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チューバの話#1 「グラミー賞と笑い」

おはようございます、東方洸介です。

音楽とチューバの話をします。本職だからね!

先日2022年グラミー賞のノミネートが発表されましたね。
毎年グラミー賞とかアカデミー賞とか、日本だったらレコ大とかの情報を見ながら「自分は好きかなー」って考えるのが好きです。
自分の好みが大勢の評価と一緒になる必要はまったくないんだけど、コレはみんなと意見が違って、コレは一緒だ、って認識できてるかは結構大事な気がします。


そんな感じでグラミー賞、今年はニューオリンズ出身のソウルシンガーJon Batisteが色んな部門でノミネートされてました。最近だとピクサーの「ソウルフルワールド」の音楽担当としても注目されてましたね。

僕がこの人を知ったのはアメリカ留学してたときにチューバ専攻の同級生が

「昨日テレビみてたらすげぇチューバ奏者がいた!」

って言いながらビデオを見せてくれたのがきっかけでした。米コメディアンのトーク番組にJon Batiste率いるStay Humanというバンドがゲスト出演したときのものでした。
残念ながらその時の放送は今もう観れないのですが、このバンドはベースパートをチューバが担っていて「地上波のゴールデンタイムにこんなカッコ良いチューバがみれるなんて!」と衝撃をうけました。


チューバ奏者はIbanda Ruhumbika(イバンダ・ラフンビカ?)というニューヨーカーで、クラシックもジャズも、ジャンルを超えた音楽で活躍してる青年です。
Jon Batiste & Stay Humanは後に同司会者の新番組でレギュラーバンドに抜擢されて(アメリカのトークショーには専属バンドがいて、BGMが生演奏なんです。素敵!)、Ruhumbika氏も最近までたくさんのビッグネームとチューバで共演してたんです。


最近まで!


どうやら現在はStay Humanを抜けて、ロサンゼルスにてチューバの傍らコメディアンとして活躍してるらしいです。僕はいま初めて知りました。

彼のYouTubeチャンネルではチューバあるあるギャグみたいなビデオがあがってます。こういうニッチなあるあるって大変だと思うんだけど、チューバを知らない人でも笑えるように作られてるのは流石コメディアンだなと思いました。英語がわかる人はチェックしてみてください。


音楽と笑いには共通点がたくさんありますが、そのなかでもチューバって比較的に親和性が高い楽器なのかも知れません。映画「バックトゥザフューチャー」のビフ役で有名なコメディアン、Thomas F. Wilsonもスーザフォンで漫談をしてるビデオがあるし、


スーザフォンといえば日本でもスーパースーザフォンマシーンって若手コンビがいたりますね。


やっぱ、少し間の抜けた感じの音とかが相性よかったりするのかな。



というわけでスーパースーザフォンマシーンのハムくんに聞いてみました。


どうやらビフはチューバ界においてコメディのパイオニア的存在になってしまってるみたいです。
デカい、重い、低いっていうのがベシャリをカバーしているのだとしたら、嬉しい副産物です。

チューバやスーザフォンが従来の音楽フィールドを超えて新たな分野に関わっていくのは同業者的にとても嬉しいことです。規模が大きい話ですが、チューバに限らず様々な楽器やアーティストが個性を活かしてどんどんクロスオーバーしていくことは文化の進化につながっていくと信じてます。



えっと、いろいろと脱線しちゃいましたが、Jon Batisteのグラミー作品「Freedom」もこの機会に鑑賞しました。感想は「うーん、前のほうが好きだったかも…」でした。聴いてるうちにどんどん好きになってくるやつとかもあるんで、しばらくじっくりアルバムを聴いていこうと思います。

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