それは冒険の舞台
「海」からは冒険の香りがする。
目の前に広がる海の向こうに、見知らぬ島があるかも知れない。
この海を越えたら、探していたどこかに辿り着くかも知れない。
果てしない希望と、同じくらいの絶望が隣り合っている世界。
頭上にも足元にも、測り知れない高さや深さが広がる世界。
穏やかかと思ったら荒れ狂った姿に豹変し
どんよりと寒さが覆ったかと思ったら容赦ない日差しに晒される
それでも人は海に出る
海を渡って
海を越えて
まだ見ぬ何かに出会うために
大海原に船を漕ぎ出す
人間が海を研究して久しいにも関わらず、深海においては未だ宇宙よりも未知な部分が多いと聞く。
無数の生き物が生息し、その生命の営みを総て包括している場所。
地球上の生命の源となった世界。
何とも不思議な場所だ
一見して穏やかそうに見えても、目を凝らしてみればその表面は荒れ狂っていることを打ち寄せる波に感じることも少なくない。
海を目の前に私たちは自らの小ささを思い知る。
目の前に広がる圧倒的な質量に打ちのめされる。
目の前に広がるまだ見ぬ世界へ思いを馳せる。
海は一つに繋がっている。
まだ見ぬ世界へ飛び込むことは総て冒険だ。
自分ができることに心血を注ぎ
どうにもならない時には流れに身を委ね
この先に待っている未知の世界へ期待を膨らませる
子供たちには
そんな瞬間を少しでも多く持ち
色々な世界を見て欲しい。
そして私たち大人も同様に
まだまだ冒険への錨を上げよう。
同じ灯台の元に集まった時
それぞれの冒険譚を披露しあいながらの宴を楽しみにして。