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【俳句教室】1年目の記録

2022年2月俳句を始めて、10月から俳句教室に通っています。(仕事の都合で半分くらいしか参加出来てないけど💦)
自句に直接添削して下さるのが有り難いです。先生は関西人なのでツッコまれまくっていつも爆笑しています(≧∇≦)

今月で1年たちましたので記事にまとめます。添削例としてご参考になれば幸いです。
✍️・・・先生の添削
🐒・・・私の反省


*トップ画はアポロン様の絵をお借りしました。かわゆ!

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①秋風やシャッター街の純喫茶

元句【蔦の葉やシャッター街の純喫茶】
実際に見た景を写生しました。
✍️「蔦の葉」「シャッター街」「純喫茶」全てが重い!せめて季語は軽くしよう。


②さえずりや靴の外側よく減りて

元句【秋晴や靴は外側ばかり減り】
気持ちの良いお天気につい散歩も長くなります。私は歩き方が変なので踵が異様に減ります(笑)
✍️中七下五が説明的。
具体的な季語のほうが景が見えてくる。
🐒反省点。○○は、という助詞は「他は違うけど私は」という意味を言外に含んでいる。指さすような「は」である。
掲句の「靴は」では「靴以外は○○だけど靴は」となってしまう。「の」が正解か、なるほど。


③色鳥やケーキの並ぶショーケース

元句【色鳥や異国の菓子に群れる子ら】
ちょっと毒々しい外国のお菓子を表現してみました。
✍️「異国の菓子に群れる子ら」って・・・戦時中か!ギブミーチョコレートか!
🐒「異国」ってオシャレな響きだと思ったんだけど。言われてみればギブミーチョコレートだった・・・。


④西鶴忌訪問客の紙袋

元句【手土産を目の端に入れ西鶴忌】
井原西鶴は商売もされていたとの事で商売人の目ざとさを表現してみました。
✍️「目の端に入れ」と具体的に書かず想像させるべし。あら、とじ乃さんたら客の紙袋をチラチラ見て・・・いやらしいったらありゃしない。


⑤駄菓子屋のお面のつぺり一葉忌

元句【駄菓子屋の面はのつぺり一葉忌】
樋口一葉って、ガラスの仮面で見た「たけくらべ」しか知りません(笑)
✍️樋口一葉と駄菓子屋の取合わせが面白い。しかし「面は」とすると「では他のものは?」となるので「お面」にする。
🐒反省点。③の句と同様。「○○は」の助詞を使う時は要注意ですね。しっかりとした意図を持って使うべし。


⑥木の葉散る財布の金も散り散りに

元句【木の葉散る財の大方失せにけり】
幼少期はガチャガチャに散財し、思春期はビジュアル系に散財し、社会人になり自己啓発教材に散財し、現在節約生活に至っております👛
✍️詩感がない。


⑦ずわい蟹夕日ヶ浦の夕日かな

元句【茜さす夕日ヶ浦やずわい蟹】
夕日ヶ浦(京都府)は日本の夕日百選にも選ばれている海岸です。家族旅行で訪れました。
✍️夕日ヶ浦の説明になっている。「夕日ヶ浦の夕日」にすれば「夕日」に焦点が当たる。


⑧ 妹は目玉を好み金目鯛

元句【目ん玉を好むいもうと金目鯛】
妹は鯛の目玉が好きだったなぁ。私は絶対食べたくないけど。
✍️「私は食べないけど妹は食べる」という意味を込めて「妹は」とする。しかし詩感がない。
🐒こちらこそ助詞「は」にするべき句でした。


⑨ やや余る革手袋の指の先

元句【持て余す革手袋の指の先】
指が短いので革手袋は指先がもしゃもしゃします。
✍️「持て余す」はもっと軽くてよい。しかし内容は物足りない。


⑩ ぎゆうぎゆうに詰め着ぶくれの車内かな

元句【着ぶくれの人なだれ込む車内かな】
✍️「なだれ込む」は「着ぶくれ」に関係がない。サラリーマンもなだれ込むので。
🐒反省点。「なだれ込む」は動詞。「着ぶくれ」も動詞(動詞っぽい名詞)。動詞が多いと句が安定しない。


⑪ (かつて絵師なれば)
コップ酒ふすまに天守の絵をきて

元句【絵襖は天守閣なりコップ酒】
絵師だった叔父。それなりに稼いでいたようですが晩年は慎ましい生活でした。自宅の襖に自分で天守閣の絵を描いていました。
✍️絵襖がある家なのにコップ酒なのが❓となる。絵襖は自分で描いたことを詠まないと伝わらないので前書きを入れる。


⑫ 真っ白なふんどしを締め初湯かな

元句【新しき褌白し初御空】
褌の句、正岡子規も詠んでたので詠んでみました。
✍️「初御空」だと褌が干してある、と読める。「初湯かな」は付きすぎだが景は伝わる。


⑬厄詣ふぐり小さき犬連れて

元句【厄詣ふぐり一つの犬連れて】
厄詣は「ふぐり落とし」とも呼ぶので、我が家のタマタマが片方しかないワンコと取合わせました。
✍️頭で作っている。


⑭ もぐり込み秘密基地めく置炬燵

元句【忍れば秘密基地めく炬燵かな】
子供のころ炬燵の中で妹とナイショ話していた思い出を詠みました。みんなの俳句大会に出させていただいた句。
✍️「忍れば」が頭で作っている。素直に詠めばよい。


