を上げた。
たった今見てた舞台でガラシャ様やってた人が歌仙ちゃんに…?
えっどうなるの…?
と思う、はずなんですよ普通。
でもそんな暇なかったわよね大倶利伽羅くんさんが出てきちゃったので。推しは加州清光ですがその次に好きなのが大倶利伽羅ですどうも。
しかもその演者さん、暫くしたら見に行く舞台に出る方では…?えっ予習?えっ?なんて?
そんなわけで映画館からの帰り道、別会場で見てた友達とLINE捗ったよね…

そんなわけで、予習…?となりながら大千穐楽まで追いかけて行って見た作品はこちらになりますはいドーン。
舞台 HELI-X Ⅲ ~レディ・スピランセス~


配信はこちら


まだDMMの見放題に入ってないんだすまない…
そもそも推しが出てるシリーズなんですがまさかこんなことになるなんて思わないですよ?推しはとてもとてもとても!美しかった!デス!
あとこの作品殺陣がめちゃくちゃ良いのでマジほんと見て欲しい…推しが長剣の鋒床にギャリギャリしてイヤアアアって気持ちとウッヒョオオオオって気持ちに苛まれた。(そしてまさかの禺伝でも同じ気持ちになるとか聞いてねえんだわ)

彩凪翔さんはセーレという作品中の鍵となるキャラクターなんですがいやすげえな…すげえな…なるほど確かにこの方を据える意味がわかる…って見てました。(あてがきだそうです…)
スマートな居住いや立ち振る舞いを見て、こういうことができる方が大倶利伽羅…それはめちゃくちゃ楽しみなやつでは…?と…

なってたんですよ。
キャスト出揃うまでは。
出たら出たで大倶利伽羅くんさん様ー!!!!!ってなったわけですしグッズなに買ったらええんやランブロとりあえず何枚とか色々考えたりしたんですけど。

なにあの一文字の隠居の御前。
画面から出てきたんか。

いや一文字揃ってんのもあれなんだがいやいやいやいやその髪の毛いけたんかいやこれ撮影用いやしかしすげえな…服もすげえ…なにこれ…
っておかしくなりました。現場からは以上です。

そんな日々を過ごしながらチケットを発券してきて。
何で見切れでやべえ席引き当ててんだよ初日やぞ?
ということがあったりお稽古の写真とか上がってきてるの見たり(おそらく登録してから一番インスタ見てたのが禺伝の間)そんなこんなでパライソ振りのTDCホールに向かった訳です…物販初日まだ平和だった気がした…ランブロは一枚見つからないまま上演時間近くになりました。大人しく席に座り…

お前達の死が来たぞって聞こえた(空耳アワー)
そして久しぶりになんか劇場内にスモークの気配感じるなあと喉のケアをぶち込んで上演が始まったわけで

うわ、美

ちゃんと刀剣男士がいるのに圧を感じるレベルなのなんなんだ…?と思って、なるほどこれが魅せる舞台に立っていた方々の放つ気か…と。
理想とされる「男」の形を板の上で造られていた皆様の胆力ここに極まれり!という感じでございました…いや本当にどうしようかと…

歌仙ちゃんかわいい…
にゃんせんかわゆ…
姫ちゃん綺麗…
お頭脚長ぇな…

うっわあ伽羅ちゃんなんて烏滸がましい大倶利伽羅くんさん様もう怒気が見えるレベルで大倶利伽羅じゃんうわー刀にも倶利伽羅龍と明王の利剣あるじゃん…

えっ則宗じゃん?!仕草がとにかく則宗では?いやあいつまだ動画でも動いてねえんだが?でもどんな仕草も一文字則宗では?えっなに?何を見せられている?

とかやってるうちに一幕終わって「すえみつおじさんはよおおおおおおおおおおお!!!!!」って叫んでました。
なおTDCホールトイレが数あまり…なので奥のとこ行くと間に合わなくなることあります気をつけて。

二幕もうわあああ何お出しされまするかーーー!という気持ちでした…後半の殺陣がまた良くてな…どの方々もそれぞれの特徴というか、こんなことをしそうですね(南泉以外の一文字はミュ舞台合わせて初、アニメでも山鳥毛しか動いてない)という殺陣を繰り出される。とあるシーンでは「あっそん、そんな、あっ何、やめ、おやめに、あっーーーーー!!」ってなったりした。(後日その方の過去の作品の役を聞いて呻き声を上げたのはいうまでもない)
本筋の、いつも見ている本丸ではない別の本丸の話ではあるけれど、方向が違えど向かうところを同じくしていると言う膝を叩きそうな持っていき方と、作品の核やストーリーに、なるほどこれは「今まで通りのキャスティングでは崩壊してたかもしれんな」と思ったりもしました。
ネタバレになるだろう事なのでnoteでは細部は割愛しますが…舞台というものは現実の生々しさはあるけれどどこか一枚膜を張ったような剥離感があると思うんです。あえてオールフィメールで演じる事で「違う」ことを明確にし一種の外界との紗幕とも言える境界線を作ったのではないだろうか…と、私は思いました。

あと、オールフィメールでもここまでアクションを軸に置いた作品を作り上げられるのだ、という一つの指針に今後なりうるかもしれませんね。
流石に男性のスタミナ等に敵わない部分はあるでしょう。しかしそれでも、美しく舞い激しく剣技を振るう、そんな舞台がここに誕生したのですから。

ありがとうございます。
本当に、本当に、素敵な舞台でした。



余韻も冷めやらぬうちにアフタヌーンティーパーティーがはじまってピャッとしたのもまた良い思い出。
御前役の綾さんが甘党と聞いてほっこりしました。
ていうか、則宗甘党っぽくない?

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