名称未設定-1

ぼくはあなたが嫌いです。
いまでも嫌いです。

あなたの顔が嫌いです。
あなたの話し方も嫌いです。全部嫌いです。

ぼくのことを裏でどのように話しているかはわかりません。

でも良くは言っていないでしょう。
僕がいなくなって せいせいしているはずです。

あなたは ぼくに正面から気に入らないと言ってきたことはありません。
なんなら よくやっていると褒められました。

でも、本当はそんなこと思ってないでしょう?
うざいと思っていたでしょう。
邪魔だと思っていたでしょう。

だから 二人になったときのあなたの目は怖かった。
ぼくは まるでゴキブリのようだった。

あなたの視線から消えるように カサカサと。
いつ殺されるかと怯えながら時間が経つのを待っていた。

いっそ殺されたほうが楽だった。

でも僕はあなたのことを 今でも考えています。こうやって。
嫌いな人のことを考えている僕は 何なんでしょうか。
変態マゾヒストですか。


それとも 好きなんでしょうか?
あなたのことが?

ありえません。

もしかして ぼくはあなたに好きになってもらいたかったのでしょうか。
可愛がってもらいたかったのでしょうか。

そうなのかもしれません。
だから たまに壁をカサカサコソコソ出てきては 
あなたに殺されそうになるのです。

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