俳句のログ

twitterに #kigo というタグがあって、毎日季語の俳句のお題を出してくださる方がいらっしゃって、個人的に存じ上げないけれど毎日ありがとうございます。

俳句は字数が少ない上に季語で3割がた埋まり、きわめて「被る」可能性の高いものだから、数年前詠み始めた時は自分の句が類想である(という指摘を受ける)ことの怖さに暫くしてやめてしまった。のだけど、最近時折り詠んでいる。そこまで怖くなくなったのは年でぼけちゃったかも(笑)

4月から数えたら三十句あって、どこにもログがないからここに置きます。今後続けるかは未定。

家々の窓の高さや桜草 「桜草」
雨だけでここまで白く花水木 「花水木」
セルフチェックダブルチェックの穀雨かな 「穀雨」
音のする夢を見ました春時雨 「春時雨」
約一名引きずり出して炬燵塞ぐ 「炬燵塞ぐ」
豆の花コンシーラーも使い慣れ 「豆の花」
誰のもの勿忘草に似たサイズ 「勿忘草」
ランナーのリストバンドの新緑や 「新緑」
誰を恋う水木の花の天辺で 「水木の花」
夏兆すあぶら吸い取り紙の上 「夏兆す」
親鳥の卯月曇に抗へり 「卯月曇」
鵜のように父の好物持たされる 「鵜」
いい香りそして剥かない夏蜜柑 「夏蜜柑」
行かずとも青嶺に変わる丹波かな 「青嶺」
花胡瓜通過地点の愛らしさ 「花胡瓜」
ZOOMには映り込まない素足かな 「素足」
ホトトギス振り向くまでの根くらべ 「ホトトギス」
走り梅雨声の張り方親譲り 「走り梅雨」
潤した唇だけに触れる南風 「南風」
扇子にも緑と黒の格子柄 「扇子」
通し鴨殺し文句に負けた祖母 「通し鴨」
形から入るあなたと飲むラムネ 「ラムネ」
終わらないレポートに降る若葉雨 「若葉雨」
厄介な癖ばかりある洗い髪 「洗い髪」
芒種まで手をこまねいて居場所なし 「芒種」
ワゴン車が蛍袋に無理をする 「蛍袋」
折り畳み傘の重さや梅雨曇 「梅雨曇」
夾竹桃プラトニックのままでいい 「夾竹桃」
ひとびとの目を動かすや錦鯉 「錦鯉」
メスであれオスであれみな子蟷螂 「子蟷螂」

ここまでお読みいただきありがとうございました!


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