さえずりや工事のドリル静まりて

元句【囀や工事現場のドリル音】
近所で工事をしていてずっとドリル音がしていたけど止んだ瞬間囀りが聴こえてきました。
✍️「ドリル音が止んだ」と表現しなくては句意が伝わらない。


⑯黒髪を束ねし人や玉椿

元句【玉椿束ねし髪の濡羽色】
この頃ハマってた「うた恋」という百人一首の漫画より。俳句生活に投句して選ばれなかった句です。
✍️「玉椿」「濡羽色」はちょっとやり過ぎ。


⑰花の夜の君の重みのかいなかな

元句【花月夜君の重みの腕かな】
俳句で「君」は恋人をさすんだけど私の場合はワンコです。毎日一緒に寝ます。(笑)
✍️大きな添削なし。


⑱タオル屋に猫の店番日の永し

元句【タオル屋に猫店長のゐる薄暑】
沖縄の国際通り近くのタオル屋さんにみーちゃんという猫店長がいます。会いに行きました🐾
✍️タオルの柔らかさが猫に相応しい。
「薄暑」は猫が店番をしている長閑さと響かない。「猫店長」は「猫駅長」の影響が強く実感に乏しい。


⑲クレープのキッチンカーや花ミモザ

元句【クレープのワゴン車追ふ子麦の秋】
麦→小麦粉→クレープという連想で詠みました。
✍️「麦の秋」は広い田園のイメージが強く人通りのない農道が想われキッチンカーのある風景にそぐわない。
「追う子」に主眼を置くと「紙芝居」「チンドン屋」など事柄が動く。「キッチンカー」そのものの情趣を詠む方が句が大きくなる。


ちまき食ひバイクで旅に発ちにけり

元句【わすれました😅】
弟がバイクで日本一周に旅立った時の、無事を祈る気持ちを粽に込めて作りました。


㉑我儘は祖母にも母にも捻花ねじればな

元句【我儘は遺伝子のせい捻花】
祖母は頑固でプライドが高かった。母は祖母のようになりたくないと言いつつ祖母にそっくりになってきている。きっと私も。
✍️  俳味ある内容。
「遺伝子のせい」は大雑把。我儘でなくても「勝ち気」「弱気」何でもまとめられてしまう。具体的に事実を。


㉒たつた今バスの発ちたる栗の花

元句【栗の花バスの来るまで一時間】
俳句生活の兼題でしたが栗の花は見たことがなくて想像で詠みました。
✍️栗の花の厭な臭いがバスを待つ苛立ちをよく象徴している。
中七下五はやや報告調。リアリティを持って苛立ちを伝える。(栗の花が咲いているような場所は都会ではない。バスの本数が少ないことは読者も想像できる)


㉓緑陰やおかつぱ三つおままごと

元句【緑陰におかつぱ三つ並びをり】
子供の頃はみんなちびまる子ちゃんみたいなおかつぱでした。後ろから見たら誰だか分からないくらい(笑)
✍️「並びをり」はあまりにも素っ気なく景が見えてこない。


㉔緑陰や施設の母と缶ジュース

元句【風薫る施設の母と缶コーヒー】
施設の近くの公園を母と散歩した時の実体験です。
✍️近くの公園とあるから季語を公園らしく斡旋。コーヒーでも問題ないがやや改まった硬いイメージがあるので打ち解けた飲み物に。


㉕「太陽にほえろ」とばかりサングラス

元句【太陽にほえるか父のサングラス】
みんなの俳句大会にて決勝に選んで頂いた句🙌若い頃の父の写真はまさに「太陽にほえろ」でした(笑)
✍️たいそうユニークで類想が無いと思う。「ほえるか」と疑問形は句を弱くする。「父」と限定すると身内俳句に終わる。その年代の多くを詠んだ句にする。


㉖年寄の会話ちぐはぐ心太ところてん

元句【老人の会話混沌こんとんところてん】
「こんとんところてん」の音遊びが面白いと思い詠みました。
✍️  混沌のもつれたイメージに対して心太のつるりと滑らかなイメージにギャップがあり俳味満点。
「老人」「混沌」の漢語が句意に対して堅苦しい。俳句は俗語を基本とする。



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最近、私生活も俳句もスローペースです。(不本意ながら仕事は忙しい)
俳句を始めて1年8ヶ月。
ヒヨっ子もヒヨっ子です🐥⸒⸒

俳句を通じて沢山の方と出逢えました🙌
沢山教えていただいて、沢山楽しい経験をさせていただきました。
これからも楽しく俳句を続けていきたいと思います。
よろしくお願いします。┏○ペコッ



袋小路 綴乃ふくろこうじ とじの


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