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【レポ】プロベーシスト&作編曲家の森田悠介さんは今の時代に合った音楽家だった

2021年2月26日、池袋駅前にある音楽学校「JINO's School of Music/ 日野JINO賢二音楽スクール」でトークセッションが行われました。
聞き役は、音楽ビジネス科の講師で元ベースマガジンプロデューサの近藤隆久さん
そして今回のゲストは、プロベーシストであり作編曲家でもある森田悠介さん

このトークセッションのお話をスクール代表の星川あゆみさんからいただき、まずは森田さんの公式サイトにあるプロフィールを拝見しました。
そのプロフィールがまずもう…凄かったんですよ。

冒頭から「ドラムやギター、DTM、トロンボーンなど様々な楽器を経て、高校時代よりベースを始めJazzや作編曲も独学で始め、ジャムセッションにて腕を磨く。 」ですし、「2018年夏には単身で6弦ベース1本を持ってスペイン、スイス、ドイツ、デンマーク、オランダを巡る旅に出る事で、さらなる音楽性を獲得。」ですし。
引用する部分を選ぶのが申し訳ないぐらいの濃さですので、ぜひ皆さんもご覧ください。

そしてツイッターの固定ツイートに貼ってある動画がこちら。

自ら作編曲し、オーケストラの真ん中で6弦ベースを弾くという。

音楽力の上がるブログ」も拝読しました。
ハートフルという言葉では足りない音楽への熱量と、専門性の高い内容。

森田さんの下調べをするうちに、なんというか…こう「迷いなく自分の道を突き進み勝ち続ける凄すぎる人」というイメージが私の中にできていました。

そしてトークセッション当日。
会場に入ると、授業前の生徒たちと和やかに談笑する森田さん。
黄色いパーカーのカジュアルさも手伝って「ちょっとした先輩」ぐらいの感じです。
いや…でもきっとトークセッションでは、理路整然かつ熱く自身の選び勝ち取ってきた音楽人生を語るんだろうなぁ。
そのギャップが素敵というやつだろうなぁ。

…と思っていたのですが「ちょっとした先輩」感は、トークセッションでも変わらず。
ずっと穏やかな語り口で、難しい専門用語を使うこともなく、ゆっくりと森田さんが歩んできた道を話してくれました。

まぁ、でも内容は凄いんですよ(笑)

一例ですけど、「路上で演奏していたら偶然通りかかってCDを買ってくれた人がいて、後から連絡が来たら〇〇のマネージャーで、タワレコからデビューしないかとオファーされたけど自分たちでやりたかったから断ったら、すごい説得されてOKしたら東京ジャズに出演することになって対バンがチックコリアで、その後アメリカツアーが決まった」とか。

これもほんの一部ですが「〇〇のプロデューサーがライブハウスで『なんか若くて良いアレンジャーいない?』って訊いたら、そこに僕の生徒がいて『先生ならできるかも』ってYouTubeの僕の動画を紹介して、それを見た社長が連絡くれたんだけど、僕は海外移住するつもりだったから断ったけど、すごい説得されて〇〇のアレンジすることになった」とか。

いや、情報量!
こういうお話が他にも山ほどあって、取材メモは文字でびっしりです。
具体名などは、スクールのYouTubeに動画がアップされれば確認できますので、ぜひ今のうちにチャンネル登録を。

でね、もちろん森田さん自身の研究や勉強もすごいんですよ。
だけどさっきの例もそうですし、高校時代にイケベ楽器で行われた鳴瀬喜博さんのイベントで評価してもらったことがきっかけで東京音楽大学(作曲指揮専攻)に入ったり、こう…縁を形にする力っていうんでしょうか。

森田さんが最初に地図を描いて、でも歩いてみたら違う道が見つかって、そっちの方がいいと思ったらその道に対応する…みたいな。
最初に自分が計画したことに固執しない、しなやかな強さを感じました。

それには、急な展開に対応するための技術や知識や経験があることと、度胸というより好奇心に近い行動力やフットワーク。
色んなことが必要だとは思うんですが、何より森田さんの「軸」がブレてないんだと思うんです。
その軸は、最後の方で森田さんが仰ったことに表れていたと思います。

「僕は有名になりたいと全く思ってない。自分の家族や大切な人がハッピーであることが一番大切」

これは究極の自分軸だと思います。
音楽のポリシーよりも、太い深い根っこだと。

だから、とても言葉は悪いんですが森田さんは「迷走できる強さ」があるんだと感じました。
いや、タワレコからデビューするとか、〇〇のアレンジを依頼されたり、それは「迷走」じゃないですよ、大成功ですよ。
でもそれを断って、でもでも説得されて受けたり…。
そういうのって、自分の軸がありつつ、その軸に柔軟性があるからこそなんだろうなぁと感じました。

最初に自分が計画したことに固執しない、しなやかな強さ

これって、今の時代にとても合う生き方なんじゃないでしょうか。
森田さんのトークは、生徒たちにとってタイムリーだったと思います。

森田さん、近藤さん、星川さん、生徒の皆さん、ご一緒させてくださってありがとうございました。

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森田悠介さん→私(東城薫)→近藤隆久さん

【宣伝1】流しのベース談義というイベントを月1回やります

【宣伝2】ベースの音が聴こえるようになる方法という動画を作っています

記:2021年2月27日

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